ぎんなみ商店街の事件簿 Sister編: Sister編

著者 :
  • 小学館
3.76
  • (5)
  • (8)
  • (6)
  • (2)
  • (0)
本棚登録 : 712
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093866903

作品紹介・あらすじ

新・読書体験。驚愕のパラレルミステリー! 古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は三姉妹と四兄弟、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Brother編〉との「両面読み」がおすすめです!ぎんなみ商店街に店を構える焼き鳥店「串真佐」の三姉妹、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が発生した。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは事故現場で目撃された謎の人物を捜すことに。(第一話「だから都久音は嘘をつかない」)交通事故に隠された謎を解いた三姉妹に捜査の依頼が。地元の中学校で起きた器物損壊事件の犯人を捜してほしいというものだ。現場には墨汁がぶちまけられ、焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。これは犯人を示すメッセージなのか、それとも……?(第二話「だから都久音は押し付けない」)「ミステリーグルメツアーに行く」と言って出掛けた佐々美が行方不明に!? すわ誘拐、と慌てる都久音は偶然作りかけの脅迫状を見つけてしまう。台風のなか、姉の足跡を追う二人に、商店街のドンこと神山が迫る――。(第三話「だから都久音は心配しない」) 【編集担当からのおすすめ情報】 ドラマ化された『探偵が早すぎる』など、緻密なトリック構築に定評のある井上真偽さんの最新作は、ひとつの事件をふたつの面から暴くという、まさかのパラレルミステリー。もちろん〈Sister編〉だけでも楽しめますが、〈Brother編〉で明らかになる、「もうひとつの真実」で物語はさらなる進化を遂げます。このまったく新しい読書体験を、ぜひお楽しみください!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 内山家3姉妹と木暮家4兄弟、同じ事件に遭遇しているのに、全く違う謎を解いている…!?
    同時進行の謎解き、しかも現れるのはまったく別の真相、なんて斬新すぎ!
    どっちからどう読むか、私のお勧めは、それぞれの事件をSister編・Brother編交互に読んで、初めに読んだ方をもっかい読み直して答え合わせをする、です!

  • 『ぎんなみ商店街』Sister編、Brother編同じ事件を違う視点で読ませるのは奇抜で奇想天外である。同じ事件をSister編Brother編と交互に読み比べてみてもおもしろいかも知れません。そしてそれぞれの登場人物の名前のつけ方のエピソードも一興です。あなたも井上真偽の世界に浸って下さい。

  • 1つの物語を別な視点で書き切って、なおかつ驚きがある。話に仕立てあげられている。また最初から読みたい。

  • Amazonの紹介より
    新・読書体験。驚愕のパラレルミステリー!
    古き良き商店街で起きた不穏な事件。探偵役は三姉妹と四兄弟、事件と手がかりは同じなのに展開する推理は全く違う!? 〈Brother編〉との「両面読み」がおすすめです!
    ぎんなみ商店街に店を構える焼き鳥店「串真佐」の三姉妹、佐々美、都久音、桃。ある日、近所の商店に車が突っ込む事故が発生した。運転手は衝撃で焼き鳥の串が喉に刺さり即死。詮索好きの友人を止めるため、都久音は捜査に乗り出す。まずは事故現場で目撃された謎の人物を捜すことに。(第一話「だから都久音は嘘をつかない」)
    交通事故に隠された謎を解いた三姉妹に捜査の依頼が。地元の中学校で起きた器物損壊事件の犯人を捜してほしいというものだ。現場には墨汁がぶちまけられ、焼き鳥の串が「井」の字に置かれていた。これは犯人を示すメッセージなのか、それとも……?(第二話「だから都久音は押し付けない」)
    「ミステリーグルメツアーに行く」と言って出掛けた佐々美が行方不明に!? すわ誘拐、と慌てる都久音は偶然作りかけの脅迫状を見つけてしまう。台風のなか、姉の足跡を追う二人に、商店街のドンこと神山が迫る――。(第三話「だから都久音は心配しない」)



    Brother編とセットで楽しむ物語となっています。
    自分はBROTHER→SISTER編の順番で読みました。

    2つの作品を読むことで、互いのモヤモヤ感を補うことができました。同じ事件の中のAの部分は、この作品で詳しく書かれていますが、Bの部分は、もう一つの方で詳しく書かれているといった具合になっているため、一つのエピソードを互いの小説で比べるのも良し、全部を読んでから、もう一つの作品を読むのも良しかなと思いました。

    同じ事件でも「立ち位置」が違うことで、違った「景色」が見えることに新鮮な体験をしました。sister編の方が、ちょっと暗めな展開になっているので、この順番で読むと、ちょっとどんよりとした感覚はあるかなと思いました。

    一応、事件としては解決するのですが、個人的には警察といった専門の人があまり登場しないため、スパッと解決して欲しかったなと思いました。たしかに3姉妹と4兄弟、ともに推理を披露するのですが、全く同じ答えではなく、結局「大人」達で、事を済ましていて、その描写は特に詳しく書かれていないので、なんだか歯に何かが挟まっているような感覚でした。

    一つの事件で、2つの真実。特に最初のエピソード「焼き鳥」の解釈は、面白かったです。そこをツッコむ⁉︎と思ってしまったのですが、後に重要な要素になっていくので、盲点でした。
    ライトなミステリーになっていて、この作品では3姉妹のネーミングセンスにはクスッとしてしまいました。
    焼き鳥屋だから、姉妹の名前は・・・。安直すぎます。

    次回作は、ガッツリと3姉妹と4兄弟が共演して、謎を解いてほしいなと思いました。

  • sister編とbrother編とどちらを先に読むかで印象が変わるかも。いや、変わったとしても全く問題ない。
    というか、逆に楽しい。だって、それぞれにそれぞれの真実があるのだから。

    一つの事件に二つの視点、っていう設定はままあるわ。でも、でも、ここまでまったく別の「真実」を描き分けるってすごくないですか?いや、すごいですよ、まったくもって。
    結末が分っているのにその道中に描かれる景色が全然違うもんだから、これ、二冊続けて読んでも「知ってる知ってる」とならない。うっすら見えたアレが、ちょびっとかすったあの言葉が、こんな別の地平をはらんでいたとはね。
    だから、三つの事件のどれもこれも既知のこととして、読み飛ばそうとも思わない。いやはや、まいったまいった。
    三人姉妹、と四人兄弟、二つの探偵団。それぞれのキャラもたっててとても楽しい。
    まるで近所のおばちゃん的野次馬根性で読んでしまいましたよ。
    二度読み、どころか、三度でも四度でも読み返せるパラレルミステリ爆誕!

  • brother編より微妙。
    ストーリーが面白くない訳ではないけど、語り手の女の子が結構感情豊か。個人的に読み難い。
    それでも、どちらか片方ではなく両方を読んで欲しい。2冊で一つの物語です。

  • 3.6

  • 2023/09/25読了

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

神奈川県出身。東京大学卒業。『恋と禁忌の述語論理』で第51回メフィスト賞を受賞。
第2作『その可能性はすでに考えた』は、恩田陸氏、麻耶雄嵩氏、辻真先氏、評論家諸氏などから大絶賛を受ける。同作は、2016年度第16回本格ミステリ大賞候補に選ばれた他、各ミステリ・ランキングを席捲。
続編『聖女の毒杯 その可能性はすでに考えた』でも「2017本格ミステリ・ベスト10」第1位を獲得した他、「ミステリが読みたい!2017年版」『このミステリーがすごい!  2017年版』「週刊文春ミステリーベスト10 2016年」にランクイン。さらに2017年度第17回本格ミステリ大賞候補と「読者に勧める黄金の本格ミステリー」に選ばれる。
また同年「言の葉の子ら」が第70回日本推理作家協会賞短編部門の候補作に。
他の著書に『探偵が早すぎる』(講談社タイガ)がある。

「2018年 『恋と禁忌の述語論理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

井上真偽の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×