下町ロケット ガウディ計画 (2)

  • 小学館 (2015年11月5日発売)
4.23
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  • 本 ・本 (378ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864299

作品紹介・あらすじ

直木賞受賞作に待望の続編登場!

その部品があるから救われる命がある。
ロケットから人体へ――。佃製作所の新たな挑戦!

ロケットエンジンのバルブシステムの開発により、倒産の危機を切り抜けてから数年――。大田区の町工場・佃製作所は、またしてもピンチに陥っていた。
量産を約束したはずの取引は試作品段階で打ち切られ、ロケットエンジンの開発では、NASA出身の社長が率いるライバル企業とのコンペの話が持ち上がる。
そんな時、社長・佃航平の元にかつての部下から、ある医療機器の開発依頼が持ち込まれた。「ガウディ」と呼ばれるその医療機器が完成すれば、多くの心臓病患者を救うことができるという。しかし、実用化まで長い時間と多大なコストを要する医療機器の開発は、中小企業である佃製作所にとってあまりにもリスクが大きい。苦悩の末に佃が出した決断は・・・・・・。
医療界に蔓延る様々な問題点や、地位や名誉に群がる者たちの妨害が立ち塞がるなか、佃製作所の新たな挑戦が始まった。

日本中に夢と希望と勇気をもたらし、直木賞も受賞した前作から5年。
遂に待望の続編登場!

感想・レビュー・書評

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  • 下町ロケットのシリーズ第二弾!熱い!!仕事に対する想い、そして成功した時の感動に涙しました(;_;)
    今回は機械に取り付ける部品ではなく、医療機器にとりつける部品を製作する佃製作所。その葛藤と混乱、夢や実現を描いた様はおもしろみがあってもうすっごい良かったです!!!
    にしても池井戸さんは嫌味なおっさんを書くのうまいなぁと思いました笑
    半沢直樹シリーズも好きだけど、下町ロケットシリーズの方が好きかも(^o^)

    • shintak5555さん
      あとはゴーストとヤタガラスですね!
      期待通りになること間違いなし!笑笑
      あとはゴーストとヤタガラスですね!
      期待通りになること間違いなし!笑笑
      2024/05/02
    • 納豆巻きさん
      シンタロウさん、こんにちは!いつもいいねありがとうございます(^^)
      そうなんです!あと2作あるのでこれもいつか読破したいと思いまーすp(^...
      シンタロウさん、こんにちは!いつもいいねありがとうございます(^^)
      そうなんです!あと2作あるのでこれもいつか読破したいと思いまーすp(^_^)q
      2024/05/03
  • 下請けの中小企業ってこんなにも見下されて理不尽な扱いをされるのだろうか。
    前作に続き、権威ある嫌な奴がごろごろ登場し、もーイライラして胃が痛くなって、はたして自分は読書を楽しんでいるのかという気になった。

    今回は医療機器の開発で、医療機器メーカー、教授、PMDA(医薬品機構)が新たに加わり、人物を追うのがややこしかったので、ネット上に公開されている相関図が役立った。
    相変わらず佃製作所のメンバーは熱くてかっこいい!
    中でも、立花がPMDAの審査で「会社の規模などと云う尺度ではなく、その製品が本当に優れているのかどうかという本質的な議論で測られるべきです!」と言った場面はかっこよすぎて痺れたし、スカッとした。

    貴船教授は部下の手柄を横取りしたり、部下のせいにして左遷にしたりだいぶ悪どかったので、最後憑き物が落ちたように「生きるってのはいいもんだな」と自らを省みだしてもいまいち響かず。この人も本当はいい人なんだな、とはならない。

    この後『下町ロケット』は「ゴースト」「ヤタガラス」と続くけど、もうドキドキするからできれば何も挑戦しないでほしい。
    でも気になるから読むしかないかなぁ。

  • 待ちに待った著者の最新作(出版社の戦略か、テレビドラマのヒットに合わせたかのようなタイミングの刊行がちょっと気になるが<笑>)。
    相変わらずの池井戸潤節、けっして読者を裏切らない爽やかな読後感は健在。
    『2』は、なんとロケットエンジンの部品+人間の命を救う医療機器という、意表を突く開発計画がテーマ。先頃「バックトゥザフィーチャー」の中での空想が、30年後の現在で現実になっていると話題になったが、この作品での心臓の人工弁も実現化するだろうか。
    続編は往々にして初回作品を越えられない傾向があるといわれるが、今作はその常識を覆す出来ばえといっていいかも。
    佃社長の小気味いいセリフが読者を魅了する。
    「今時誠実さとか、ひたむきさなんていったら古い人間って笑われるかもしれないけど、結局のところ、最後の拠り所はそこしかねえんだよ」
    「仕事に夢がなくなってしまったら、ただの金儲けです。それじゃあつまらない。違いますか」
    このところ世を騒がせている『くいデータ流用・偽装事件』あるいは『東芝事件』などの関係者に、池井戸作品を読むことをお勧めしたいと思いますが。

    • 杜のうさこさん
      hongoh-遊民さん、こんばんは~♪

      コメントありがとうございます!
      嬉しかったです!

      そうですよね。
      池井戸さんの作品に...
      hongoh-遊民さん、こんばんは~♪

      コメントありがとうございます!
      嬉しかったです!

      そうですよね。
      池井戸さんの作品にはいつも勇気づけられますよね。
      「天網恢恢~」のことわざが頭に浮かびます。

      読売新聞の連載、残念ながら読めないんです。
      でも池井戸さんの本は先が気になって一気読みのパターンが多いので、
      焦れなくていいのかも。。。
      と思うようにします(笑)

      テレビで人気の作家さんになられましたが、
      『空飛ぶタイヤ』とか『鉄の骨』のような重厚な作品もまた書いてほしいです。
      2016/01/06
  • ドラマと同時に読み進めることになりました。
    自然と佃さんが阿部さんのイメージで。
    とても胸が熱くなり、充実した気持ちに。
    さぁ、前を向いて歩こ!

  • 新年の幕開けに読もうと決めていました。
    勇気と希望を与えてくれると信じてたから。

    やはり池井戸潤さんは裏切らない!

    信念を持ち、真っ当に生きていれば、
    必ずお天道さまは見ていてくれる。

    あきらめずコツコツと努力し続けたら、
    きっと夢はかなう。
    そう信じさせてくれました。

    と、書いていて少し照れるんですが、
    池井戸さんの本を読むと
    こういう言葉を口にしたくなるんですよね。


    そしてドラマです。
    ガウディ編がこんなに早く放送されるとは…。
    読む前に見たくなかったので、
    家族が見始めると、あわててリビングから逃げ出すんですが、
    音が聞こえるんですよ。豪邸なもので(笑)
    ついついお耳がダンボで困りました。

    世界に誇れる技術を持つ佃製作所のような町工場が
    この国には数多く実在するんだから、
    日本がダメになったなんて、言ってはいけないですよね。

    • honno-遊民さん
      「池井戸潤は裏切らない!」
      確かにその通り、読む者の心に勇気と希望を与えてくれ、まっとうに生きる人の人生への応援歌と言ってもいいかも。
      ...
      「池井戸潤は裏切らない!」
      確かにその通り、読む者の心に勇気と希望を与えてくれ、まっとうに生きる人の人生への応援歌と言ってもいいかも。
      朝刊によると、「花咲舞が黙ってない」の連載が読売新聞で始まるそう。
      今度はどんな展開が待っているか、これも楽しみですね。
      2016/01/06
    • azu-azumyさん
      こちらにも、おはようございます♪

      読まれたんですね~!
      私も早く読んでみたくてうずうずしているのですが、もう少し先になりそうなので…...
      こちらにも、おはようございます♪

      読まれたんですね~!
      私も早く読んでみたくてうずうずしているのですが、もう少し先になりそうなので…
      杜のうさこさんの「やはり池井戸潤は裏切らない!」が胸に響きましたよ~
      これはもう期待度MAXです。
      2016/01/10
    • 杜のうさこさん
      azu-azumyさん、こちらでもこんばんは~♪
      やっと読みました~!
      こちらでは、年末にドラマが放送されてたから、もう大変(笑)
      ...
      azu-azumyさん、こちらでもこんばんは~♪
      やっと読みました~!
      こちらでは、年末にドラマが放送されてたから、もう大変(笑)
      原作読んでからじゃないと!
      ロケット編の方は見たんですが…
      ドラマWの三上さんの方が好き(ナイショ・笑)

      私ね、勧善懲悪ものが大好きなんですよ~。
      根が単純だからかな?

      池井戸さん、こんなにメジャーになる以前から大好きでね。
      半沢直樹シリーズが有名だけど、
      個人的には『空飛ぶタイヤ』とか『鉄の骨』といった方が好みです。

      早く読めるといいですね!
      感想楽しみにしてます♪
      2016/01/12
  • 個人的には一作目よりこちらが好き。
    熱い町工場の社長佃、技術者達、大企業の財前、子供達のための開発…感動するしかないですよね。
    巻末の佃の呟きが印象的でした。
    自分のやりたいことやっていれば、
    人生ってのはそんなに悪いもんじゃない。
    もう次のこと初めてやがる。

  • 「ロケットから医療へ」
    絶賛放映中の下町ロケット後編の原作本。
    我慢せずに読んでしまった。

    三菱ーーじゃなくて帝国重工 vs 佃 と圧倒的にサイズの違うものに挑んだ前半戦と違い、後半は 医学会や 業種の違う中小企業が登場する。
    とはいえ、本書冒頭の関連図をみながら 帯と 最初の章を読めば 、どういう話になるのかなんとなく見当はつく。

    それでも面白いのが池井戸本。
    現実のビジネスはもうちょっとドライではないかと思うが、そこにウェットさをプラスして物語に編み上げる。
    対立して自分のもとを去った部下や、めんどくさい帝国重工とも折り合いをつけていく佃をはじめ、表層的ではない登場人物たちが ここぞというときに発する一言が良いのだろう。
    実際には、思っても口には出せない一言が。

    さて、端役ながらガウディ計画には女性技術者が加わってくる。
    彼女を妙に女性女性と持ち上げず変に色をつけず、ごくごく当たり前に描いているところがいい。
    好感度大。
    若い女性の活躍に戸惑うおじさんたち、 どうぞ参考に♪

    土俵際の佃たちの思わぬ救援となったジャーナリストも女性女性と書かれていない。
    しごくまっとうで気持ちがいい。

    もう一つ、
    フシギの国ニッポンは、失敗はものすごく叩くくせに、権力権威が突き通す嘘には激甘だ。
    なかったことにしちゃう。
    情報統制をはかる権力とそれに癒着するメディア。
    本作では、そんなことは許さないよ〜(^^)
    失敗には甘くはないが寛容さを見せるものの、悪意の隠蔽やインチキには鉄槌を下す。
    倍返しだよ♪

    謝辞によると 今回は 大阪医科大学と福井経編興業に取材しているそうだ。
    実際に繊維技術をいかして人工血管を作り出したコンビらしい。

    ドラマ後編は、その福井経編興業でロケをしているとのこと。
    ドラマ後の5分番組にも出てくるかな?
    http://www.fukutate.co.jp/

  • 以前読んだ下町ロケットの続編ということで、期待に胸膨らませ一気読みした。
    佃製作所のピンチにヒヤヒヤしながらも、最後のどんでん返しはかなり爽快だった。

    今回の話は、佃製作所の新しいチャレンジである心臓の人工弁を作ることに焦点を置いている。

    吹けば飛ぶ、そう揶揄される佃製作所。
    中小企業が医療の分野に足を踏み入れるのは、かなりのリスクを背負うことになる。
    もし医療事故がおこると、莫大な慰謝料に、佃製作所のような中小企業は一気に倒産に傾くだろう。

    それでも、この大きなリスクを背負ってでも、桜田経編の桜田社長や一村医師は成し遂げたかった夢がある。
    子供たちの心臓にあった人工弁を作ること。
    それがどれだけ医療に貢献し、人の命を救えるか。

    その熱意に触れた佃製作所は人工弁を作りたいという気持ちが膨らんでいく。
    命の尊さを実際の手術の現場見て感じた。
    そして佃製作所は人工弁の制作、「ガウディ計画」に乗り出したのである。

    人々の情熱が物作りにあふれ、時間がかっても夢を実現させる力に圧倒された。

    職人でオタク気質な佃製作所のキャラクター達の熱意に感動し、またこの先の幾度とないチャレンジも応援したいと思った。

  • 人工心臓や弁を巡る開発に関与する
    ストーリー
    現実に娘の心臓病を治すために
    中小企業の社長が心臓の弁を
    開発作成した現実を加味した展開
    医療界のヒエラルキー
    国の認定機関のいやらしさと
    現実を見極め評価する人

    開発にかけるエネルギーや
    協力する人の力
    利益優先の人のエゴ
    人はどうあるべきか教えられます

  • 「苦手な上司、苦手な顧客、苦手な同僚。どれもが働く以上は避けて通れない通過儀礼のようなものだ。それを克服するもっとも簡単な方法が自らの出世であるということに貴船が気づいたのはいつ頃であろうか」

    立候補したリーダーを批判する前に、立候補しなかった自分を恥ずべきだ。

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著者プロフィール

1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学卒。98年『果つる底なき』で第44回江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。2010年『鉄の骨』で第31回吉川英治文学新人賞を、11年『下町ロケット』で第145回直木賞を、’20年に第2回野間出版文化賞を受賞。主な作品に、「半沢直樹」シリーズ(『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』『アルルカンと道化師』)、「下町ロケット」シリーズ(『下町ロケット』『ガウディ計画』『ゴースト』『ヤタガラス』)、『空飛ぶタイヤ』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』『民王』『民王 シベリアの陰謀』『不祥事』『花咲舞が黙ってない』『ルーズヴェルト・ゲーム』『シャイロックの子供たち』『ノーサイド・ゲーム』『ハヤブサ消防団』などがある。

「2023年 『新装版 BT’63(下)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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