波に乗る

  • 小学館
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (286ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864015

作品紹介・あらすじ

のこされたのは、丘の上の海が見える家。

「あんたの親父、亡くなったぞ」卒業し、入社一か月で会社を辞めた直後のことだ。連絡してきたのは、名乗りもしないぶっきらぼうな男だった。孤独死だったのか? 霊安室で対面した父は、なぜか記憶とはまるで違う風貌をしていた。文哉は、疎遠になっていた父の足跡をたどりはじめる。
不器用な父が、息子に託したものとは? 海辺の町で、知らない父が生きていた。
少年たちだけじゃなく、彼らを見守る大人たちの視点からも少年サッカーを描き、静かな感動を呼んだ累計40万部『サッカーボーイズ』シリーズ著者、新境地の感動作!

感想・レビュー・書評

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  • 疎遠になっていた父が死んだ。
    連絡してきたのは知らない男だった…

    小学生の時に両親が離婚し父親に育てられた姉と主人公だが、無口で不器用な父親との間にはだんだん溝ができたままでの知らせだった。

    やはり親目線で読んでしまうので、男手一つで子供二人育てるのがどんだけ大変だと思ってるの!と
    ちょっとムカついてしまいました( *`ω´)

    主人公の文哉が根は優しくて良い子なのですよ。
    つまらない人生だと思っていた父親が何故千葉の海辺に住んでいたのか。自分の知らなかった父親を知りたいと頑張るんです。゚(゚´Д`゚)゚。

    ちょっと頼りない子の成長するお話好きなのよ♪

    続編も読もうと思うけど…
    気の強いお姉ちゃんが物語をちょっとイラッとさせました(u_u)





  • 入社1ヶ月で退職した文哉の元に、数年疎遠にしていた父の訃報が届いた。
    父は内房の港町で暮らしていた。

    優しいいいお話でした。
    子供を育てあげた亡き父のその後の人生を、息子がたどっていくという話ですが、とても読みやすく、穏やかな気持ちになれました。

    早速人生につまづいてしまったかのようだった文哉でしたが、父の生き様を知り、新たな自分の生き方を見つけたようで良かったです。

    父の知人の和海の「焦ることはない。次の波を待て」にグッと来ました。
    波に乗る、タイトルはワイプアウトよりこちらの方がぴったり来ます。

  • 図書館で借りました。

    読後感がとっても良かった。

    離れて暮らす父親が亡くなり、息子に連絡が来た時は新卒一カ月で来た失業中。
    姉も父親とは疎遠な上に、もっと離れて暮らしているので必然的に息子の文哉の手に…。

    しかし、おねーちゃんの宏美は予感的の男運の無さ(笑)
    この強かさは女性ならではかなー❔(笑)
    でも、ここではもてそうな気が…。

    出来過ぎなお話とは解ってるけど、人生はこうでありたい。

  • 自分のやりたいこと、幸せな暮らしとはなんなのか。
    後悔なくやりたいように生きたいとは誰もが思っているけどどれだけの人が実行できているのか。
    無性に海をみたくなる。
    優しい気持ちになれる一冊。

  • 「さっきのおばさんには価値のあるものが、この磯には落ちている。どうやらそれは、おばさんには見えて、自分には見えないものらしい。そのことがなんだか悔しかった。」(78ページ)

    疎遠だった父親が死んだとき、
    身の回りを処分するために訪れた父の家。

    そこで見つけたのは、
    知ることのなかった父の本来の姿。

    人とは異なる生き方だとしても、
    自分の人生を楽しむ努力を惜しまない。

    繊細な感性を持つ暮らしーそんな物語り。

  • 心が温かくなる小説です。自分もこんな父親になりたい。

    お話が父親と息子の話が中心で、この年齢になると(自分は38歳)両方の気持ちが理解できるのが面白かった。息子の立場と父親の立場で意外と変わるみたい。その立場になった気がつくことってありますよね。

    ①息子としての気持ち
    自分の父親は口数の少ないので、何を考えているのか?わからない。そんなこともあり、話すことから避けていた。そんな父親も色々と考えて活動しているみたい。その考えをしっかりと理解できれば良いなぁと感じた。今度帰ったら、是非とも今やっているボランティアや活動の話を聞きたい。いや、聞こう!

    ②父親としての気持ち
    自分が楽しい人生を歩んでいるのか?を考えさせられた。いつか息子たちが人生の岐路に立った時、自分は楽しい人生を歩んでいるよと言えるようになりたい!
    そのために、いまやりたいことは全部やってみて、自分にハマれるものを探して、人脈。広げていく。そういう人との繋がりが自分の人生を楽しくすると思うから。

    自分がどんな風に人生を歩むのか?中間地点での確認ができる良い小説です!
    また、立場によって印象が変わる小説ですね。

  • 父親の行動が徐々に明らかになっていく。
    その理由には泣いた。

    後半の、芳雄さんの人柄が伝わってくる様々な出来事が読んでいて心地よかった。

  • ラストはある程度想像がつくのだけど、そこにたどり着くまでが緩やかで無理がなくていい。
    父の人生を自分の人生と重ね合わせて、様々な思いを巡らせる。そんな小説。

  • 青いめだかっているんだね。

  • 交流の途絶えていた亡き父のあとを振り返りながら
    少しずつ変化していく主人公の心模様。
    前向きに生きていこうという様が全面に伝わってきて
    とても心温まるストーリー。

    最後の姉の便乗が調子いいなぁと思いつつも
    これでみんな
    人生も波に乗れそう。
    よかったねと心から言える作品でした。

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著者プロフィール

千葉県生まれ。商社、出版社勤務を経て作家に。二〇〇六年『サッカーボーイズ再会のグラウンド』でデビュー。「サッカーボーイズ」シリーズ、「海が見える家」シリーズの他に『帰宅部ボーイズ』『ようこそ、バー・ピノッキオへ』『会社員、夢を追う』『太陽と月サッカー・ドリーム』などの著書がある。

「2022年 『サッカーデイズ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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