神様のカルテ

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093862592

感想・レビュー・書評

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  • 夏目漱石を愛する医者、栗原一止。
    大学病院の医局制度から背を向け、信州の本庄病院で激務に明け暮れる。。。

    変人扱いの医者だけど、いつも患者のことを真剣に考えているイチ。

    「いちいちの死に涙を流してなどおられぬのだ」と自分に言い聞かせながら、
    「私は悲しむのが苦手だ・・・・・・。」と辛い気持ちを見つめながら、それでもやっぱりまた生死に立ち向かう。

    カメラマンのイチの細君は重い機材を背中に世界の山を飛び回る。
    でも気持ちはふんわりといつもそばにいて、イチの気持ちとともに暮らしている。

    そしてイチ夫妻が住むオンボロアパート御嶽荘の住人、男爵と学士。
    イチの朋友の外科医次郎、そして看護師の東西さん、と水無さん、
    イチの大先輩医師である古狐と大狸・・・。

    命と医療。
    人間の関係について考えさせられる物語です。

    病気ってなにかな。治すのは医者じゃなくて本人の力だもの。
    最先端医療も大切だけど、人間同士の関係が一番の力になります。
    たとえ最後を迎える運命だとしても、どう生きたかを診てくれるお医者さんは素敵ですね。

  • 医療モノを初めて読みました。

    とても優しくてあたたかい医者と看護師、患者のいる病院のお話でした。

    地域医療・・・よくはわかりませんが、戦場なんだなぁ・・・
    随所で泣けました。第2話の桜の絵の書かれ方がとてもきれいでした。
    あとは、主人公の名前についてのエピソードがよかった。

    主人公はとても素晴らしい人なのですが、独特な一人称の語り口調があまり好きではなかったです・・・読み進めづらかった・・・(>_<)

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「戦場なんだなぁ・・・」
      病気や怪我で、身体も心も弱っている人間と対峙するのですから、医療従事者にすれば、何所であっても戦場かも知れません...
      「戦場なんだなぁ・・・」
      病気や怪我で、身体も心も弱っている人間と対峙するのですから、医療従事者にすれば、何所であっても戦場かも知れません。。。
      もっと僻地・過疎地には、医者不在のところもあって、問題は更に深刻でしょう(西川美和監督の佳作「ディア・ドクター」はご覧になられたでしょうか?)
      「独特な一人称の語り口調が」
      チョッと、取っ付き難いかなぁ、、、
      私は深刻さを和らげているように思えて、結構好きでした。
      2014/05/01
    • yamatamiさん
      離島医療をテーマとしたマンガ、ドラマの「Dr.コトー診療所」は拝見しました。
      「ディア・ドクター」はまだ観ていないので観てみたいと思います...
      離島医療をテーマとしたマンガ、ドラマの「Dr.コトー診療所」は拝見しました。
      「ディア・ドクター」はまだ観ていないので観てみたいと思います!
      「神様のカルテ」も2巻3巻と出ているようなので挑戦しようと思います。
      2014/05/02
  • すごく読みやすい。奥さんのことを細君という主人公に好感触!
    読んでみると、笑って泣いての繰り返しになりました。

    自然で温かくて、古風で…医療問題も垣間見れて、ドクターって大変なんだな…と自分の主治医を改めて尊敬した。

    内容はすごく古風。
    お城、江戸、姫、拙者…みたいな感じで書いても通じそうだなと思いました。

    本当に涙がぼろぼろ出て、今までこんなに感動した本は久しぶりです。続編とともに購入を考えています。いい本です。
    泣いて笑って…夜ベッドで一人、百面相になってしまいました。

    こんな先生がたくさんいたら、日本の医療も変わるだろうな…。変わってほしいな。

  • 映画になったことを知っていたけど、もっと恋愛ものなのかと勘違いしていた。地域医療について考える、良い作品でした。

  • 神様のカルテ
    夏川草介



    とある地方病院で働く医師と、彼が出会う生と死の物語。

    ともすると暗い話になりそうなのに、

    柔らかなタッチで描かれるストーリーは、終始穏やかに展開していく。



    主人公は、漱石かぶれの風変わりな青年。

    古典を気取った物言いとすぐに屁理屈をこねるクセ、素直じゃないところ、

    そんな彼を見ていて、なんか好きだなぁ、なんて思ってしまうあたり、すっかり毒されている、と思う。



    近付き過ぎてお互いに苦しくなるくらいなら、

    適当な距離感を保って、ずっと一緒に居られる方がいい。

    そんな風に思える日が、いつか、来るといいなぁ。



    決して恋愛小説ではないのに、心の奥を引っ掻かれるような気分になってしまったのはきっと、

    私が、どう頑張ってもハルのようにはなれそうもないことと、

    それならいっそ、東西のような存在になれたら、なんて思ったから。



    読んでいるときは実にさらりとした質感で、

    少し物足りないとすら思っていたのに、

    読み終えてからの方がいろいろ考え込んでしまう、そんな小説でした。



    続編を読むの、ちょっと怖い気もする。

    でも、きっと読むと思います。

  • ずいぶんと話題になっている本なので、思わず手にとってしまいました。

    何とまぁ、嫌味な程に良く出来た奥様なんでしょう!!!
    もう、そこにばっかり目がいってしまって
    私の中では素晴らしく幻想的な奥様が出てくる本だと言う印象がついてしまいました。

    ただひとつ、男爵が廊下に描いた沢山の桜の絵が、とても素敵。
    そんな素敵な所から誰かに送り出されるなんて
    学士さん幸せだなぁ。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「男爵が廊下に描いた」
      とってもロマンチックですね。平面じゃない場所に描くのはのは無茶苦茶大変で、天井に描くのは、とっても辛い作業。それを遣...
      「男爵が廊下に描いた」
      とってもロマンチックですね。平面じゃない場所に描くのはのは無茶苦茶大変で、天井に描くのは、とっても辛い作業。それを遣っちゃう心境を思うとホロリとしました。。。
      早く2・3が文庫になりますように!
      2012/10/05
  • 「人間にはそれぞれの哲学というものがある。それを櫂として、多事多難な世をこぎ進んでいくのが人生である。もちろん、人生が不条理でできている以上、渾身の力を注いでも進めぬ時もある。進めぬ時に余人の船に体当たりをかまして突進するのは禽獣の道。少なくとも舟を進める時に、前方に向って道をあけてくれと叫ぶことは必要な義務である。二者択一ではなく、それを怠っているということが彼の驕慢なのだ」と言って、頭からコーヒーをぶっかけるところがいい。氷山のほんの一角だけど、その先っちょから見えてくるドラマがある。にしても、宮崎葵が可愛すぎる。キャスティングを踏まえて書いていたとしか思えない。

  • 話題になってる割に…って感じ。
    かなりサクサク読める。
    夏目漱石リスペクトな文章なのに万人ウケしたのはちょっと意外。

    榛名さんかわいすぎる

  • 桜井翔君が主演で映画化されることが決まり、読みました。
    医者である主人公の「悲しむのは苦手だ。」という言葉が印象に残っています。人一倍、感情を持って患者と接してしまうだけに、一度悲しみスイッチが入ってしまうと、なかなかぬけだせないのだろうなと思います。周りみんな敵!!と仕事場での人間関係に悩んでいる時に読んだので、主人公のように、心の底から信頼しあっている妻に支えられたり、周りの仲間に助けられたりする姿は心温まりもし、うらやましくもありました。
    今年、映画の告知を見て、映画はやめておこうと思った私でした・・・。何?そのパーマ。せっかくの「神カル」が、せっかくの美男子桜井翔が・・・。

  • 医療小説というよりは、医者と患者の心の触れ合いを書いた物語。
    主人公が夏目漱石好きとあって、文体がやや古い口調だが、とても読みやすい。
     地域医療の人不足による過酷労働の悩み、救急医療、終末期医療、癌告知の問題など、重くなりがちなテーマを、そんなに暗くならずにあっさりと読み進められるように書いている。
     なかでも心優しい安曇さんのストーリーには泣けた。最期まで人を思いやる素晴らしい人生。
     命の意味について考えさせられた。読んだ後、優しい気持ちになれる。

著者プロフィール

夏川草介(なつかわ そうすけ)
1978年、大阪府生まれの医師・小説家。信州大学医学部卒業後、医師として勤務。そのかたわら2009年に『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同作は第7回本屋大賞2位となり、2011年、2014年に深川栄洋監督、櫻井翔主演で映画化される代表作となった。

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