夜行

著者 :
  • 小学館
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レビュー : 524
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864565

感想・レビュー・書評

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  • 森見登美彦氏の本が好きなので、本を開いたときにワクワクしてしまった。どんな物語なのだろうか。
    森見登美彦氏味は控えめだが、主人公たちの中に、どこか一歩引いた不思議さと言うか、 森見登美彦っぽさを感じる。

    祭りの夜にいなくなってしまった女の子の友人、何年後かにまたその祭りに行ったメンバーで集まり話をすると、画家の書いた連作「夜行」にまつわる失踪事件をそれぞれが体験しており、語られる。このそれぞれ話すストーリーも終わりぶつっと切られ、もやもやするがそれが一層その後の話の不気味さに繋がっているのを感じる。
    ラストの物悲しさも結構好き。

  • 十年前に鞍馬の火祭りを訪れた5人に降りかかる不思議な体験を描くファンタジック・ホラー。
    「夜行」の世界と「曙光」の世界を行き来しながら、時間も空間も超越する物語は狐につままれたような感覚になるけど、これがとても心地いい。
    謎は謎のまま終わるけど、すっきりしないことはなく、むしろ謎がいい余韻となる類まれな作品。
    お気に入りの一冊になった。

  • 明けない夜はない なんてよく言うけど、明けない夜もあるのかもしれない。旅先での夜がとても神秘的に感じたことがあることを思い出した。みんな夜の中を生きていて、昼のにぎわいや温かさは夢なのかもしれない。現世は夢、ゆめこそまこと、の乱歩作品や夢十夜を思わせる。とってもおもしろかった。朝の光を見る目が変わるだろう。ああ!旅に出たい!!

  • 怖くないし―、面白くもないし―、森見サンやっぱり合わないのかも~?( ̄▽ ̄;)

  • ジトリジトリと迫り上がる違和感と残像。
    「夜行」連作とはなんなのか、引き込まれた人達はどうなったのか、いまどうしているのか。
    伏線だらけのままで穴に落ちたまま。
    引っ掛かりが残ったままでの終わり方はこの物語には合っていると感じた。
    わたしは絵にひきこまれるミステリーが好きなようである、

  • 森見登美彦が俺が渡米中に新刊出してるのに気づかなかったシリーズ第1段

    久しぶりに自堕落な腐れ大学生が出てこない本格ミステリーというかSF的な小説であったが、こーいうのもちゃんと書けるのが彼のすごいところ。舞台は相変わらず京都が中心だったが。

    各章非常に面白かったが最後の結末がやや不完全燃焼気味というかもう少し深く書いてほしかった。それまでが面白すぎた分オチとしてはほんの少しだけ残念。

    森見登美彦としては珍しく☆4つだが限りなく☆5つに近い☆4つということで。

    彼は公務員時代に書いた作品のほうが実は作家として独立してからよりも面白かった印象であったが今回のはなかなかおもしろかった(小並感)

  • 「夜行」と「曙光」。

    影と光。

    ある画家が描いた一連の絵によって表裏二つの世界ができ、どちらか一方に取り込まれる者が生じる。

    絵に描かれた家にある境界は不安定で、時々誘われるように踏み越える者がいるが、戻って来るらしい。

    作中の謎は謎として残る。

    すべては別の世界でのこと。

  • 少し怖くてぞくぞくしたけれど、とても面白かった!京都が舞台じゃないとなんかしっかりしてる森見さん。久々のめり込んだ読書だった。「夜行」「曙光」表裏一体の世界。どっちにも「私」はいるけれど、全然違う人生を歩んでいるんだ。これは今までに出会ったことのない視点だ。人生違うなら行ったり来たりしてみたい。どちらかというと「夜行」の世界の方が好みかな。夜行列車も好きだしなあ。青森の五能線、ストーブ列車、飯田線など鉄男と鉄子が唸るチョイスもなかなか。五能線はいい。また乗りたい。私を「夜行」の世界へ運んでおくれよ。鉄道。

  • それぞれの話はよかったけど、絵に絡む部分はピンとこなかったのでもやもやが残った。

  • 不気味、不思議、と言うよりかはどこか幻想的な読後感。
    これはホラーになるのかな。
    「鞍馬の火祭」のあと、忽然と姿を消してしまった長谷川さん。
    そのときの英会話スクールの仲間たちが、十年を経てまた集まった。
    長谷川さんはどこへ消えたのか?
    仲間たちがそれぞれの旅先で目にした「夜行」という銅版画と、そのときの奇妙な体験。
    それらがこの失踪に大きく関係していたことがまるで百物語のように明かされていく。
    第一夜から第四夜までは、背筋がぞくりとするようは純粋なホラーとして楽しめました。
    最終夜はそこまでの世界がひっくりかわるような衝撃的展開。
    「夜行」の世界と、「曙光」の世界。永遠の夜と、ただ一度きりの朝。
    二つの世界がぐるぐるとめぐり、結局今どちらの世界にいるのか、生きているのか死んでいるのか、すっかりわからなくってしまうような怖さを感じました。
    最後まで謎は解かれぬまま。
    世界はつねに夜なのよ、という言葉にとても余韻をひかれました。

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著者プロフィール

森見登美彦(もりみ とみひこ)
1979年奈良県生まれの作家で、京都を舞台にした作品が多い。京都大学農学部卒、同大学院農学研究科修士課程修了。2003年、『太陽の塔』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー。2006年に『夜は短し歩けよ乙女』で本屋大賞2位、山本周五郎賞などを受賞し注目を集める。2010年『ペンギン・ハイウェイ』で2010年日本SF大賞、2014年『聖なる怠け者の冒険』で第2回京都本大賞、2017年『夜行』で第7回広島本大賞をそれぞれ受賞。2010年に『四畳半神話大系』がTVアニメ化、2018年8月に『ペンギン・ハイウェイ』が劇場アニメ化された。2018年11月に『熱帯』を刊行し、第160回直木賞、2019年本屋大賞にノミネートし、第六回高校生直木賞受賞。

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