神様のカルテ0

著者 :
  • 小学館
4.08
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本棚登録 : 1790
レビュー : 287
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864046

作品紹介・あらすじ

新たな『神様のカルテ』はここから始まる。

シリーズ300万部突破のベストセラー『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚であり、かつ珠玉の短編集です。栗原一止は、信州にある24時間365日営業の本庄病院で働く内科医です。本作では、医師国家試験直前の一止とその仲間たちの友情、本庄病院の内科部長・板垣(大狸)先生と敵対する事務長・金山弁二の不思議な交流、研修医となり本庄病院で働くことになった一止の医師としての葛藤と、山岳写真家である一止の妻・榛名の信念が描かれます。ますます深度を増す「神カル」ワールドをお楽しみください。

【編集担当からのおすすめ情報】
二度映画化され、日本中を温かい心に包み込んだ
大ベストセラー、待望の続編!

感想・レビュー・書評

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  • H31.4.25 読了。

     栗原一止の医学生時代、本庄病院の24時間救急の受け入れ開始の経緯、栗原一止の研修医時代と「神様のカルテとは?」、片島榛名の山岳写真家としての生き方など前作までの神様のカルテにつながる話。今回も読み終わった後に元気をもらいました。大狸先生や古狐先生や金山事務長も生真面目で不器用な生き方が、カッコよく見えました。
     新章神カルも早く読みたい。

    ・「指導医の声には不思議な温かさがある。応援するわけではない。かといって突き放すこともない。その独特の距離感の中で、しかし確かに見守られているという安心感がある。…。何も考えていないようでいて、よく見ている。」
    ・「全部を自分でしょい込むなよ。研修医と指導医は一蓮托生なんだ。栗ちゃんの判断が間違っているって思ったときは、遠慮なくぶっ飛ばしてやるからよ。」
    ・「ヒトは、一生のうちで1個の人生しか生きられない。しかし本は、また別の人生があることを我々に教えてくれる。たくさんの小説を読めばたくさんの人生を体験できる。そうするとたくさんの人の気持ちもわかるようになる。」
    ・「優しいということと、弱いということを混同しているからです。優しさは弱さではない。相手が何を考えているのか、考える力を『優しさ』というのです。」
    ・「神様がそれぞれの人間に書いたカルテってもんがある。俺たち医者はその神様のカルテをなぞっているだけの存在なんだ。」
    ・「大切なことはな、命に対して傲慢にならねえことだ。命の形を作りかえることはできねえ。限られた命の中で何ができるかを真剣に考えるってことだ。」
    ・「生きる理由なんてものは、しっかり生きてから考えればいいんだよ。」

  • 0だから1以前という設定なのね。
    人間には神様のカルテというものがあるのか。
    うん、そうかもしれない。
    病気にかぎらず日常で起こることはある程度決まっているのかも。そう考えると気が楽だ。
    後悔しないように毎日を過ごしたいものだ。

  • 『神様のカルテ3』を読まぬうちに『0』を読みました。
    『神様のカルテ』にまつわる人々の前日譚である『0』
    4編の短編集ですが、一止が本庄病院の研修医となったばかりの頃の表題作「神様のカルテ」が一番良かった。
    心に残る言葉が多数。

    一止が担当した患者國枝さんとのやりとり。
    「本は良いが答えを教えてくれない」と言う一止。
    國枝の答えは、「たくさんの小説を読めばたくさんの人生を体験できる。そうするとたくさんの人の気持ちもわかるようになる」 「優しい人間になれる」
    一止の「優しいことが良いことばかりではないように思います」に國枝は「それは、優しいということと、弱いということを混同しているからです。優しさは弱さではない。相手が何を考えているのか、考える力を「優しさ」「 優しさというのはね、想像力のことですよ」
    一止を優しい人だと言い、「しかし、優しい人は苦労します」と。

    悩む一止に大狸先生の言葉。
    「神様がそれぞれの人間に書いたカルテってものがある。俺たち医者はそのカルテをなぞってるだけの存在なんだ」

    『神様のカルテ3』を読みたくなった。

  • 神カル1の前日譚的な小話が4つ。
    医大生時代の栗原先生と進藤先生と仲間たち。
    進藤先生と千夏さんの馴れ初めが素敵なので、その後のすれ違いを想うと切ないね。

    あとは本庄病院が「24時間365日」を始めた頃の乾先生と大狸先生のおはなし。
    栗原先生研修医時代のお話。表題だけあってこの物語の根幹となるべきエピソードな気がする。
    そして榛名ちゃんの冬登山。

    医療の話としてだけでなく、長野の美しい自然を感じられるのが素敵です。

  • 神様のカルテ、泣いた。本はよいですな、先生。優しい人間になれる。優しい人間になりたい。人間には神様のカルテがある、神様がそれぞれの人間に書いたカルテってもんが。

  • 図書館にて。
    ずっと読みたいと思っていたが、期待以上の1冊。
    一止が医者になる前の学生時代の物語が、その後出てくる登場人物たちも合わせて嬉しかった。
    そんな歴史があったんですね・・・。
    神様のカルテという言葉についても描かれていて、ぐっときた。
    もう一度シリーズを最初から読み直したくなった。
    将来、きちんと新品を定価で全冊ハードカバーで買って本棚に並べ、娘にも読ませたい。

  • 国枝夫妻娘のやりとりに涙。
    国枝さんと一止の本についての会話が深い。
    本は正しいことを教えてくれるものではないが
    読むと優しい人間になれる。そして優しい人は苦労する。
    談話室でされてるいくつかの質問の答えになるのでは?
    榛名さん好きだなあ。

  • 0とうたっているので、当然一止とハルさんの出会いの話かなと思っていたら、学生時代から始まり、最初一止は主人公ですらない、このまま学生時代の物語が始まるのかと思えば、突然本庄病院での書き残したようなエピソードになり、最後はハルさんの山岳写真家としての優秀さの話である、ちょっと期待した物語でないのでがっかりしたが、シリーズの最終で大学に戻ってしまった一止であるため、これ以上話は進めようないのかもしれない。しかし最近の医者は偏差値が高いから医者のなったと言うサラリーマン医者が多いからこう言う医者は実際はいない。

  • 一止たちが医大生の頃の話。神様のカルテは一止が夏目漱石愛好家で話し方も古風だったりどこか浮世離れしてるかと思いきや、医療の現実にしっかり向き合う作品になっているところが魅力だと思う。今回は医大に入ってもみんながみんな国家試験に受かって医師になれるわけではない現実などが描かれる。娘の結婚式に出るために治療を延期し、癌のことを隠し通すことを決めた國枝さんの娘が、実は母に聞かされ、父の病気を知っているのに命懸けの嘘を守ろうとするシーンは涙が止まらなかった。いくら医療が進化したって、人の生き死にを医師が自由に決めるわけじゃないってブラックジャックの本間先生も言ってたけど、その中で何ができるかが重要なんだと考えさせられた。

  • 神様のカルテシリーズの主人公、栗原一止医師の医学生時代、栗原医師が研修医として勤める前後の本庄病院が舞台だ。栗原医師の指導医となる大狸先生こと板垣内科部長、その双璧の乾外科部長、病院の金庫番金山事務長、それぞれの言葉を通じて、現代の地域医療を担っている人たちの思いがしみじみ伝わってくる。そして栗原医師の妻となる榛名の過去と行動から、彼女の本当の強さと優しさを知ることができる。まさに「0」にふさわしい物語だ。

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著者プロフィール

夏川草介(なつかわ そうすけ)
1978年、大阪府生まれの医師・小説家。信州大学医学部卒業後、医師として勤務。そのかたわら2009年に『神様のカルテ』で第10回小学館文庫小説賞を受賞しデビュー。同作は第7回本屋大賞2位となり、2011年、2014年に深川栄洋監督、櫻井翔主演で映画化される代表作となった。

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