ブラックムスク

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 117
感想 : 11
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  • Amazon.co.jp ・本 (239ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863728

作品紹介・あらすじ

『AneCan』人気連載が待望の書籍化!

『AneCan』連載中、大反響を巻き起こしたLiLyの連作短編、書籍化! 舞台は、表参道。テーマは「女の自意識」。水曜の午後に表参道ですれ違う、他人同士の6人を、香水BLACK MUSKの香りが繋いでゆく。華やかな外見からはうかがい知れない「心の闇」を、鮮やかに描き出す衝撃作。濃厚なパルファム×過剰な自意識。『薄れれば薄れるほどに、優しく香るBLACK MUSK』。その甘くて苦い味わいをお楽しみください。

●登場人物●
中村愛、26歳/“フツウ”で終わりたくない、読者モデル/ブロガー
若林リカ子、34歳/一人息子の教育に“命”をかける、専業主婦
南野晃、26歳/自己啓発本が累計100万部売れた、エッセイスト
藤巻結花、29歳/表参道ヒルズに住む、今は“落ち目”の元トップモデル
倉林美千子、39歳/明日40歳になる、既婚/子供なし、アパレルブランドPR
渡辺香波、23歳/美人ではないのにやたら男受けする、美容師アシスタント


【編集担当からのおすすめ情報】
『AneCan』で大人気だった連作短編「ブラックムスク」がいよいよ書籍化となりました!
著者LiLy氏の代表作『パープルレイン』(2008)、『グリーンライト』(2009)に続くLiLy「色シリーズ」待望の3部作目となります。
帯にはLiLy氏の友人であり、写真家の蜷川実花氏が寄稿。
LiLyファンのみならず、世の中のすべてのアラサー女子のバイブルになること、必至です!

感想・レビュー・書評

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  • 初読み作家。

    今ドキ女子の複雑な思いや葛藤を
    生々しくリアルに描いた連作短編集。

    一気に読むと疲れる。 ふぅ…ってなる。
    なかなか辛口ストーリー。
    それぞれの女性たちの悩みは深く、自分の心に何か突き刺さるものがあった。

    2012年の背景をストーリーに生かしているので、
    FacebookやTwitter・iPhone、他にはハイブランドなども物語に登場する。
    表参道を舞台にして描かれているので、おしゃれ感も漂い華がある。

    美千子と香波のストーリーが、いちばんしっくりきた。

    ※「11センチのピンヒール」「パープルレイン」も同時買いしたけど、
    同じような雰囲気だったら別のもので箸休めしたい。

  • ”愛されたい気持ちが大きければ大きいほど、そして、愛されなければ愛されないほどに、体内に歪んだ果実をみのらせてしまうのが、自意識だ。
    そして、ほんとうはそんなものどこにもないのに、自分の意識が勝手につくりあげてしまった虚像の果実は、ひどく匂う。”あとがきにかえてより。

    最終面接の前、ドトールで読了。
    結婚、仕事、人生の分岐点で悩んでる今、それぞれの女性の立場に共感した。
    私自身も、自意識でがんじがらめになっているんだろうな。

    リアルな表参道を想像させる描写に、東京生活への憧れも高まる。でも、一歩踏み出せない自分。ここにも自意識がつくりあげた虚像の果実があるのかもしれない。

  • 他者こう見られたいという願望、他人との比較。
    ある日の表参道を舞台にすれ違う5人の女性を主人公に、女性であれば誰でも頷くような女の自意識が醜くリアルに描かれている。
    「ブラックムスク」をキーワードに各回でそれぞれの女性が微かに触れ合うように巧妙に書く作者のスキルに賞賛!

  • おもしろくて一気に読んだ。
    好きな作家。

  • 5人の女性達の仕事や恋愛観を描いた著者のカラーシリーズ。作者の本を読むたびに女性の目線を知ることが出来る!今回はブラックムスクの香水を取り入れた作品。女性目線を知ることで、女性と付き合う時に、非常にわかりやすい٩(๑❛ᴗ❛๑)۶

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著者プロフィール

作家。1981年、横浜生まれ。蠍座。NY、フロリダでの海外生活を経て上智大学卒。10歳から1日も欠かさず日記を書き始め、25歳の時に『おとこのつうしんぼ~平成の東京20代の男と女、恋愛とSEX~』(講談社)でデビュー。リアルな描写が女性の圧倒的支持を得て、ファッション誌で多数のエッセイ・小説の連載を持つ。
27冊目。東京在住。2児の母。Instagram @lilylilylilycom

「2020年 『別ればなし TOKYO2020.』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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