もういっかい彼女

著者 :
  • 小学館
3.54
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本棚登録 : 299
感想 : 28
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  • Amazon.co.jp ・本 (187ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864411

作品紹介・あらすじ

大人切ないタイムスリップ号泣ストーリー

私は、何度か過去に戻ったことがある--。雑誌のインタビューで出会った初老の官能小説家が話し始めた内容は、想像を絶するものだった。
これは、夢か、現実か、それとも彼の戯言なのか?

雑誌のライター・富谷啓太(通称・タニケー)は、自分が担当する「オールド・タレント」というインタビュー連載に、なんとなく訳ありのある人物を取材するよう依頼される。取材相手は、佐々田順という官能小説家で、20年前に9作の小説を世に出した後は、すっかり鳴りを潜めていた。
カメラマンの野田奈々と、その初老男性の取材を終えたタニケーは、ひょんなことから佐々田のとんでもなく長い話を聞くことになる。

感想・レビュー・書評

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  • これ好きだな。なんていうか世界観が凄く好き。不倫なんだけどな…それが霞んでしまうぐらい気に入ってしまった。不思議な世界に迷いこんだみたいにフワフワした感じがたまらなかった。にゃにゃこの存在がいい味出してる。

  • なんて感想を書けばいいのだろう。ひねりの効いたタイムトラベル恋愛小説。そんな感じだろうか。結末は読めたけれど、純粋に最後まで楽しめた。

    物語は、ライターの啓太が少し憧れを抱いているカメラマンの奈々ちゃんとポルノ小説家の佐々田にインタビューをする企画があり、その小説家の話があまりに突拍子もないもので、実は過去に戻った経験があるという。
    過去を語る佐々田の話が面白く、いつの間にか佐々田の物語に夢中になっている自分がいる。佐々田の物語は思いもよらない結末を迎えるが、啓太と奈々ちゃんの恋の行方も気になるところ。
    最後まで爽やかな気分でいられた。

  • 誰もが一度は思ったことがある「過去に戻りたい」
    けど、佐々田が望んでいたのは、自分の過去をやり直すことではなく、愛した人が生きて来た人生を見守る事。現実の自分が過去の彼女に係ることでその後の人生を変える事が出来るかもしれない。そんな可能性を前にした苦悩。そしてそこにある種の恐怖もあったはず。
    初めて過去の彼女に会った時からもしかすると既に運命は変わっていたのかも。その都度分かれて行ったであろういくつかの人生。
    結末の切なさとともに、もしかすると私にもあったかもしれない別の人生を思い、いまここで生きている不思議を思う。

  • なかなか面白かった。輻輳する世界を興味深く一気読みした。過去を辿る話は楽しかった。
    是非お目を通して頂ければ良いと思います。

  • 若者がタイムリープで本当の恋を見つけるのかしら?などと想像していたのですが、読み始めてみたら、タイムリープしていたのは年をある程度重ねた官能小説家。老いた彼に過去をインタビューするというこの形式がとても好感が持てました。彼は過去の自分に干渉してしまうのですが、さて、その後は?…惜しむらくは楽しんで大事に丁寧に読んでいたため、ひとつの言葉に引っかかって、あれ?と何度かその部分を読み直してしまったこと。そのためその後の展開が手に取るように見えてしまいましたが、それでもよくできた優しいラブストーリーでした。

  • 不思議で切なくて、ふんわり優しい思いが、涙になってあふれてくる。
    みんな、なんて優しいのだろう。
    優しい流れに身を任せて、静かに読み終えていた。

  • 仕事でお会いしたことがあったので、拝読。

    老いた小説家の思い出話に付き合わされる若手ライター。彼が話し始めた、昔の恋人にまつわるファンタジックなお話でした。

    私にはロマンチックすぎてついていけなかった。

  • とっても好きでした。
    不思議で切なくてあたたかい!!
    図書館で4か月待った甲斐が
    ありました\( ˆoˆ )/\( ˆoˆ )/

  • 謎は謎のままだったが、切なくてグッとくる話だった。

  • こんな風なタイムリープものは初めてで、面白かった。
    完全に感情移入できたわけではないけれど、結末が楽しみであり、なんとなく分かった気がして、結局違った(笑)

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著者プロフィール

1968年生まれ。作家。著書に『男の出産』『マリコはたいへん!』など。またコンビ作家「松久 淳+田中 渉」として、映画化もされた『天国の本屋』シリーズ、『ラブコメ』シリーズなどがある。オフィシャルサイトhttp://www.matsuhisa.com/

「2013年 『男のミカタ2 酒の席で説教はやめてください』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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