旅立ち寿ぎ申し候

  • 小学館 (2012年3月12日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (352ページ) / ISBN・EAN: 9784093863278

作品紹介・あらすじ

熱い思いに満ちた、幕末青春ビジネス小説!

長年仕えた店主に気に入られ、勘七は養子になって、日本橋の紙問屋永岡屋の主となった。その頃、小諸藩から藩札を納めるという依頼が舞い込んでくる。大仕事に沸き立つ永岡屋だったが、背後には藩の跡継ぎを巡っての内紛があった。ある日、店は襲われ藩札が奪われてしまい、父親の善五郎はその時のけががもとで、亡くなってしまう。小諸藩からはわずかばかりの金が払われただけで、2000両もの借金を背負ってしまった。官軍との戦争が始まると噂される江戸は、景気と治安が悪くなる一方だった。勘七は親友や、勝麟太郎、浜口儀兵衛といった時の大物から助言を受けながら、逞しく成長していく。熱い思いあふれる幕末青春ビジネス小説!

【編集担当からのおすすめ情報】
取材の仕事などを通じ、さまざまな企業人をみてきた著者。小学館文庫小説賞を受賞した『恋の手本となりにけり』に続く、この第2作では、「激動の時代を生き抜いていく商人の気持ちを描きたかった」といいます。また、主人公勘七と友人の紀ノ介や新三郎たちとの友情、勘七の恋の行方なども読み所になっていて、時代小説ファンはもとより、日本経済の停滞にあえぐ若いビジネスマンにも、是非読んでいただきたい作品になっています。

みんなの感想まとめ

商人としての誠実な生き方を貫こうと奮闘する主人公の姿が描かれる物語で、幕末の混乱期における商業の厳しさと友情、成長をテーマにしています。主人公勘七は、先代の教えを守りながらも、経済的な困難や時代の変化...

感想・レビュー・書評

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  • 御用商人の永岡屋の奉公人勘七は、その実直な人柄と仕事ぶりを認められ、主の善五郎亡き後は永岡屋当主となる

    『商いは人に福を届けるのが勤め』という先代の教えを
    頑なに守り、誠実な商いを続けようとするが、折悪しくも幕末期の混乱期、御用商人のみでは立ち行かなくなる

    どこに商いの活路を見出すか、勘七の苦悶の日々が続く

    時代は江戸から明治へ、時代の変化についていけない人々の混乱、辻斬りや放火、打ち壊しなどが横行
    こういう時代だったのかと再確認

    幼馴染の直次郎、勘七、新三郎、紀之介の生き方も興味深い

    商い好転のきっかけとなった『旅立ち寿ぎ申し候』
    なるほど、それでこのタイトルかと納得

  • 時代小説として面白くなくはないが、永井作品としては評価が今二つぐらいの作品。主人公にあまり魅力がなく、それが最後まで尾を引いた感じ。まわりの人はかなり魅力的なんだけどね。

  • 【貸出状況・配架場所はこちらから確認できます】
    https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/57829

    第169回直木賞を受賞された永井紗耶子さん。
    現在当館で読める作品です。

    情勢が不穏な江戸の町。
    若き商人が友情・恋・涙!を通して成長する、幕末青春ビジネス小説。

  • 自分の中での、ドラマ化してほしい作品第一位です。幕末という激動の時代に翻弄される青年たちが必死に生きる様を描いた青春小説。「商いとは、福を届けること」

  • 永井紗耶子さん、初読みです。
    20年も書評系HPを続けられている信兵衛さんが、最新作の『大奥づとめ』を絶賛されていたので興味を持ったのですが最寄りの図書館には無くて、旧作のこの本を借りて読んでみることにしました。
    紹介には「幕末青春ビジネス小説」とあり、ちょっとどうかなと思ったのですが杞憂でした。
    確かに商売の心得的なものは出てきますが(著者は長くビジネス誌で様々な企業の経営者へのインタビューをしてきた人です)、それ以上に物語として良く出来ています。
    温情溢れる紙問屋の主人に養子として迎えられた主人公と幼馴染の二人。男三人となると知性派、武闘派、癒し系に配置されるのが一般のパターン。この本もおもてづらはそうですが、三人の心底に一本表面とは異なる「筋」が見え隠れするのが面白い。女性陣も良いですね。生意気そうだが芯は優しいお京さんに気風の良い小糸さん。
    やや荒っぽさを感じるところもありましたが、とても颯爽とした時代小説でした。

    まだまだ無名な作家さんのようですが、追いかけてみようと思います。
    ちなみに本作品は『福を届けよ』と改題されて文庫化されてます。

  • 爽快な読後感だった。
    他の既刊も読んでみたい。

  • このタイトルに惹かれて読みましたー。素敵な言葉。

  • 一気読みまではいかないけど、一定のペースで読み進み、続きが気になる本。
    意外と面白かった。
    読み返しはしないと思うけど。

  • 愛媛新聞より。

  • 2012年4月5日読了。永井氏の第2作。幕末の混乱期、江戸で紙の御用問屋を商う永岡屋を病死した先代から引継いだ勘七。未熟さから二千両の借金を抱えてしまうが・・・。武士の時代が終わり町人の時代に行こうする折、落ちぶれる武士も困窮する百姓も、商いで成功する商人も失敗する商人も、それぞれの言い分や言い訳があり、ある時点で金があるかどうかは時代の潮流によってしまう。青臭いようだが「己の信じる道を進み」、かつ「時代の流れを読む」者が成功者足りうるということか・・・。「幕末青春ビジネス小説」という妙なアオリ文句が帯にはあるが、それも納得。アクションありロマンスあり、魅力的な登場人物も多く現れ、なかなか楽しく読めた。

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著者プロフィール

永井 紗耶子(ながい・さやこ):一九七七年神奈川県出身。新聞記者・フリーライターを経て二〇一〇年「絡繰り心中」で小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。二〇年『商う狼 江戸商人 杉本茂十郎』で新田次郎文学賞・細谷正充賞・本屋が選ぶ時代小説大賞、二三年『木挽町のあだ討ち』で山本周五郎賞・直木三十五賞を受賞。『秘仏の扉』など著書多数。

「2025年 『東海道綺譚 時代小説傑作選』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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