下町ロケット ヤタガラス

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 491
レビュー : 50
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093865234

作品紹介・あらすじ

『下町ロケット ゴースト』に続編登場!

2018年10月放映、ドラマ「下町ロケット」(TBS日曜劇場)新シリーズの原作小説『下町ロケット ゴースト』の続編が、早くも登場!

社長・佃航平の閃きにより、トランスミッションの開発に乗り出した佃製作所。果たしてその挑戦はうまくいくのか――。
ベンチャー企業「ギアゴースト」や、ライバル企業「ダイダロス」との“戦い”の行方は――。
帝国重工の財前道生が立ち上げた新たなプロジェクトとは一体――。
そして、実家の危機に直面した番頭・殿村直弘のその後は――。

大きな挫折を経験した者たちの熱き思いとプライドが大激突!
準天頂衛星「ヤタガラス」が導く、「宇宙」から「大地」へと連なる壮大な物語の結末や如何に!?
待望の国民的人気シリーズ第4弾!!

感想・レビュー・書評

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  • 前作が「これから」という所で終わり、消化不良だったが、本書でスッキリと解消!
    相変わらずの池井戸節と、その魅力に堪能!!
    少子高齢化は現代日本の喫緊の課題であり、その集約しているのが農業分野といえる。
    就農従事者の高齢化と止まらぬ離農、後継者不足。
    日本の農業の将来に対する危機感を、登場人物たちを通して、著者はエンターテイメントで描き出し、問題提起している。
    そして、その解決策の一つとして、無人農業ロボットを提起する。
    今回も、佃製作所のライバルたちが立ちふさがるが、「日本の農業を救う」という理念のもとに集結する。
    かつてのライバルが佃のもとに頭を下げに来た時の、佃の言葉や、帝国重工の社長に対する財前の発言などに、池井戸ファンはカタルシスを覚え、また次回作を期待してしまう。

  • いつもハッピーエンドのこのシリーズ。中盤まで読んで今回こそは無理だろうと思った。何しろ味方陣営に嫌な奴がいるし、敵陣営も切り捨てるには惜しい。これを全て解決する結末には唸るしかなかった。

  • トランスミッションの事業を始めた佃製作所のその後、ギアゴーストの運命、そして帝国重工と下町中小の無人トラクターの戦い、一気読み。相変わらず、わかりやすい展開ながら読みやすい文章で、どんどん引き込まれた。物作りの会社で、いや、これは物作りに限らないか、原因の追求をしないとかプライドで生きているとか復讐のためにとか信じられない。小説なので劇的に書いてあるにしても現実を写しているところもあり勉強にもなり楽しめたこともあり二重丸です。今回は佃の危機というより周りの困ったちゃんを描いていたかな、最後は佃がまとめたけど。

  • 「下町ロケット ヤタガラス」
    いざ農業へ。


    「ゴースト」は気になる所で終了。これで終わり?と意気消沈したが、早めに続編が刊行されて助かった。安定通りの面白さでした。


    「ヤタガラス」では、帝国重工(的場)vsダイダロス(重田)・ギアゴースト(伊丹)の構図が強くなっていく。重田と伊丹の目的は的場に復讐することで、その為に送り出す製品が無人農業ロボット「ダーウィン」である。下町の中小企業の技術を集結した点が売りだ。


    一方で、準天頂衛星ヤタガラスを活用して農業を救うと言う目標を掲げた財前とそれに共感した佃製作所・野木教授が開発したのが「アルファI(製品化後はランドクロウ)」である。


    このまま行けば、財前が当然指揮をとるはずが、そうはいかないのが下町ロケットであり帝国重工だ。財前の企画を知った的場が総責任者に無理やり着任したのだ。これにより「アルファI」には、的場直下の製造部が入り込み、徐々に財前の計画とは違う方向に進み、ダイダロスとギアゴーストのやる気を煽ることになる。いわば帝国重工の悪玉達がこれまた腹立つ野郎で面目躍如と言ったところ。日本随一の巨大且つ歴史深い企業としては、こりゃあかんやろと毎回思ってしまう。


    対峙の構図で言うと、佃製作所を退社し、家業の農家を継いだ殿村(トノさん)vs地域の農家もある。ここでの問題は農業法人。トノさんに加入するよう勧誘を行い、入らないとなれば嫌がらせをやるのだ。終盤では、結局トノさん達は許すのだけど、私ならば絶対許さないな笑。


    この対決模様に加えて忘れてならないのは、何のために無人農業ロボットを作るのかということだ。「ダーウィン」と「アルファI」は、作り手は違えど届ける相手は同じ農家であり、彼らを助けると言う同じ使命を持っている。そのことを佃は下町の心意気として提示するのだ。最後なんて流石である。こりゃかっこいいや。


    尚「ゴースト」より存在感を増すのが天才エンジニアの島津裕である。帝国重工の悪玉達の活躍ぶりに匹敵するインパクトであり、粋なキャラクターだ。


    「ゴースト」から一段ギアを上げた面白さ。

  • ロケットバルブの開発から一つずつ
    積み上げていった佃製作所の仕事が
    どれ一つとってもなければならなかった
    と思えるほど集大成的な話になって
    いました。佃製作所の社員が
    あきらめることなく使う人のことを考えて
    物を作る姿勢がほんとにいいっ!
    当然ビジネスとして成立しなければ
    ならない物もそれを使う人がいて
    初めて成立する云々の話、心に響きました。
    気になっていた殿村さんのその後も
    きっちり描かれていて、本作はかなり
    大団円って感じで読み終えた後、
    あぁ~このシリーズ終わっちゃうかぁ~
    と思いつつも納得のいく作品でした。
    「下町ロケット」シリーズを読み終えた
    改めて仕事の姿勢っていうのを教わった
    ほんとにいい作品だと思います。
    佃社長の熱いところほんとに好きでした。

  • 今日からドラマが始まるので、その前までに読みたかった作品。「ゴースト」とあわせて2作読めました。もう、これは現代の水戸黄門みたいなもので、ほんと、いろいろなややこしい関係があっても、きちんと、悪い奴らが最後は懲らしめられる、、、って、出来すぎだけど、もちろん、許します(笑)

    今回は、中小企業と大企業って構図じゃなくて、中小企業のあつまりと帝国重工のしのぎあいだけど、その帝国重工のキーテクノロジーは佃製作所が担っているのです。大切なことは中小企業と大企業の争いではなく、使う人の便宜性なんですね。使う人が蔑ろにされていることの方が問題って、強いメッセージを感じました。その意味ではいい本でした。今日からのドラマも楽しみです~。

  • シリーズ第4弾。

    TV化を前提とした原作小説なのですが、TVの前作を見ていないので、登場人物の脳内変換がうまくできませんでした。
    ともかくなんとか、放映前に読み終えました。
    佃製作所の真面目で地道な行動は素晴らしいものの、ラスト近くでのライバルへの対応を変えるところはお涙頂戴なんでしょうが、鼻につきました。
    むしろ多くの敵役にバックボーンがあるところが、リアルな人間性を感じられて良かったです。

  • テクノロジー+浪花節。パターンとはいえ面白い。宇宙、医療から農業へ。農業が抱える問題を興味深く読んだ。現実世界はどうなっているんだろうか。続編があるとすれば、殿村さんはどうなるのか。

  • なんのために研究したり、ものづくりをするのかを再認識する話しだった。

    前半で野木先生と後半の伊丹さんが繋がってるように感じた。
    ------
    「なんのために研究しているのか。なんで、そんな重要なことを忘れていたんだろう。なんでそんな大切なことを見失っていたのかな」
    「あれが下町の心意気って奴なんだな。長いこと忘れてた。なんで忘れてたんだろう。」

    「本来なら研究に没頭できるはずの時間をそんなことに割かなければならないなんて、苦痛以外の何物でもない。」
    「オレたちの使命は、世の中に貢献することだ。」
    「私は、ひとに喜んでもらうためにトランスミッションを作りたいんです。」

    「長い間無かったからといって、どうせ今度も大丈夫だろうなんて思ったら大間違いだ。いつだって備えろよ、直弘。」
    「道具っていうのは自分の技をひけらかすために作るものじゃない。使う人に喜んでもらうために作るもんだ。」

  • 『ゴースト』で惹きつけ『ヤタガラス』でまとめる。しっかり2冊購入しました。TVドラマとも、連動。まいった!

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著者プロフィール

池井戸 潤(いけいど じゅん)
1963年岐阜県生まれ。慶應義塾大学文学部および法学部を卒業。子供の頃から本に親しみ、作家になりたいと思っていた。『果つる底なき』で江戸川乱歩賞を受賞し作家デビュー。

以降、2010年『鉄の骨』で吉川英治文学新人賞を、2011年『下町ロケット』で直木賞をそれぞれ受賞。他の代表作に、半沢直樹シリーズ『オレたちバブル入行組』『オレたち花のバブル組』『ロスジェネの逆襲』『銀翼のイカロス』、花咲舞シリーズ『不祥事』、『空飛ぶタイヤ』『民王』『ルーズヴェルト・ゲーム』『七つの会議』『陸王』『アキラとあきら』など。多くの作品がドラマ化・映画化されており、非常に高い人気を誇る。

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