小説王

  • 小学館 (2016年5月10日発売)
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本棚登録 : 378
感想 : 76
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  • 本 ・本 (306ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864404

作品紹介・あらすじ

文芸冬の時代に放つ激熱エンタテインメント

大手出版社の文芸編集者・俊太郎と、華々しいデビューを飾ったものの鳴かず飛ばずの作家・豊隆は幼馴染みだった。いつか仕事を。そう約束したが、編集長の交代などで、企画すら具体的にならないまま時間だけが過ぎていく。やがて、俊太郎の所属する文芸誌は存続を危ぶまれ、豊隆は生活すら危うい状況に追い込まれる。そんな中、俊太郎は起死回生の一手を思いつく。三流編集者と売れない作家が、出版界にしかけた壮大なケンカの行方は!?
小説の役割は終わったのか? 「STORY BOX」連載時から、作家・編集者・書店員の方々をざわつかせた問題作がついに刊行。小説をめぐる、男たちの熱きドラマ! 『イノセント・デイズ』『95』で大注目の作家が、文芸冬の時代に放つ、激熱のエンタテインメント!!


【編集担当からのおすすめ情報】
装画は、故・土田世紀先生の『編集王』のカットを使用。
読んでいただいた書店員さんから、熱いコメントが多数寄せられています。

感想・レビュー・書評

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  • 友人のお薦め本。早見氏ご本人の、「書き続ける」という強い思いを熱く受け取りました。

    登場する女性陣が、覚悟を持った人ばかりでカッコ良かった。

    ・中学生に小説全面無料化!
    ・図書館で本を借りられたとき、一円でもいいから作家にお金が流れる仕組み

    実現したら面白い!

  • 幼馴染みの豊隆と俊太郎、かたや三流の小説家、かたや三流の編集者
    この二人が、起死回生の小説出版に挑む
    作家と編集者の激烈なやり取り
    始めは中々入っていけなかったけど、途中から展開に目が離せない様になってきた
    文芸本を出版するまでの熱い想いが伝わってきた

  • 面白かったです。
    小説は死なない。
    媒体を変えて生き続けていくんですね。
    熱い想いを感じます。
    小説王のタイトルがそれですね。

  • audible 。一冊の小説を世に出すために、編集者の大変な尽力があることがよくわかった。
    上手い作者だ。

  • 「売れない作家と弱小文芸誌の編集者が、まさに文字通り『命懸け』で小説を作る話」とまとめてしまうこともできます。
    目を見張るような大きな事件が起こるわけでもなく、彼ら二人の血の滲むような努力が実を結ばないこともあります。

    それでも、読書が、小説が好きな人にはぜひ読んでもらいたい作品です。小説家は「何が何でも書かなければならない」から書く。編集者はその作品の良さを少しでも知ってもらいたくて売る。そうして作られた小説の1冊に、読者は人生を救われることもある。
    本を読むということの幸せさをひしひしと感じさせてくれる物語です。

    本を書く人、作る人、読む人、一人ひとりがみなそれぞれの人生の主役であること。「今日」にどんなことがあっても「明日」はやってくること。言葉にすると陳腐ですが、そういったことも含めてとても力強く訴えてくる作品でした。

  • 表紙が怖いけど、作家と編集者の熱いドラマで一気に読めます。
    この2人が小学校の同級生というのもいい流れですし、家族との関係も織り交ぜながら、変な落とし穴もなく、小説という1つの作品が出来上がっていくのを、ドキドキしながら読めます。

  • 作家と編集者。豊隆と俊太郎。この2人の小説への情熱がひしひしと感じ書くこと作ること売ること感動の一作でした。STORYBOX連載時に読みました。

  • 自分にとって早見先生の初作品でした。編集者と作家の関係がリアルに描かれていて、本好きの自分には面白かったです。展開は読み通りでしたが、夢を諦めなかったオジさんたちに勇気をもらいました。

  • 父と息子
    泣くのは三流

    熱かった〜
    登場する女性達がカッコ良かった

    図書館から借りた本で

  • いろいろあって、本を読む気になれなかったのだけど、これはほぼ一気読み。
    上手いなー、面白いなー、読ませるなーと思いつつ読ませていただきました。
    タイトルが気に食わない人もいそうだけど、小説好きな人なら楽しめると思います。

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著者プロフィール

1977年神奈川県生まれ。2016~2022年に愛媛県松山市で執筆活動に取り組む。現在は東京都在住。2008年に『ひゃくはち』でデビュー。2015年に『イノセント・デイズ』で第68回日本推理作家協会賞、2019年に『ザ・ロイヤルファミリー』で山本周五郎賞とJRA馬事文化賞を受賞。その他の著作に『95』『あの夏の正解』『店長がバカすぎて』『八月の母』などがある。

「2023年 『かなしきデブ猫ちゃん兵庫編  マルのはじまりの鐘』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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