末ながく、お幸せに

  • 小学館
3.40
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本棚登録 : 617
感想 : 77
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  • Amazon.co.jp ・本 (206ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093864763

作品紹介・あらすじ

もらい泣き必至の結婚式小説!

お祝いを一言、お願いします。
8人のお祝いスピーチで、何が語られたのか!?

シリーズ1000万部ベストセラー
『バッテリー』完結から12年!
ついに辿り着いた
あさの文学の最高到達点!

謹啓 光がきらめきを増し、本格的な夏の到来を感じるころとなりました。
この眩しい季節に、わたしたちは結婚いたします。
つきましては、わたしたちの結婚の宴にぜひとも
ご臨席をお願いしたく、 招待状をお送りさせていただきます。
わたしたちが、わたしたちの新たな旅立ちを
祝っていただきたいと思う方々だけを
ご招待した、ささやかな宴です。
ご多用中とは存じますが、どうか、よろしくお願い申し上げます。
謹白
日時 七月一日 午前十一時より
場所 やまべリラホテル 二階 インディゴ
九江 泰樹 瀬戸田 萌恵

あたし、生まれてきてよかった。

【編集担当からのおすすめ情報】
近頃初めて「ゼクシィ」を買った女性と、そのお母さんにぜひ読んでほしい物語です。ここに描かれているのは、母娘の紛れもない真実の愛です。
――担当編集者

感想・レビュー・書評

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  • 結婚式って、いろいろな人の想いがあるよね
    それぞれの視点から、私ならどうかな・・・
    なんて考えてしまう
    娘と母親って特別かもしれないなんて
    考えてしまった
    幸せになれる本は好き

  • 結婚って、人生の中でも一番か二番目の大きな変化でありドラマであり。誰でも結婚にまつわるあれこれで一冊本が書ける、って誰かが言ってたような。
    七月のとある日に結婚式を挙げている幸せ絶頂の2人を祝う8人の人々の、それぞれの思い。
    単純に「おめでとう」というだけでない複雑な思いがスピーチで、またはモノローグで語られる。
    ひとりひとりの言葉から、彼らと主役たちの間にある年月の重みと複雑な関係が見えてくる。
    誰もが一点の曇りもなく単純な「幸せ」だけで結ばれていくわけではない。それだけど、いや、それだからこそ、結婚というひとつの区切りから始まる新しい人生がより幸せであることを祈りたくなる。読み終わって、自分の結婚について誰かに語りたくなってしまいました。

  • 披露宴の各シーンを通じて、新郎新婦に関わる人達と新郎新婦本人の生い立ちや現在を浮かび上がらせる。小説でありながら、決してファンタジーに寄りすぎず、リアルな人生が感じられる。

    優しい新婦。前半のエピソードを通じて、優しさは純粋でまじりっ気のない性格が反映されていて、その優しさで周囲を照らしてきたのかと思っていたところ、後半にかけて、その優しさの影には優しさに繋がる経験があったことが徐々に明らかになっていく。

    全ての人にはきっと様々な面があって、自分が見えているその裏には見えてない面がたくさんある。だからこそ、その全てを肯定していきたい、そんな思いを抱かせてくれる小説。

  • 結婚式に参列した人たちのモノローグ(またはスピーチ)で描く物語

    可憐なだけではなく、どこか陰を持つ新婦。昔はやんちゃだったという新郎。参列者が抱く二人との関わりや眼差しが素敵なエピソードを交えて語られてじんわりきます。

  • ある結婚式を舞台に各々の家族の想いが祝辞として語られていく。母娘や夫婦や姉妹やいろんな形で対になって生きている様が自然に描かれていていい。素敵な結婚小説だった。主演は黒木華でWOWOWで映像化してほしい。

  • 結婚式に居合わせるそれぞれの観点のお話。
    誰から読んでもいい。
    2人目までスピーチ風なのが、くどいなって思った。
    新郎の幼馴染の言葉遣いがダサかった。

  • 素晴らしかった。

    複雑な生い立ちを抱える主人公に対し、
    「末永く、幸せに」と願う周囲の人間の、
    嘘偽りない気持ちに、
    心が動かされました。

    赤の他人である2人が一緒になる
    結婚というものの素晴らしさと、
    困難さが重苦しくなく
    巧みに描かれています。

    人間同士の関わりによる温もり、
    その煩わしさ。
    それを周囲の人間が主人公を照らすことにより、
    明らかにしていく手法が見事です。

    著者の本は初めて読みましたが、
    本棚の奥に、そっと静かに置いておきたくなる
    良作品でした。

    結婚式にまつわる小説を探しており、
    手に取った本です。

  • 2020.5.19

  • 新郎新婦を取り巻く8人の物語。
    結婚式に出席している彼ら・彼女らそれぞれは当然新郎新婦との関係も違えば、思いも違う。
    それぞれが何を感じ、何を伝えたのかが描かれている。

    言葉にしなければ相手には届かないのだなと
    改めて感じました。相手に自分の気持ちを素直に届けられるようになりたいです!

  • 派手さはなく目立たないけど優しく芯が強い女性·萌恵の結婚式。その式に集まったり関わった人たちから語られる萌恵とその夫の、これまで生きてきた道のお話。

    サラサラっと読めてしまう優しくて温かいお話。パッと目をひくような美人ではなくても、萌恵のようにまわりの人たちに心から愛され祝福される人はいいな。過去にいろいろあったことを微塵も感じさせない強さも良い。

    ラストの萌恵からお母さんに向けてのお手紙がとても素敵。

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著者プロフィール

岡山県生まれ。1997年、『バッテリー』(教育画劇)で第35回野間児童文芸賞、2005年、『バッテリー』全6巻で第54回小学館児童出版文化賞を受賞。著書に『テレパシー少女「蘭」事件ノート』シリーズ、『THE MANZAI』シリーズ、『白兎』シリーズなど多数。児童小説から時代劇まで意欲的な執筆活動で、幅広いファンを持つ。

「2013年 『NO.6〔ナンバーシックス〕(8)特装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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