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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784093864633
作品紹介・あらすじ
『神様のカルテ』シリーズ外、初の長編!
「お前は、ただの物知りになりたいのか?」
夏木林太郎は、一介の高校生である。夏木書店を営む祖父と二人暮らしをしてきた。生活が一変したのは、祖父が突然亡くなってからだ。面識のなかった伯母に引き取られることになり本の整理をしていた林太郎は、書棚の奥で人間の言葉を話すトラネコと出会う。トラネコは、本を守るため林太郎の力を借りたいのだという。
痛烈痛快! センス・オブ・ワンダーに満ちた夏川版『銀河鉄道の夜』!
【編集担当からのおすすめ情報】
300万部超のベストセラー『神様のカルテ』著者、
初のファンタジー長編!
みんなの感想まとめ
本を守るために不思議なトラネコと共に冒険する高校生の物語は、単なるファンタジーにとどまらず、読書の本質や価値について深く考えさせられる内容です。主人公の林太郎は、祖父の死を経て、彼が大切にしていた本を...
感想・レビュー・書評
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「読むのはよい。けれども読み終えたら、次は歩き出す時間だ。」
林太郎の祖父の言葉にガツンとやられた!
第一章は、本を積み、本を飾ることに夢中になっている「閉じこめる者」の迷宮。
第二章は、「きりきざむ者」の迷宮。あらすじと速読で多くの名著と触れあうことができる?ベートーヴェンの第九のフィナーレを早送りで聴くようなものか。なるほど。
「本を読むことは、山に登ることと似ている」
第三章は、「売りさばく者」の迷宮。
売れる本を売る。確かに重厚な世界の名作は本屋さんから消えている。古書店との棲み分けができていると言えばできている。一風変わった本屋さんはいつの間にか消えているんだよなぁ。
第四章は最後の迷宮。
ここに出てくる古典の中で、読んだことあるのは
『ジャン・クリストフ』だけ。『百年の孤独』も読んでみたいが、『ジャン・クリストフ』を再読したくなった。純粋な青年の物語を。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
Audibleにて。
本と猫、両方好きなので読んでみたけど、うーん、ごめんなさい、苦手だった…。
私はひねくれ者なので、「こうじゃないといけない」みたいな口調や決めつけをされると、どうしても反発心でモヤモヤしてしまう。
その人が楽しめればどんな本を読んだって、どんな読み方をしたって良いのではと思うので。
この作品を否定する気は全くなくて、ただ自分には合わなかった。 -
不思議なトラネコに導かれて、本を救うために4人のボスと対戦する高校生を描いたファンタジー。①冊数を誇る読書、②効率的な読書、③”売れる本を売る”という原則、④本の力への不安?。中学生から読めるラノベ風だか感動できた。
“本を読むことは、山に登ることと似ている。読書はただ愉快であったり、ワクワクしたりするだけではない。ときには1行1行を吟味し、何度も同じ文章を往復して読み返し、頭を抱えながらゆっくりと進めていく読書もある。その苦しい作業の結果、不意に視界が開ける。長い長い登山道を登り詰めた先に、にわかに眺望が開けるように” -
図書館をブラブラしてたら目に入りました。そういえば今月のブックリスト、猫がお題だったなと思い出し、猫読んでみようと手に取りました。
そんな軽い気持ちで読みだしたのだけど、なかなか深い話でした。猫と異世界へ行くファンタジーだなと思ってたんだけど、これはものすごい大事なこと言ってるよね、心にささる言葉をいっぱい言っているよね、と途中から心して読みました。
祖父が亡くなり1人になった主人公の林太郎の前に、トラネコのトラが現れます。トラに「本を一緒に救ってほしい」と言われ、迷宮に行ってそこにいる本を害している者と対峙していき、本を救います。4つの迷宮に本を害している者がそれぞれいます。
私は、『閉じ込める者』を読んで後ろめたさを感じてしまいました。私も『閉じ込める者』と一緒だっから。『閉じ込める者』みたいに読んだ本の量を誇示したりしないけど、私も一回読めばいいと思っている人なので再読はめったにしない。同じ本を読むなら、違う物語を読みたいと思ってしまう。何回も読んで感動を味わうということをしない私は、本を雑に読んでいるということなのかな?本を読むの好きと言ってはダメなのか?なんて考えてしまいました。十人十色で読み方もそれぞれだからそこまで深く考えなくてもいいのかな?悩ましい。
本について色々考えさせられた作品でした。-
私が買ったのは文庫なので、単行本は前に出たのかもしれません。ウチは田舎にあるので、リクエストが通れば借り放題の市図書館です(笑)私が買ったのは文庫なので、単行本は前に出たのかもしれません。ウチは田舎にあるので、リクエストが通れば借り放題の市図書館です(笑)2026/03/20 -
すみません、勘違いしてしまいました。
私も田舎在住です。
図書館もゆる〜い感じなので、すぐかは分からないけどタイミングが合えば借りれると思い...すみません、勘違いしてしまいました。
私も田舎在住です。
図書館もゆる〜い感じなので、すぐかは分からないけどタイミングが合えば借りれると思います。(^^)2026/03/21 -
田舎は、図書館借り放題の良さと、本屋の少なさの不便と、両面ありますよね。読みたい本は、どんどんリクエストすると、後進の子たちが使いやすい図書...田舎は、図書館借り放題の良さと、本屋の少なさの不便と、両面ありますよね。読みたい本は、どんどんリクエストすると、後進の子たちが使いやすい図書館になるかと。お互い頑張りましょう。2026/03/21
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高校生の夏木林太郎は、突然亡くなった祖父の古書店で人間の言葉を話すトラネコと出会う。
本を守るため林太郎の力を借りたいと言うトラネコに連れられ、謎の迷宮に挑む…。
本を守るとはどういうことなのか?本との向き合い方について問われているような、本への愛を感じる一冊です。
登場するトラネコちゃんの渋めの語り口が良い…!
私は本も読書も好きですが読むことが義務的になっているときがあるので、林太郎が教えてくれた「本の力」にハッとさせられました。
小学生の頃は気に入ったページを繰り返し読んでは空白のシーンの妄想に耽っていたのに(笑)、今では時間を気にしてサクサク読むことが当たり前になっていたなあと反省です…。
昨今の情勢を見て本の作り手・売り手のままならない思いも理解出来るからこそ、一読者として様々な人が関わって届けられた本たちに感謝し、丁寧に読んでいきたいと思えました。
林太郎や委員長はキャラクター像を見ると、高校生ではなく中学生の設定の方がしっくりくる気がしました。
迷宮にいた人たちも結局何者なのかは最後まで明らかにならなかったので、もう少し核心に触れて欲しかったです。(続編で明らかになるのでしょうか…)
私も本を守るために、これからも本の世界を旅し続けたいです。 -
映画化してほしい。
猫に連れて行かれた本の世界はカラフルで奇天烈で、アニメになったらすごく面白そう。
本の世界で対峙する相手はめちゃくちゃなことをしているようでいて、ある種の心理をついてもくる。
わからなくもないけどそうじゃないんだよなーとこちらが漠然と思っていると主人公がうまく諭してくれて解決!というわかりやすい内容なので、こどもにもおすすめ。
本好きが伝えたいことが詰まっている作品。 -
題名に期待し過ぎて?!猫感が足りませんでした。
著者の言わんとしていることは、伝わりました。 -
夏川草介さんのファンタジー小説ですね。
あるさん、の本棚登録で興味を持ちました。
あるさん、面白く、本を読む意義深い小説でした。ありがとうございます(^_^)v
目次
序章 事の始まり
第一章 第一の迷宮「閉じ込める者」
第二章 第二の迷宮「切りきざむ者」
第三章 第三の迷宮「売りさばく者」
第四章 最後の迷宮
終章 事の終わり
親を亡くした、夏木林太郎は祖父に引き取られていた。物語は、その祖父が亡くなるところから、始まる。祖父は『夏木書店』という古書店を営んでいたが、一介の高校生では、後を継ぐ事は難しい。ここで、叔母さんの家に引き取られる事になったが……!
林太郎が、なにも手につかず、店に佇んでいると
「ひどく陰気な店だな」そんな声が聞こえた。
声が聞こえたのは、店の奥である。
人の姿はない。一匹のトラネコであった。
こうして、林太郎とトラネコのトラは、本を巡る『迷宮』に旅立つ事になる。
面白いですね。あくまでも、この本の迷宮への解答は、夏川草介さんの想いですが、本と向かい合う気持ちの整理みたいなものを、読み取れる作品ですね。
初読みの、作家でしたが、心地好く読書できました♪-
2025/11/20
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きたごやたろうさん、おはようございます♪
いつもありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
夏川草介さんの本は、猫が出てくるので...きたごやたろうさん、おはようございます♪
いつもありがとうございます(*- -)(*_ _)ペコリ
夏川草介さんの本は、猫が出てくるので読みましたが、底辺に哲学があるのが特長ですね。それとロマンが内包されているので、面白いです(´ー`).。*・゚゚
寒むい日が続きます!
体調に気を付けられてお過ごし下さいm(_ _)m
良い一日になりますように………(’-’*)♪2025/11/21 -
2025/11/21
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主人公が猫や同級生との関わりを通して、自分を見つめて歩み始めるところがよかった。
本が売れない問題、難しい文学離れ、売るためには売れる本をつくればいい…など現代人が本に求めていることも描かれていて興味深かった。 -
レビューを拝見して知った本です。
ありがとうございます。
『夏木書店』という古典文学を扱う古書店を一人で営んでいた祖父を亡くした引きこもりで、本をこよなく愛する高校生、夏木林太郎は引き取ってくれる叔母はいますが、天涯孤独の身となります。
そこに特殊な条件に該当した人間でなければ姿が見えないヒトの言葉を話すトラネコが現れます。
そして、そのトラネコと一緒に第一の迷宮から、第二、第三の迷宮を訪ねる冒険譚です。
各迷宮には、その迷宮ごとに現れる人物と本についての禅問答のようなことを毎回します。
第二の迷宮からは、林太郎のクラスメイトで学級委員の柚木沙夜も仲間に加わります。
そして冒険は終わったと思いきや、最後に沙夜がさらわれてしまい、林太郎は最後の冒険をして、各迷宮で出会った人物が林太郎と出会ったことによってどう変化したか知るところとなります。
”どうせ登るなら高い山に登りなさい。絶景がみえる”
”「本には心がある」人の思いが込められ、大切にされ続けた本には心が宿るようになる”
”「人を思う心」それを教えてくれるのが本の力だと思うんです。その力がたくさんの人を勇気づけて支えてくれるんです。”
等の言葉が印象に残りました。
私も、もっと古典文学をじっくり時間をかけて、かみしめて読みたいと思いました。
できれば、沙夜のようにアッサムティーにミルクとお砂糖をたっぷり入れて。-
まことさん
おはようございます。
いいね!有難う御座います。
私も、まことさんが感銘を受けた3つの言葉は、すごくいいと思いです。
こ...まことさん
おはようございます。
いいね!有難う御座います。
私も、まことさんが感銘を受けた3つの言葉は、すごくいいと思いです。
こんどアッサムティーにミルクとお砂糖をたっぷり入れてみたいと思います。
やま2019/11/09 -
2019/11/09
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神様のカルテでお馴染みの夏川さん。
文章がとても優しい。
今作は4つの本にまつわるファンタジー連作でした。
読書の好きな方なら、ちょっと考えさせられる内容です。_φ(・_・
本を作る、売る、読む…
紙の本が売れなくなった今を象徴するような4人の
敵とディベート的な対決で解決する。
ちょっと哲学的なお話でした。
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みんみん
いやー楽しかったねー
来年もよろしくね
良い本に出合ったらちゃんとお裾分けするんやでw
1月はさらにブクログに顔出せな...みんみん
いやー楽しかったねー
来年もよろしくね
良い本に出合ったらちゃんとお裾分けするんやでw
1月はさらにブクログに顔出せなくなると思うけどいい子にして待ってるのよ2022/12/30 -
メロリン楽しい一年だった〜♪
まさか本で語り合う日がくるとは!
良い本たくさん見つけるぞ(^_-)
よいお年を〜‼︎
メロリン楽しい一年だった〜♪
まさか本で語り合う日がくるとは!
良い本たくさん見つけるぞ(^_-)
よいお年を〜‼︎
2022/12/30
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夏川草介さんの作品を読むのは初めてでした。
古本屋を営む祖父を亡くした高校生の夏木林太郎が、
ある日、人の言葉をしゃべる猫と出会う物語です。
全体に漂うファンタジーな世界観や、
軽やかに進む展開はどこか絵本のようでした。
トラネコのトラの本を読むという文化を守るために活動している姿を見ると、
自分の本を読む姿勢や考え方をたまに、考えなおしてみようと思えました。 -
この作家さんはこんな本も…とちょっと意外でした。
なんか何十年も前の中高生の時に戻ったような気分になりました‥‥
我が子と同じ年齢・・・・・とてもいい本でした… -
あれ?私って、何で本を読んでいるんだっけ?
いつのまにか本を惰性で読むようになってしまった、本を読む理由がわからなくなった…
そんな人にこそおすすめなのがこの「本を守ろうとする猫の話」!
さくさくと読みやすいけれど、ゆったりとなぞっていたい、心につねに灯していたい名言が沢山あります。
主人公の林太郎と共に、本を読む理由を、本が何を教えてくれるかを、改めて迷宮の中で考えてみませんか?
幼い頃に両親が離婚し、さらに母を亡くし、夏木書店を営みながら育ててくれた祖父も亡くしてしまった林太郎。
林太郎は本が好きで、引きこもりがちで臆病な高校生の男の子。祖父が亡くなってからいよいよ引きこもり、ずっと学校にも通っていない。
そんな林太郎の前に現れたのが、しゃべるトラネコ。名前はまだない(というか最後までない)。
トラネコは林太郎に、本を救ってほしいと頼む。
慌てる林太郎。
了承したわけじゃないのにグイグイ引っ張っていくトラネコ。
いつのまにか林太郎とトラネコは異次元におり、トラネコはこれから迷宮にゆくのだ。そこで本を救ってくれ。救えなかったら帰れないと言う。
超危険な行為である。
やはり慌てる林太郎に、なぜか落ち着いて、お前なら大丈夫だと信じている様子のトラネコ。
ツッコミ役が必要なのでは?という展開にもかかわらず、トラネコの醸し出す威厳がその必要はないと文字からオーラを放っている。
さてはて、トラネコと林太郎は迷宮から無事帰ってこれるのでしょうか?
どのキャラもほど良く個性的で面白い。
タイトルは「本を守ろうとする猫の話」だが、実際に本を守る役目を担うのは、他ならぬ林太郎だ。
トラネコは、まるでミヒャエル・エンデの「モモ」に出てくるカメのしゃべるバージョンと言ったところか。先導役のような立場で、謎が多い。
まあ全て明かされて終わりっていうのも、想像の余地がなくてつまらない。スパイス程度の謎は残しておいた方がロマンチックでいいのだ。
本作はファンタジーの側面もあり、少年の成長譚の側面もあり、するりと読め、読後感もいい。
けれど、林太郎の成長を通して、林太郎が本というものに向き合うところを描くことで、今の社会での本の価値や読書の在り方を取り巻く問題に対するアンチテーゼな側面も含まれていたと思う。
アンチテーゼというと過激な印象を与えてしまうが、その問題提起の仕方はとても爽やかかつ鮮やかだ。
林太郎は本当に、本を、読書を愛している。
そしてこの物語を描き上げた著者も、とても本を愛しているのだろうと、強く感じられた。
最初に、この本は本を読む理由がわからなくなった人におすすめと言ったが、本を愛する人にも、強く薦めたい。
やっぱり読書って、本って、最高だ!愛してる!
この気持ちを忘れずに生きていきたい。
いい意味で本に溺れたい。もちろん、心の錨は下ろしながら、ね。 -
本が好きな方に贈るファンタジー物語。ファンタジーはとても素敵なお話しなんですが、やっぱり夏川草介さんは、神様のカルテをはじめとする医療系がいいかな。
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本とは何か?という問いを、林太郎と同様に投げかけられている気分で読み進めた。
商業主義に走らず、本そのものが持つ素晴らしさを追い求めようとするのは、作者の夏川さんの思いなのかな。
ファンタジーな部分に入り込めないところはあったけど、テーマ自体は好きだった。 -
『本は生きる力を与えてくれる』
銀座教文館ナルニア国の書店員さんが読み聞かせボランティア養成講座で力説されていたことを思い出す。
繰り返し読み継がれてきた本の中にこそ、生きる知恵があり、成長の過程でそれが思わぬ時に助けてくれるのだと。
古書店の店主であった林太郎のおじいちゃんは
「ただがむしゃらに本を読めば、その分だけ世界が広がるわけではない。どれほど多くの知識を詰め込んでも、お前が自分の頭で考え、自分の足で歩かなければ、すべては空虚な借り物でしかないんだよ。」
といい、
「愉快な読書もよい。けれども愉快なだけの登山道では、見える景色にも限界がある。道が険しいからといって、山を非難してはいけない。一歩一歩喘ぎながら登っていくこともまたひとつの登山の楽しみだ」と言う。
ナルニア国の書店員さんも、林太郎や(恐らく聖書であろう)最後の女性同様に、売れるだけで中身の薄い本が溢れる出版業界に危機感を感じていた。
『本は生きる力を与えてくれる』ということは、林太郎が言うように、
「全然違う世界を生きている人の心さえ、本を通して僕らは感じることができるようになる」
ということなのだと改めて理解したように思う。
ファンタジーの世界や古典文学を読むのは、読みづらさが伴って苦しいこともある。でも、そこから想像力を膨らませることは、人生を豊かにしてくれる。
その想像力こそが、自分の知らない世界の人々の心を感じることの訓練なのかもしれないな。
YAの課題図書にあった本だけど、小学生の娘にも読めそうだ。
これも行きし帰りし物語のひとつとして、楽しめそう。 -
「第四の迷宮」は想定外の展開だった。
途中で読むのをやめなくて良かった。映像が浮かんでくる物語に著者の優れた表現力を感じた。
高校生の夏木林太郎。古書店『夏木書店』を営む祖父の突然の死により引きこもりになる。叔母さんの家に引き取られるはずが、店に現れたトラネコから「本を助けてほしい」と頼まれて…
①閉じ込められた本
②切り刻まれる本
③投げ捨てられた売れない本
を救うため、林太郎はトラネコに連れられ不思議な迷宮に足を踏み入れる。
第二の迷宮から加わるクラスの学級委員長、沙夜の存在が、林太郎の心に影響を与えていく。
祖父が亡くなって十日ほど。猫のふっさりとした毛並みを見送ったのは三日前…
という事は、猫を最後に見た日は祖父の初七日に当たる(?)トラネコに祖父の魂が宿っていた(?)と、勝手に想像を巡らせながら読んだ。
林太郎の心に甦る祖父の言葉には、著者の強い思いが込められていると思う。
「本には力があるがお前の力ではない」
「読み終えたら、次は歩き出す時間だ」
"お前はただの物知りになりたいのか?"
「読書には苦しい読書もある。どうせなら高い山に登れ。絶景が見える」
懐かしい古典の名前がたくさん出てきて、高校生の頃手に取った本をまた読みたくなった。
立ち止まったままだった林太郎が、少しずつ前を向き歩き出す流れが良かった。読みながら知らず知らずのうちに迷宮を一緒に辿っているような気持ちにさせられた。
沙夜、秋葉先輩。優しい叔母、そしてトラネコ(祖父)。自分のことを心配し支えてくれる人たちがいる。一人ではないと気づいた林太郎のこれからの物語も読んでみたい。
本を大切にしなさい。
大切にされた本には心が宿り、心を持った本は、その持ち主に危機が訪れた時、必ず駆けつけて力になってくれるから!
"人を思う心"を教えてくれるのが、本の力だと思う。その力がたくさんの人を勇気づけて支えてくれる。
早朝、祖父が好きだった鉄線花に水やりをする林太郎は、夏木書店の良い二代目になるだろう。
そういえば、鉄線花の花言葉は"心の美しさ"だったと思いながら迷宮の旅を終えた。
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