教場2

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 945
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864350

感想・レビュー・書評

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  •  前作『教場』同様、警察学校を舞台にした6編のオムニバス短編集。
     規律に厳しい警察学校の中で不可解な事件や謎が起こり、白髪の鬼教官、風間がすべてをお見通しなのも前作と同じ。

     一見すると人間性を捨て去るような精神的・体力的にきつい研修課程の中で、人間としての弱さや本性を現したものが敗北して去っていき、残った者も機械のような冷酷さではなく逆に人間としての強さを身につけていく。

     それぞれの短編で扱っている謎やテーマの中には、小粒で他愛もないものもあるのだが、説明を極限までそぎ落とした描写で、人間の心理をあぶり出するのがうまい。

  • 1のトーンをそのまま。

  • いやー、ぞくぞくした。

    章ごとに読むのを中断し、時間をおいて読んでいったので、読むのに時間がかかってしまった。

    つまらないから読むのを中断したのではなく、驚くほど人の内面を描き出している作品であったがため、ぞくぞくせざるを得ず、続けて読めなかったのだ。

    前作に続いて、警察官になる為の学校が舞台である。そこで繰り広げられる人間模様。

    それぞれが、人生経験を積んで入学してきているため、同年代ではない場合も多く、警察官になりたい動機も様々である。

    彼らが繰り広げる人間模様とあわせて、警察学校での授業内容は、普段見ることができない世界を垣間見ることができる貴重な体験でもある。

    このほどよく、むずむず、どきどきする作品が一度本を置きつつも、また読み続けさせることになるのであろう。

  • 1ほどのエグさはなかったぶん、ドキッと感もかなり下がったなぁ。マイルドになって心臓には悪くないけど前作とのギャップがかなりありますので、好みの問題だと思うけど前作みたいなの期待してると肩透かしかも。

    2016.9.18

  • 2016.9.10.のんびり読んでいても足をすくわれる感覚。緊張感あふれる警察学校の雰囲気が伝わってくるような作品だった。助教の朝永恩美は前の作品にも出ていただろうか。いまひとつ共感できない人物で個性的でもない。この人物について後々説明があるかなと思ったがなかったのだが…。単なる教官の一人だったのだろうか。

  • 教場の続編。警察学校の生徒は新しくなったが、またしてもユニークな者が揃い、担当教官の風間の観察眼も冴え渡る。ただ、第2作ということで、前作と比べてしまうのだが、前作を超えたとは言い難い。エンターテインメントとして面白くはあるのだが、前作のような驚きに満ちてはいないというのが正直な感想。

  • 2016/9/7

    前作より少しマイルド。
    警察学校の寡黙で頭の切れる風間教官。
    だけど、前作の方が風間教官が魅力的だったし、読ませるものがあった気がする。
    期待しすぎた?
    ラストは良い。

  • 風間教官の情の深さを感じられるラストがよかった。

  • 「教場」の続編。教場のエピローグでちょうど入校式をしていた第百期生が、この教場2で訓練を受ける。
    風間教官の隙のなさ、冷厳さがまた一段と際立ち、しかしそれは全て訓練生たちのため。
    不正は許さず、逃げも許さない。
    いや逃げは許さないでなくて、乗り越える助けになってる。
    読んであたたかい。
    冷たいのにあたたかい。
    優秀な強行班係だった頃の風間教官をみてみたい。そういうの、スピンオフで書かないかなあ。

    最後の美浦巡査の話は一番良かったです。
    続編期待。

  • 今回の主人公は学生ではなく風間教官。ちょっと入り込めなかったなー。

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著者プロフィール

1969年山形県生まれ。筑波大学第一学群社会学類卒業。2003年「真夏の車」で小説推理新人賞を受賞し、05年『陽だまりの偽り』でデビュー。08年「傍聞き」で第61回日本推理作家協会賞短編部門を受賞。13年刊行の『教場』は「週刊文春ミステリーベスト10」の1位、「本屋大賞」6位などベストセラーとなった。他の著書に『線の波紋』『波形の声』『群青のタンデム』がある。

「2022年 『殺人者の白い檻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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