賞金稼ぎスリーサム!

著者 :
  • 小学館
3.59
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本棚登録 : 394
感想 : 67
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  • Amazon.co.jp ・本 (313ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093865531

作品紹介・あらすじ

乱歩賞作家による痛快長編ミステリー!

麻布署捜査課の刑事だった藪下浩平(43)は、寝たきりの母を介護するため、期待されるキャリアを捨てて1年前に退職した。母親を大切に思うあまり、いまだに独身を貫いている。
そんな藪下のもとへ、東京の下町で起きたペットショップ放火事件の調査依頼が舞い込む。なぜか名指しで、さらに事件には多額の報奨金が掛けられているという……。指名したのは、藪下に公務執行妨害で逮捕された経歴を持つ「警察マニア」にして、桐生製糖株式会社御曹司の桐生淳太郎(33)だった。
藪下と桐生の2人で調べ始めると、現場に出没する美少女に出会う。彼女は、あらゆる狩猟資格を持つ謎のハンター・上園一花(24)だった。
世代も性格も考え方も異なる3人は、報奨金のために手を組むことになる。元ペットショップ店主犯人説の警察とは別のアプローチから真相に迫っていくのだったが、真犯人らしき人物は3人を標的に反撃を加えてきた!
3人は報奨金を手にすることができるのか!?
そして桐生には、藪下に並々ならぬ思いを抱くある事件があった……。
「法医昆虫学捜査官」シリーズが話題沸騰中の、江戸川乱歩賞作家による長編ミステリー最新作!



【編集担当からのおすすめ情報】
3人の主要人物は個性的ですが、今の社会からはぐれてしまっていて、本心を分かち合える知人や家族にも恵まれていません。それぞれが優秀な才能や特技を持ち合わせていますが、社会から浮いていることを自覚しており、心の奥底では劣等感にさいなまれています。
そんな3人が報奨金目的で行動するうちに、お互いの人間性や思考に好意を抱くようになり、チームとしてお互いが欠かせない存在となる。
本作は、ユーモアや皮肉を交え、見事なエンターテインメントに仕上がりました。

感想・レビュー・書評

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  • 「法医昆虫学捜査官シリーズ」の川瀬さんの作品
    ムシロスから立ち直るために読みましたw

    ムシシリーズの赤堀ちゃんもなかなかインパクトのあるキャラでしたが、それに負けず劣らずのキャラたちが登場!

    多額の報奨金が掛けられている、東京の下町で起きたペットショップ放火事件
    この事件に挑むのが…

    元刑事の藪下浩平(43)

    警察マニアの桐生淳太郎(33)

    凄腕ハンターの上園一花(24)

    不思議な組み合わせだが利害が一致した集まり、チーム・トラッカー、いわゆる賞金稼ぎだ

    彼らの捜査基地は、警察マニアで製薬会社の御曹司である淳太郎の愛車、黒のシボレーのキャンピングカー

    彼らのキャラの濃さ、そして淳太郎の愛車シボレーの凄さは説明しきれないのでぜひ読んでみて欲しいですw

    淳太郎の愛車欲しい〜♪

    まだ、ムシロスから立ち直れそうにありませんが、第二弾もあるので読んでみます…

    • みんみんさん
      仕立て屋いいよ〜!!
      仕立て屋いいよ〜!!
      2023/10/12
    • ゆーき本さん
      読みたい本と時間と脳みそが追いつかないです
      読みたい本と時間と脳みそが追いつかないです
      2023/10/12
    • 1Q84O1さん
      同じ悩みです〜w
      同じ悩みです〜w
      2023/10/12
  • 真の放火犯を見つけるために手を組んだ3人の個性が半端でないのが面白い。植物状態の母親の看護のために退職した元刑事、会社社長の御曹司の警察マニア、凄腕ハンターだがコミュ障の24歳の一見可憐な女性。それぞれの技能を生かして真犯人を追求していくが、どうもとんでもない相手だということが分かってきて、さすがの3人にも戦慄が走る。
    最初はなんだかまどろかっしくて読むのを躊躇したが、中盤ころから物語は加速してきて俄然面白くなる。次回作は、本格的な対決になるのか。

  • マザコンの元刑事。
    警察マニアで女たらしの御曹司。
    凄腕ハンターの女。

    奇妙な3人組が、不可解な放火事件を追う。

    おもしろかった。

    最初は変な面が目立つけれど、だんだんとそれぞれの能力や得意分野が明らかに。

    個性的で、アクの強いキャラクター。
    プロフェッショナルで、独特のセンスを持つ彼らがおもしろく、テンポもいいので一気読み。

    情のない、ドライな言動も、また痛快。

    シリーズ化しそうな終わり方だと思ったら、続編があるよう。
    そちらも読んでみたい。

    • goya626さん
      川瀬七緒さんほファンです。これは読んでみたい。
      川瀬七緒さんほファンです。これは読んでみたい。
      2020/08/07
  • 確か発売当初にテレビで紹介されていて、読んでみようと思った一冊。
    昆虫学シリーズ以外の作者の作品は初めて読んだが、他の方のレビューにあったように、確かに微妙…
    3人の賞金稼ぎが未解決の事件をバッサバッサやっつけてくれる痛快な内容を期待していただけに、1件の放火事件を無理やり寄せ集めた元警官、警察マニア、うら若き乙女の猟師の3人が謎にじわじわ謎に迫っていくと言う内容に、正直がっかり…
    主人公の3人も、癖がある割に誰にも共感出来ないし、面白みもないのが余計物語をつまらなくさせている気がする。ちょいちょい個人的な背景を入れるのも、あんまり意味がないような…話がいろいろ飛び過ぎて、どこまで読んでも、話に没頭出来ず、最後まで読むのに大苦戦。
    挙句の果てには、放火事件の真犯人は国際規模のテロリスト!はぁ????って感じでしかなかった。
    シリーズ化を狙っているようだけど、これは間違いなく、次は読まない!

  • 文芸誌きらら2019年2~9月号掲載したものに、書き下ろしを追加して、2019年11月小学館から刊行。元刑事、警察マニア、若い女性狩猟家の3人が、報奨金がかけられた放火事件を調査する。コミュ障気味の女性狩猟家という人物設定がユニークで楽しい。なんとかチームとして結果を出すというところが面白かった。表紙絵がちとミスマッチかな。

  • 6月-5。3.5点。
    母親の介護をする元刑事、警官マニアの金持ち、狩猟プロの女性。ふしぎな3人が、賞金のために手を組む。
    木造の住宅街で複数死亡した火災の捜査に。
    容疑者はペットショップの経営者。自作の放火か。

    軽い表紙の絵だが、中身は結構ハード。
    スピード感有り、クセのある3人の描写が上手く、面白い。
    シリーズ化かな。楽しみ。

  • 登場人物3人が個性的。面白いし、シリーズになってるみたいで次作も楽しみ。ただ表紙がいただけない( ;∀;)。一花はゴールデンカムイのアシㇼパさんが大きくなったイメージで読んだら、いい感じだった。

    • ゆきさん
      一花、アシㇼパさん、いいですねー。
      私は途中からあのちゃんのイメージで読んでました(笑
      一花、アシㇼパさん、いいですねー。
      私は途中からあのちゃんのイメージで読んでました(笑
      2023/09/30
  • 元刑事とハンターと警察マニアの3人がチームを組んで、報奨金のかかった放火事件を追う。
    警察は火元の店主の保険金目的の犯行と疑うが‥
    最初は報奨金目当てでつながっていた3人がそれぞれの特技を生かして、徐々にチームになりつつ事件を解明していくのがよかった。キャラ的には伝説のハンターと呼ばれる女の子もすごいが、反撃してくる犯人もぶっ飛んでいてすごかった。動物や鳥薀蓄も面白いし、続編もぜひ読みたい。

  • 報奨金のかかった放火事件解明にいきなり担ぎ込まれた元刑事。それをサポートする警察マニアのお坊ちゃんと凄腕ハンター女子。3人ともキャラがめちゃめちゃ立ってて面白かった!「法医昆虫学捜査シリーズ」とはまた違った面白さ。
    なかなか最後の犯人がいきなり壮大すぎるけど、コメディミステリ的な感じでいいかも。

  • 母の介護のために離職した元刑事の藪下浩平は、現役時代に煩わされた御曹司かつ警察マニアの桐生淳太郎からある事件の調査を頼まれる。
    勿論断るつもりが、お金の必要な藪下は桐生から半年間の事件調査で五百万の報酬、プラス特別褒賞金三百万に釣られて協力することに-
    半年前に起きた火災、火元住人に放火容疑がかけられている事件を調べに現場へ向かった二人は、そこで白いワンピースを着た若い女と遭遇する。
    その女・上園一花もまた褒賞金目当てに事件を調べているという。
    情報交換をし、対人関係に難のある彼女も仲間になる。
    見た目を裏切る凄腕ハンターである一花の着眼点から捜査が思わぬ方向へ動きだし━


    地元の事件がまさかの国際的犯罪者にたどり着く…!
    ちゃんとした結末(逮捕なり確保なり)一歩手前でこの物語は終わってるので、スッキリしない…けど続きがある雰囲気なのは良い-
    (実際に続編も刊行されたし。昆虫捜査官以外が新たにシリーズ化したのは嬉しい-)

    一花の動物の行動から読む姿は昆虫捜査官と通じるものがあるな-と。
    若い身を守る為に周囲が流してる噂には笑った-

    最初の方で、藪下の母が胃瘻を増設してる、ってあったのは本当に個人的にショックで…今は亡き自分の父がそうだったから…読むの止めようかと思ったくらい。人間は口から摂取出来なくなると本当にはやいと思う。藪下の母はまだ飲み込む力があるというのでなんかまだ大丈夫だな-と安心したよ。

    知られてないだけで、日本にもこういう褒賞金狙いの賞金稼ぎって存在するのかな-
    でも褒賞金支払われたらニュースになる気もする-

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著者プロフィール

1970年、福島県生まれ。文化服装学院服装科・デザイン専攻科卒。服飾デザイン会社に就職し、子供服のデザイナーに。デザインのかたわら2007年から小説の創作活動に入り、’11年、『よろずのことに気をつけよ』で第57回江戸川乱歩賞を受賞して作家デビュー。’21年に『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』(本書)で第4回細谷正充賞を受賞し、’22年に同作が第75回日本推理作家協会賞長編および連作短編集部門の候補となった。また’23年に同シリーズの『クローゼットファイル』所収の「美しさの定義」が第76回日本推理作家協会賞短編部門の候補に。ロングセラーで大人気の「法医昆虫学捜査官」シリーズには、『147ヘルツの警鐘』(文庫化にあたり『法医昆虫学捜査官』に改題)から最新の『スワロウテイルの消失点』までの7作がある。ほかに『女學生奇譚』『賞金稼ぎスリーサム! 二重拘束のアリア』『うらんぼんの夜』『四日間家族』など。

「2023年 『ヴィンテージガール 仕立屋探偵 桐ヶ谷京介』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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