限界集落株式会社

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  • 小学館
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感想 : 212
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  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863155

作品紹介・あらすじ

集落の消滅を憂う老人たち、零細農家の父親と娘、田舎に逃げてきた若者、かつての負け組たちが立ち上がる!地域活性エンタテインメント。

感想・レビュー・書評

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  • こんな風に 上手く村が 生き返るような事が起きると良いですよね。
    途中まで順調で でもきっと何かあると思ったら ちゃんと 大きな問題が発生。
    でもそれが また新たなる展開になっていき。
    全ての 限界集落がこのように なっていければ良いなーと 思いました。
    田舎の風景は どこも美しいので 都会の人の好みになるのではなく そこの持つ良さが 多くの人の心を掴んで 人を惹き寄せると思います。
    現実もこういうことが起こると良いなって 思いました。

  • フィクションだけど夢物語じゃない。

    日本のそこかしこで、こんなふうにがんばっている「ふつうの人たち」がたくさんいるに違いない、と思わせてくれる小説。
    そう言えば、旅先の鞆の浦でお世話になったボランティアガイドの女性(推定60代)からは、街に対する愛情が快く伝わってきていたっけ。
    生まれた場所を愛することができれば、人はがんばれるよね。強制なんかされなくても。

  • 都心で銀行に勤めていた主人公。起業を目指し、会社に辞表を出して、次のステップに踏み出す前に、昔祖父がいた中山間地域を訪れる。過疎ゆえに、郵便局も診察所もバスもなくなった村、先の見通しのない村では若者が去るのみで残った年寄りが農業で暮らしている。たまたま都会から就農研修で来ている若者3人と出会い、いずれも農業には不向きで、軟弱なネットおたく、漫画家志望のデブ、過去に秘密を抱えていそうな元キャバ嬢。どうしようもなさそうな顔触れだが、主人公が村おこしに発奮するのに引きずられ、それぞれの得意分野が生きてくる。村おこしの計画には、村民にも葛藤や抵抗があり一枚岩ではないなか、主人公の熱意とリーダーシップで進められていく。アイデアが次々に成功し、徐々に成果がみえてきて成長軌道に乗ったかと思った矢先、とある事件がきっかけで元の木阿弥、存亡の危機に晒される。やはり無理かと絶望感に苛まれそうななか、この村はどうなっていくのか、結末まで気がせかされる。村民が生き生きと表現され、ロマンが並行する。ノンフィクションとして期待されるアイデアがあり、過疎地での現実化を願わずにはいられない。

  • 結構好きなタイプ。
    後半は急展開だったけど、それも含めて◎
    優と美穂や正登とあかねの関係も、みんなが奮闘している様子も、全部ひっくるめて面白かった。

  • 限界集落に降り立った救世主、凄腕コンサルタントによる地域活性化物語。

    本当はもっともっと既得権益保守&余所者排除する動きが激くてなかなか物語のようには上手くいかないのだろうけど、それを差し置いても、現実的で爽快で面白かった!

    人物描写がうまく、登場人物が多い割には迷わず読めて感情移入もできる。読み終わると何故か心が温かくなって泣けてくるほど。

    誰もが田舎暮らしがしたくなる本。

    農協にとっては苦い本かな

  • 農業も限界集落も身近でないせいか興味深い小説だった。ドラマにしても面白そう。あっというまに上手くいってお金もあって頭がよくてスーパーヒーローすぎるのもドラマ向き。

  • 主人公をバツイチにした意義が全く見当たらない。伏線かと思ったら何でもないし。

  • 題名に引かれ、読んでみた。会社に辞表をたたきつけ、都会の生活を抜け出してやってきた村の出身者が、農業の研修者や仲間たちの協力を得て、過疎の村を立ち直させるサクセスストーリー。現実には、こんなにうまくいかないよと、思いながらも、巧みなスピード感のある文章に乗せられて、たちまち読み進めてしまった。次々と困難を克服しながら、最後の’大嵐’も乗り越え、ハッピーエンド。文句なしに面白いユニークなエンターテイメント。従事者の高齢化、放置された耕作地、食料自給率、TPP等、農業を取り巻く様々な問題が山積する現在、こういった作品がもっと注目され、興味の関心が注がれれば、農業再生の一助になってくれるのではないか。作中にも、いろいろ示唆に富む言葉があり、「引用」欄に転記します。

    • KOROPPYさん
      ほんと、こんなに現実はうまくいかないんだけど、と思いながらも引き込まれてしまう、面白さがありますよね^^
      ほんと、こんなに現実はうまくいかないんだけど、と思いながらも引き込まれてしまう、面白さがありますよね^^
      2012/10/15
  • 田舎の農村再生の話。
    痛快です。
    ちょっとした経済話もあり、一気に読めました。
    現実問題としても、
    日本の農業を担っている人たちが、
    幸せに暮らせる世の中になってもらいたいです。

  • 面白かった。
    読む手が止まらなくなる。
    農業そのもので、村を再生する、というのが新鮮。
    農業には、これほどの可能性が秘められていたのか。
    癖のある住人ばかりだが、だれもが一生懸命で、あたたかい。
    最後はじーんときた。
    http://koroppy.cocolog-nifty.com/blog/2012/09/post-1618.html

    • honno-遊民さん
      題名と、KOROPPYさんのレビューとに引かれさっそく購入。スピード感のある展開と、巧みな文書力で、本当に「読む手が止まらなくなる」実感しま...
      題名と、KOROPPYさんのレビューとに引かれさっそく購入。スピード感のある展開と、巧みな文書力で、本当に「読む手が止まらなくなる」実感しました(笑)
      2012/10/15
    • KOROPPYさん
      おお~、楽しまれたようで、うれしいです^^
      テンポよく進むし、読みやすいし、止まらなくなる面白さですよね。
      農業の可能性に驚かされました。
      おお~、楽しまれたようで、うれしいです^^
      テンポよく進むし、読みやすいし、止まらなくなる面白さですよね。
      農業の可能性に驚かされました。
      2012/10/15
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著者プロフィール

黒野伸一(くろの・しんいち)
一九五九年、神奈川県生まれ。『ア・ハッピーファミリー』(小学館文庫化にあたり『坂本ミキ、14歳。』に改題)で第一回きらら文学賞を受賞し、小説家デビュー。過疎・高齢化した農村の再生を描いた『限界集落株式会社』(小学館文庫)がベストセラーとなり、二○一五年一月にNHKテレビドラマ化。『脱・限界集落株式会社』(小学館)、『となりの革命農家』(廣済堂出版)、『長生き競争! 』(廣済堂文庫)、『国会議員基礎テスト』(小学館)、『AIのある家族計画』(早川書房)、『グリーズランド1 消された記憶』(静山社)、『お会式の夜に』(廣済堂出版)など著書多数。

「2021年 『あした、この国は崩壊する ポストコロナとMMT』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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