- Amazon.co.jp ・本 (345ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093863223
感想・レビュー・書評
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なんて素敵な小説。。。時と人の想いをうまく扱ってる中村さんらしい小説でした。これだから中村さんは侮れない。とストライクだよ!
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なんともロマンチックなタイトルの小説です。
タイトルだけでなんとなく内容が想像できましたが、
実際、その通りの内容でした。
小学生のアキオ、大介、麻里は、
ある年の夏の学童キャンプに行きました。
夜になってホタルを見るために宿を抜け出して川に向かいます。
ようやく川にたどり着いた3人は、
偶然ラジオから流れる謎の深夜放送を耳にしました。
それから年がたち、中学で野球部に入ったアキオは、
1つ先輩の放送部員・里崎さんを好きになります。
でも、告白できないまま、時間が経過。
高校生になったアキオは、夏休みにかつてのキャンプ場を訪れて、
再び謎のラジオ番組を聞きました。そして、あることに気がつきます。
さらに時間が流れ、アキオたちは大人になり、物語に大きな変化が・・・。
ラジオ放送と夢の部分は本文と文字の書体を変えて
違う世界だということを強調。
その工夫が一層物語にミステリアスな感じを与えていました。
全体的に温かな雰囲気のまま
夢のあるストーリーにまとまっていたと思います。
今目に見える星の輝くは
星からの距離を考えて何億光年もの昔の光だといいます。
あの星の一瞬のきらめきは、私たちの目に届くまで
なんという長い年月をかけてやって来ているのでしょう。
子供の頃にみた星空は、とても美しくて神秘的。
大人になって忘れかけていたその神秘さを
この作品を読んで思い出しました。
大切なことを思い出させてくれて、
「ありがとう」といいたい作品でした。 -
今まで読んだ中村航の著作のうちで一番読みにくかった。こちらの方が前だが、想像レディオを思い出した。ラジオっていうのは、テレビと違って少し不思議なこともおこりそうな感じする。声だけってところとか。
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章がまさに起承転結なんだけど、小学生から中、高校生に、そして謎の大人登場。誰が主人公なんだって感じから、いささか強引な設定でハッピーエンドに。最近読んだ中村航の作品には違和感を持っていたので、初期に惹かれた「曖昧なほのぼの」が戻ってきたなって印象。やはり読後感が良い。しかし、DJに関する部分は整合性がとれてたのかな・・内容は好きでした。
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広い広い宇宙の中の、小さい小さい僕たち・・・なんだなあ
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誰かのために 願う 祈る
それって ダイジな人の為にしか 出来ない。
私も ダイジな誰かさんのために
今日も祈ろうと思う。
どうぞ すてきな夢が見れますように。
明日、元気でいられますように。
てね。 -
[あらすじ]
小学生のアキオ、大介、麻里は、夏の学童キャンプで、夜、ホタルを見るため、宿を抜け出し、川に向かう。ようやく川にたどり着いた3人は、偶然ラジオから流れる謎の深夜放送を耳にする。その後、中学で野球部に入ったアキオは、一学年先輩の放送部員・里崎さんを好きなるが、告白できないまま、時間が経過する。高校生になったアキオは、夏休みに、かつてのキャンプ場を訪れ、再び謎のラジオ番組を聞き、あることに気づく。そして、さらなる時間が流れ、アキオたちは大人になった。物語は、大きく動き始める――。
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相変わらず中村さんの言葉はきれいだな。
最初はちょっと取っつき難さはあったけど、ラジオで繋がる物語、少し切ないけど好き。 -
『星空放送局』から話が広がってこの小説ができたように『星空放送局』とリンクするところがちらほら。第1話の構成はなんか村上春樹の『風の歌を聴け』っぽい。DJが話に割り込んでる感じが。最後まで読むと物語に潜むカラクリがわかる。以下ネタバレ。要するにパラレルワールドってことだよね。自分のいない世界と彼女のいない世界。 2012/400
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最初は普通の青春小説かと思いました。
途中で出てくる不思議なレディオ・ショーとはっとするような言葉が魅力の本なのかと…
でも、それだけではありませんでした。
最後で、なんて尊く切ない思いなんだろうとどんどん読み進めました。
残りのページ数が少なくなってしまうのを惜しむほどです
言葉が溢れてるいい小説です。