震える牛

著者 :
  • 小学館
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感想 : 337
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863193

作品紹介・あらすじ

消費者を欺く企業。安全より経済効率を優先する社会。命を軽視する風土が、悲劇を生んだ。超弩級、一気読みエンターテイメント。

感想・レビュー・書評

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  • 田川信一が勤務するのは警視庁捜査一課継続捜査班。
    未解決事件「中野駅前 居酒屋強盗殺人事件」を担当する。
    外国人による強盗事件と思われていたこの事件。
    殺害された二人の繋がりを追ううち、真実へと近づく。

    タイトルの「震える牛」から想像されるように、BSE問題が絡んでいる。
    当時、あんなに問題になっていたのに、日常生活の中では頭から消えていた。
    食の安全性。
    改めて考えさせられた。

  • 読み応えがありました。これは本当にフィクションなのか?と帯にありましたが、読んでいてノンフィクションのようでゾッとします。大好きな警察小説なので、時間はかかりましたが、楽しんで読めました。そして今やっぱり警察と政治家や企業との繋がりは警察小説では切っても切れない関係ですね。相場英雄著の作品をこれからたくさん読みたいと思いました。

    • ダイちゃんさん
      ふもさん。今日は。ダイちゃんと言います。相場さんの警察小説は、社会問題にも言及しています。私の本棚に載せた「ガラパゴス」は、“正社員”↔“派...
      ふもさん。今日は。ダイちゃんと言います。相場さんの警察小説は、社会問題にも言及しています。私の本棚に載せた「ガラパゴス」は、“正社員”↔“派遣社員”という、労働二重構造を書いています。よかったです。フォローありがとうございました。
      2021/08/24
  • なるほど こんなエンディングにしましたか。未解決事件の掘り起こし部署で新たな事案を与えられた田川が地道な捜査と推理で真相に迫って行き、ついに悪に鉄槌を下す結末を迎えた かと思ったら奥歯にモノの詰まったエンディングでした 笑。でも追伸あり の終わり方で その追伸は皆さんで書いて下さいね って言うことです♪

  • 狂牛病とかもうずいぶん前の話だけれど、食品の安全については現在もなおメーカーを信じる以外に消費者に情報はなかなか入ってこない。また調べるすべもない。こんな恐ろしいことが実際に起きていると考えると....以前トマトの濃縮還元の缶詰の実態ドキュメンタリーの小説を読んだけど、あれはごくごく最近の話。
    今日飛騨に旅行行ってきたんだけど、同じメーカーからのしぐれ煮が三種類、一番高いのと一番安いのでは、牛のランクが違うだけでなく、原材料がやたらと多いのが安い方。これが現実。小説で怖いとか言ってる場合じゃないよね。
    この本読むとますます格安スーパーは信用ならない。いや、メーカーそのものが信用ならない。
    それくらい切羽詰まった話で一気に引き寄せられました。

  • 2年前に発生して迷宮入りしそうになった殺人事件が、粘り強い刑事の地道な捜査によって、意外な真相が明らかになっていくという展開で、すらすら読み進める。

    それを前提にしての感想だけれど、この題名が既にネタバレなので、被害者二人の職業が初期に出た時点で、先が読めてしまうのが難点。

    そのため、しだいに繋がりが明るみに出てきて、真実にたどりつく過程に、ミステリーとしてのカタルシスが感じられない。

    女性記者の妹の死、犯人の姉の死が簡単に書かれているが、たいした掘り下げもなく蛇足の感あり。

    また、最後にちょっとしてどんでん返しが仕掛けられているが、これも予想の範囲だし、かえってカタルシスを感じられなかった。

    描かれている食肉業界の内情、スーパーなどでの格安品の裏側などの情報はなかなか面白い(怖いけれど)。
    格安品には裏があるから、なるべく食べない方がいいのか??

    • ヒョードルさん
      この中の安物食肉の描き方は、リアルでしたね。
      ファミレスかどこかで、これは雑巾だから私は絶対に食べません、という元従業員の話とか、何気にリ...
      この中の安物食肉の描き方は、リアルでしたね。
      ファミレスかどこかで、これは雑巾だから私は絶対に食べません、という元従業員の話とか、何気にリアル!
      2013/12/12
  • とりあえず、ミステリー好きは読んだ方がいい。。
    と言いたくなるほど、正直レビューに書きたい事が多すぎてまとまらない。。

    話は、過去の未解決事件を再調査する刑事の話と、巨大スーパーマーケットチェーン急成長の裏側を記事にする雑誌記者の話なんだが、一見繋がりようのないこの二つの話が交差した瞬間一気に物語りに引き込まれていく。

    帯やレビューに書いてある「どこまでがフィクションなんだ?」とか「ここまでリアルに書いて大丈夫!?」みたいなうたい文句はどれもうなずける内容。
    本を読んでいてリアルであることを拒否したいと思った事はあまりないが、自然とそう思いたくなっていく。
    そしてなにより、食品に対しての考え方を根こそぎ変えられてしまった。
    まだ読んでいない人は何の事かわからないだろうが。。。
    私は、作中に出てきた居酒屋でのシーンが一番印象的で不快だった。

    シーンごとに情景が浮かび描写もうまい。
    また、多くの登場人物が出てくるが、キャラ設定がしっかりしているため読みやすい。救われない話の中での主人公の奥さんには何度も和まされた。

    猟奇殺人や謎解きなど派手な演出がないが、否定したくなるようなリアリティで読者にを物語に引きずり込み、当事者意識を持たす。
    すばらしい作品でした。

  • ミステリーとして期待して読むよりも、純粋な
    経済小説として読んだので、中々楽しめました。

    強引な経営のスーパーが悪役として描かれているけど、
    そこに群がる面々、特にこのスーパーで総務対策として
    雇われている警官OBの見せ方が、こんな人間いるだろうな、という
    感じで楽しめました。

    こういう少し古いものを読むと、日本社会は過去の反省が全く今に
    活かされていないことも感じることができます。
    ミートホープ事件であれだけ騒いでいたのに、今回の一連の
    食品偽装は何だったんだとか、ね。

    あとは、やり手なのに何かかわいらしい女性経済ライターの
    鶴田さんが、結構好きでした。

  • 話題となったBSE問題や、食品偽装問題をベースにした推理小説。
    ドキュメンタリーを読んでいるような印象だった。
    最終的には、上からの圧力に屈してしまうことになったたラストは少し残念。

  • お店で売っている加工食品。一体なにを食べさせられているのだか不安になるよね。この本読んだら。

  • 食品偽装問題、やっぱりなぜこんなに安価で提供できるか、消費者も疑問に思ったりその仕組みを意識しないといけないと感じた。
    あと、田口さんの「犯罪を暴きたい」気持ちもわかるし、その反面それによって起こる事柄(オックスマートが潰れたらどういう被害が生まれるか)を食い止めたい上の人たちの考えも一理あるのかも…と、いろいろこの本を読んで考えさせられた。

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著者プロフィール

一九六七年、新潟県生まれ。八九年、時事通信社に入社。二〇〇五年、「デフォルト 債務不履行」で第2回ダイヤモンド経済小説大賞を受賞しデビュー。一二年、『震える牛』がベストセラーに。他の著書に『血の轍』『ナンバー』『トラップ』『リバース』『御用船帰還せず』『ガラパゴス』『クランクイン』『不発弾』『トップリーグ』『アンダークラス』『Exit イグジット』『レッドネック』など。

「2021年 『キッド』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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