キッチンが呼んでる!

  • 小学館
3.30
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本棚登録 : 284
感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093866613

作品紹介・あらすじ

おいしいの伝道師、初の小説! 訳あって一人暮らしを始めた女性が、調味料や食材を揃えていきながら自炊と一人のごはんを楽しむ様子を描く。引っ越して三日目、宅配便でオーブントースターが届く。仕事に没頭し、気が付けば夜八時。買い物に出かけた彼女が、夕飯として購入したのはハムレタスサンドと肉まんだった。帰宅した彼女は、新居で初めての「料理」をする──。食に対するストイックなまでのこだわりを見せる日もあれば、ファストフードを堪能する日もある彼女はいったい何者なのか。簡単でおいしいレシピや食の豆知識も身につくフード・ラブ・ストーリー。料理人、飲食店プロデューサーとして活躍しながら、さまざまな食情報を発信する“ナチュラルボーン食いしん坊”の初小説! 【編集担当からのおすすめ情報】 料理人、飲 食店プロデューサーとして活躍する“ナチュ ラルボーン食いしん坊”の初小説! 「小説丸」の人気連載が書籍化!

感想・レビュー・書評

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  • 恋人と別れ、久しぶりに一人暮らしを始めた、主人公。
    少しずつ荷物を出し、家電や調味料をそろえ、新しい生活を進めていく、その日々の食事を描いた本。

    買い出しから調理、実食と、ほんとうに料理がメインの小説。
    調理シーンも細やかだと思ったら、筆者は料理人だそう。

    味が濃いもの、脂っこいものが好きな母(しかも太らない体質)に育てられただけあって、ハイカロリーで背徳的なメニューも。

    おいしそうな料理シーンを楽しむもので、恋愛などのストーリー要素は、ほぼ脇役。

  • なかなか料理好きには、すぐに作ってみたくなる料理がつぎつぎ登場。久しぶりの一人暮らしで貧祖な食事をしていると思うと、突然美味しいものが食べたくなって、少し手の込んだものを作り始める。

    イタリアンもタイ料理も鰻も外で食べながら、その味を自分の舌に覚えさせて、家での料理に活かしている。そうです、料理の再現には、脳が覚えているのではなく舌が覚えている、その微妙な感性が大切なんです。

    まあ、こんな料理好きな娘さん、息子の嫁に来て欲しいですな。

  • エッセイかと思って読み始めたが、途中でどうやら創作らしいと気付いた。

    個人的に文体があまり好みじゃなかったので、申し訳ないが飛ばし読みさせてもらった。

    女版孤独のグルメみたいな感じだった。

  • 食へのこだわりがすごいと読み進めたが、筆者が食のプロとしり、納得した。最後はまあまあのハッピーエンドでホッとした。

  • イナダさんのTwitterをフォローしているので「さすがフードサイコパス」と感心。小説というよりは料理本。自分のような凡人を目玉焼きで安心させるとみせて、直後にポン酢を手作りし、最後には自宅で揚げ物。しかも揚げ油のローテーションまで計算しつつ。真似したいとはまったく思わない(個人の感想です

  • 最初は限界一人暮らしをする主人公かと思ったらていねいな暮らしで勝手に裏切られた気持ちに…!

    サーロインステーキ一枚分150グラムの牛肉と卵5個分弱のカロリーとタンパク質が同量なのは勉強になったし、チリトマトヌードルのアレンジやってみたい!
    食べ物に関してすごく個性的な主人公だけど、中でも天ぷらの采配おもろすぎた。独特すぎる。天ぷらの擬人化かと思った。

    小説って言うより料理とごはんが好きな人の日記を読んでる気分だったな。

  • どんなレシピ本より簡単でわかりやすいフード・ラブ・ストーリー。

    主人公は30代の女性フリーライター。
    同棲を解消しアジトと呼ぶ殺風景な部屋で一人暮らしを始める。

    部屋に積み上がった段ボール箱を片付けるわけでもなく彼女の生活は淡々と始まった。

    レンチンしたレモンを絞って作る簡単ポン酢や、どんぶりで作る肉じゃがなど、料理の固定観念が次々と覆されて、これなら私でも出来ると妙な自信が沸く。

    食べる事を追求した彼女の27日間が描かれるが、ちょこっと登場する元カレが良いアクセントになっていた。

    食の自由さと楽しさを味わえる一冊。

  • サバランの食べてるもので人がわかる、みたいないい方を思い出しながら読んだ。こういう時に原典に当たりたくならないのがこの話のいいところかも。


  • イナダさんのミニマルレシピと文章の大ファンです。小説を書かれているとのことで発売を楽しみにしていました。
    ちょっとずつ大事に読み進めながら、20年近く前にハマりにハマっていた(そしてスッパリ足を洗った)菊地成孔さんの「展望レストラン光峰」がときどき脳裏に浮かびました。
    令和版、30代?アラフォー?女性版光峰って感じ。
    最高です。一生読み返すと思います。

  • 今回の旅のお供。細かく見たら私とは違う食の好みもあるが、総じてそうそう!と心で手を叩きながら、幸せな気持ちで読み進む。さらに最後のオチにとても幸せな気分で読了。
    調味料をできるだけ増やしたくない感じとか、ビュッフェの『何を食べないか』とか、美味しい塩でサラダを食べるとか、合わせ味噌とか、レモン汁と酢と醤油で食べるとか、パリジェンヌになって、鶏肉を野菜と煮込んで、チーズとワインとか、湯豆腐の昆布出汁とか、友達が来るとエスニック料理を仕込むとか、大草原の小さな家の料理とか、ソース焼きそばを買って塩焼きそばにする感じとか、何より、お酒と料理を合わせる感じに激しく同意!一方、パクチーは大好きだし、カレーはまだそこまでの域に達してないし、パスタに至っては真似したい!

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著者プロフィール

稲田 俊輔(いなだ・しゅんすけ):料理人・飲食店プロデューサー。鹿児島県生まれ。京都大学卒業後、飲料メーカー勤務を経て円相フードサービスの設立に参加。和食、ビストロ、インド料理など、幅広いジャンルの飲食店の展開に尽力する。2011年、東京駅八重洲地下街に南インド料理店「エリックサウス」を開店。現在は全店のメニュー監修やレシピ開発を中心に、業態開発や店舗プロデュースを手掛けている。近年は、食についての文章も多く発表している。著書に『食いしん坊のお悩み相談』『おいしいものでできている』(リトルモア)『キッチンが呼んでる!』(小学館)『人気飲食チェーンの本当のスゴさがわかる本』(扶桑社新書)、『ミニマル料理』『南インド料理店総料理長が教える だいたい15分!本格インドカレー』『だいたい1ステップか2ステップ!なのに本格インドカレー』(いずれも柴田書店)がある。

「2024年 『料理人という仕事』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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