名前だけでもおぼえてください

著者 :
  • 小学館
4.30
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本棚登録 : 45
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093866309

作品紹介・あらすじ

孤独な老人と女芸人異色の漫才コンビ誕生! 売れないお笑い芸人、保美。芸を磨くべく日々精進するが、世間からは全く名前もおぼえてもらえないまま月日は残酷に過ぎてゆく。 事務所の先輩バンゲリング梶井がP1で優勝したとの報に触れ、焦り、もがき苦しむ保美。そんな保美に梶井は介護ヘルパーのアルバイトを引き継いで欲しいと賢造爺さんを紹介する。家族からも疎まれる頑固な賢造だったが、保美とは少しずつ心を通わせ打ち解けていく。そしてこれが保美の人生を変える運命の出会いとなる。 ある日、保美は漫才の営業先に賢造を連れていく。観客席にいる賢造は、勝手に舞台上の保美の漫才に合いの手を入れ、客席を爆笑の渦に。保美のマネージャー・関矢は、二人の見事な掛け合いに可能性を感じ、漫才コンビとして売り出すことに。 もくろみは見事に当たり、二人はお茶の間の人気者に。年齢差を超え生まれた笑いが、日本中に幸福をもたらし、押しも押されぬ売れっ子漫才コンビへとのし上がる。だが、数年後、高齢の賢造の認知能力に限界を来たし始め・・・・・人生百年時代、まだまだ続くと思われたコンビに危機が訪れる。最後に下した二人の決断が涙を誘う。 【編集担当からのおすすめ情報】 ハガキ職人、ラーメン屋、漫画家、そして次に選んだ題材は「お笑い芸人」。もがきながらも夢を追い続ける人物をリアルに書かせたら右に出る者はいない!担当者イチオシの小説家。「風カオル」の名前だけでもおぼえてください!

感想・レビュー・書評

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  • 心温まる作品を2作続けて読めて、良い時間を過ごせた。
    相手を知ること、大変な時こそよく笑うこと、生きる根底にある「人の幸せ」をもっと楽しまなきゃなあ。映画化されてほしいな。

    めいどのみやげのティーチャさんを想い浮かべながら。

  • あたたかい気持ちになった。
    どんなときでも笑いは大切。
    そして、相手を分かろうとする気持ちも。

  • 優しくも漫才に向かない相方と自分の才能を信じて売れたいと願う主人公の保美は行き詰まり、バイトもうまくいかず、ひょんなことから紹介された見守りのバイトで妻が亡くなって家族もばらばらになり表情がなくなって痴呆症を疑われ孤立する賢蔵さんに出会う。賢蔵さんに真面目に向き合う中で次第に賢蔵さんの表情にも、周りが痴呆と決め込んでいた偏見にも変化が見られ、新しい世界への扉を開くべくコンビを結成する。順調に売れっ子になっていったその先に訪れる最後の決断。賢蔵さんの斜に構えながらも素直な言葉がほとばしる感動のフィナーレだ。

  • ものすごく、素敵な物語でした。

    高校生のころ、「おもしろい」ヤツに憧れて新宿のルミネtheよしもとを度々訪れ、芸人さんたちの生の漫才を楽しんだ日々を思い出し、懐かしい気持ちにもなりました。

    売れない芸人が、新たな相方とスタートを切り、売れるようになってゆく、というサクセスストーリーは、決して珍しいものではありません。
    けれど、主人公のお笑いへの熱意、新たな相方として75歳という遅咲き過ぎるデビューをはたしたクセの強いおじいちゃんのキャラ、おじいちゃんの家族が抱える問題など、物語の中で描かれるそれぞれのエピソードがグイグイと本の中にひきこんでくれます。
    漫才のシーンも臨場感があって笑いを誘いますし、舞台から降りたあとの2人の掛け合いも微笑ましいです。

    辛いこと、苦しいこと、恥ずかしいこと、怒りを覚えること、生きている中ではしんどいことも少なくありませんが、「笑い」は世界を変えるのだということを改めて感じさせてくれました。

    ラストシーンでは思わず涙がこぼれそうになりました。会者定離とはいうものの、やはり切ない。
    でも、とても心温まるいい読書でした。

    最近、本を読む時間がなかなか取れていなかったですが、久しぶりに読んだ本が本書で良かった、と心から思います。

  • 売れない芸人保美は、介護のアルバイトで賢造さんと出会いコンビを組むことになる。

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