風の向こうへ駆け抜けろ

著者 :
  • 小学館
4.00
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本棚登録 : 207
レビュー : 47
  • Amazon.co.jp ・本 (357ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093863759

作品紹介・あらすじ

絆、再生、挑戦…圧倒的爽快感の人間ドラマ

芦原瑞穂(18歳)は地方競馬界にデビューした、数少ない女性騎手。敬愛する亡き父親への思慕から競馬界に身を投じた。だが、彼女の受け皿となったのは今にもつぶれそうな「藻屑の漂流先」と揶揄される寂れた弱小厩舎。そこにいる調教師、厩務員たちは皆それぞれが心に傷を抱え、人生をあきらめきったポンコツ集団だった。
弱小厩舎のため強い競走馬も持てず、さらなる嫌がらせを受け、困っていた矢先に出合った一頭の馬。虐待により心身共にボロボロだったこの馬も懸命な介護と歩み寄りにより、生まれ変わったかのような素晴らしい競走馬に変貌を遂げる。当初は廃業寸前だった厩舎も、瑞穂の真摯な努力と純粋な心、情熱から、徐々に皆の心は一つとなり、ついには夢のまた夢である狭き門、中央競馬の桜花賞を目指すまでになる。が、その行く手には様々な試練が待ち受ける。温かな絆でつながった彼らの運命は…?
偏見、セクハラ、虐待、裏切り、老い…。様々な理由から心に傷を抱え、人生をあきらめかけている人間達の起死回生ストーリー。人は何歳からでも成長できる、そして人生はやり直せる。すべての方々に読んでいただきたい、人生への応援歌となる1冊です。


【編集担当からのおすすめ情報】
もともと乗馬が趣味で馬が大好きな著者がみっちりと一年間かけて取材したからこそ可能になった臨場感溢れる競馬描写、馬好きだからこそ書ける馬への愛情溢れる目線…。
競馬にまったく興味がない人も、競馬好きも大満足の面白さ。そして何よりも、不器用で傷つきながらも懸命に生きる人間への、人生へのまっすぐな愛情が爽やかな感動を呼ぶヒューマンドラマの大傑作です。
読後の圧倒的爽快感を是非体感してみてください。
小説の力を感じるはずです。

感想・レビュー・書評

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  • これこそ読書の醍醐味!
    最高に面白かった。☆5つじゃ全然足りない。
    ハラハラドキドキして胸がジーンと熱くなって、時に涙して。
    何よりこの爽快感。読み終わった後のさわやかさが半端ない。
    こんな面白いのに全然話題になってないのはどうして!?

    一言でいえば競馬小説なのかな。
    でも競馬に興味がなくても絶対に楽しめること間違いなし。
    舞台はとある地方競馬場。
    そこに新人女性ジョッキー瑞穂がやってくるところから物語は始まる。
    瑞穂が所属するのは今にも潰れそうな厩舎。
    おまけに一癖も二癖もある落ちこぼれの調教師や厩務員たち。
    地方競馬教養センターで優等生だった瑞穂も一勝もできないまま完全にスランプに陥る。

    そんなのときに出会った魚目の馬フィッシュアイズ。
    それまでの厩舎でひどい仕打ちを受けていたフィッシュアイズも心の傷を持っていた。
    全くいうことを聞かないフィッシュアイズと心を通わせていく厩務員の誠、そして騎手の瑞穂。
    今までやる気のなかった他のスタッフたちも瑞穂と誠の気持ちに応えるべく徐々に変わっていく。

    中盤からグーッときちゃって涙が出てきてなかなか読み進められない。
    彼らの一緒に戦っていく気持ちになって、レースの時はもう大興奮。
    桜花賞に挑む彼らを全力で応援しちゃいました。

    瑞穂の成長、馬との信頼感、競馬の興奮。
    そして落ちこぼれた人達の再生の物語。
    様々な要素が一つも無駄なく絡み合って、文句なし!
    これ読んで感動しない人なんているのかな?

    幅広い年齢の人にお勧めできます。
    最終的にはいい人ばっかりになっちゃったりご都合主義的なところもあるのだろうけど、そんなことみじんも感じさせない秀逸な作品です。
    切に切に続編を希望。
    あ、映画化でもいいかも。
    くさいけれど、感動をありがとう!(笑)

  • 初めましての作家さん。

    地方競馬を舞台に描かれている。
    競馬にはまったく興味がないのですが…

    みんなの思いがひとつになって、一人一人が悩み傷つきながらも、あきらめず、一歩一歩前に進む。

    どんなに悩んでも、苦しんでも…
    少しだけ顔を上げて、歩いて行こう。
    そんな気持ちにさせてくれる本でした。

  • これは夢に向かってひたすらまっすぐに突き進む主人公たちの、輝くほどまぶしい一冊。
    こういう結末に向かって話は動いていくのだろうな、とある程度の予想はつくのだけど、それは「こうなって欲しい」と心から願う、一人の女性ジョッキーのファンの想いとなる。
    競馬には縁がない私だが、読みながら頭の中に風を切って疾走するサラブレッドのシルエットが浮かぶ。一度見てみたい、人馬一体になって前へ前へとゴールだけを目指して走る姿を、一度見てみたい。そう思った。

  • 芦原瑞穂(18歳)は地方競馬界にデビューした、数少ない女性騎手。敬愛する亡き父親への思慕から競馬界に身を投じた。だが、彼女の受け皿となったのは今にもつぶれそうな「藻屑の漂流先」と揶揄される寂れた弱小厩舎。そこにいる調教師、厩務員たちは皆それぞれが心に傷を抱え、人生をあきらめきったポンコツ集団だった。
    弱小厩舎のため強い競走馬も持てず、さらなる嫌がらせを受け、困っていた矢先に出合った一頭の馬。虐待により心身共にボロボロだったこの馬も懸命な介護と歩み寄りにより、生まれ変わったかのような素晴らしい競走馬に変貌を遂げる。当初は廃業寸前だった厩舎も、瑞穂の真摯な努力と純粋な心、情熱から、徐々に皆の心は一つとなり、ついには夢のまた夢である狭き門、中央競馬の桜花賞を目指すまでになる。が、その行く手には様々な試練が待ち受ける。温かな絆でつながった彼らの運命は…?


    競馬も馬も興味がなかったけど、とても面白かった。

    ラストの賞レースは夢中になって読んでしまうくらい
    読みいってしまったし。

  • 人も馬も、ポンコツが集まる"藻屑の漂流先"。やる気の感じられない環境の中、新人女性ジョッキーとしての戦いが始まる。
    中央競馬と地方競馬の違い。女性への偏見。
    競馬に詳しくなくても、調教やレースでの、人と馬の心理が伝わってきて、感情移入しやすい。
    癖のある面々が、それぞれの強みを生かして頑張る姿は、思わず応援してしまう。葛藤にはぐっとくる。読後感はさわやか。

  • 読んで良かった。これ、がちで泣けると思うんだ。泣き過ぎて喉が渇くんだ。ポタージュがおいしいんだ。こういう本出会えるからやめられないんだ。読書を。

  • 読み終わったあとの爽快感がハンパない!
    おもしろ過ぎて、あっという間に読み切ってしまった(笑)
    やし、休憩時間の暇つぶしには向かない本ww
    紆余曲折しながらのサクセスストーリーはたまらんね♪
    人のやさしさと馬のやさしさが心に沁み入るお話しでした。
    明日からまたがんばろう!って元気になれるよ(^∇^)

  • 競馬は好きかと聞かれたらそこそこには、と答えるくらいの知識しかないエセ競馬ファンだ。
    作品の中でも触れられているが一般の人が頭に浮かぶ競馬とは有名騎手が有名な馬を駆る華やかな中央のレースだと思う。一方、地方競馬はどこも観客数が減りカツカツの状況だ。

    物語はこの地方競馬でデビューした女性騎手が成長していく過程を追っていく。期待に胸を膨らませた新天地のポンコツ具合がまたこれは、なのだ。いつ潰れるかわからない弱小厩舎に、大きなレースに出せるような馬も無い。働く人々も難有りあり。どうするどうなる?

    馬は賢い動物。人がしたことも覚えている。だから自分が人にしたことも覚えている。瑞穂とフィッシュアイズの寄り添う場面はかなりグッとくる。人馬一体になるためには騎手と馬だけではなく、その周囲で注意深く見守る人々がいるのだと教えてくれる。

  • 一気に読了
    心が揺さぶられるストーリー

    騎手、調教師、厩務員、馬
    それぞれの過去がある

    競馬というレースの中で
    向き合って、
    考えて、
    成長していく

    17歳の若い女性が
    地方競馬教養センターを卒業して
    広島の地方競馬で奮闘する物語

    描写が目に浮かんでくる
    素敵な物語

  • 2019/12/6
    やっぱこういう熱いのが好き。
    最後の神崎がかっこよすぎて全部持って行った。
    笑っちゃった。おもしろかった。
    最初のじくじくしたとこが後の伏線ってわかってるけど地団駄踏んだ。
    続編あるのかな。
    魚目もっと見たいよ。めちゃめちゃかわいい馬だ。

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著者プロフィール

東京都生まれ。映画会社勤務を経て、中国語翻訳者に。第五回ポプラ社小説大賞特別賞を受賞し、二〇一一年にデビュー。二〇一七年『フラダン』で第六回JBBY賞(文学作品部門)を受賞。他の著書に『赤道 星降る夜』(小学館)、『キネマトグラフィカ』(東京創元社)、『マカン・マラン 二十三時の夜食カフェ』『女王さまの夜食カフェ マカン・マラン ふたたび』『きまぐれな夜食カフェ マカン・マラン みたび』『十六夜荘ノート』(中央公論新社)等がある。

「2018年 『さよならの夜食カフェ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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