ウルトラマン青春記

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (254ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093871280

作品紹介・あらすじ

ウルトラマンQやウルトラマンの唯一の女性隊員として活躍したフジアキコ隊員(桜井浩子)の撮影糞戦記。著者個人の青春記と同時に、ウルトラマンにかかわった多くの制作者の素顔も生き生きと描かれています。

感想・レビュー・書評

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  • シン・ウルトラマンを観て、そのオリジナルを知りたくなった。新しいものを作り出そうとする当時の熱気を感じる。1/8計画のセットの話が面白い。

  • 中身なんかありませんよ。
    フジ隊員の思い出を、ただただウンウンと
    懐かしむだけのための本です。

    と....頭では解っていたが、あまりにも内容がスカスカで
    何を書いていたのさえ忘れるくらいヒドイ。
    (どんくらいヒドイのかさえ忘れたけど)

    「ウルトラマン創世記」で騙されたのに続き、
    今回も騙されてしまった。信者ファンは辛いよ。

  • ウルトラQ,ウルトラマンのヒロインを演じた女優の思い出エッセイ。役者側からの視線によるものは少ないので貴重であるが,20年前のものであるため,今では既出と思われるものが多いかも。

  • エピソードの不足か筆者の引出しか、物足りない

  • 先達ての「天声人語」にて、ウルトラシリーズの放送開始から50年といふ記事がありました。それまでのヒーローものと比して、単純な勧善懲悪(かういふのも好きですが)のみならず、どちらが善で、どちらが悪なのか分からなくなるやうなストーリーも少なからずある、と「ノンマルト」の例などを出してゐました。子供たちはかうして、複雑怪奇な「大人の社会」を学んでゆくのでした。ノンマルトは「ウルトラセブン」のエピソオドですが、まあそれはいいでせう。

    1966年1月に「ウルトラQ」、同年7月に「ウルトラマン」の放送が開始されるやいなや、大きな話題を呼び、子供たちは提供会社の「タケダタケダタケダ~」といふ唄まで諳んじるほどの熱中ぶりでした。
    その両シリーズにレギュラーとして出演してゐたのが、本書の著者である桜井浩子さんでした。
    「Q」では、毎日新報のカメラマン・江戸川由利子として登場。主人公の自称SF作家・万城目淳の恋人役であります。
    そして続く「マン」では、科学特捜隊の紅一点・フジアキコ隊員。江戸川由利子には萌えるのに、フジアキコは無機質な感じがするのは何故でせうか。わたくしの勝手な思ひ込みですかな。

    桜井さんが初代ウルトラヒロインになるまでの経緯や、当時の撮影現場の裏側が綴られてゐます。元々フランス女優に憧れて東宝に入社した桜井さん。そんな彼女に円谷プロの仕事が舞い込んできました。まだ17歳だつたさうです。
    撮影初日に遅刻したりとか、トラブルはあつたものの、スタッフや共演陣に助けられながら日々成長する姿を見せます。何よりも、自分の全てを捧げるがごときスタッフの努力を間近にし、自らも意識が変つていつたやうです。
    恐らく、恋愛ものや文藝ものに出演したかつたでせうが、それが円谷の仕事をすることになり、当初は内心「なんだ、子供番組か」とがつかりしたのでは。
    それが、特撮班を見学し、ウルトラマンや怪獣の着ぐるみ役者のプロ根性を見せつけられて、「主役はこの人たちだ」と確信するまでになります。

    子供番組といつても、それを作るのは当然大人であります。子供相手だから、まあ適当に手を抜いて、簡単に済ませませうなんて人は一人もゐなかつた。
    十代のヒロインの眼に映つた、熱気に満ちた当時の撮影事情が色々と明らかになるのであります。
    放送後は、ウルトラから離れたい時期があり、円谷関係の仕事は全て断つてゐたさうですが、その後十年のブランクを経て、かうして過去を語るやうになつたと。現在では、青春の思ひ出そのものであるとまで述べてゐます。お陰で、わたくしどもは数々の秘話を知ることが出来たのであります。
    なほ、本書の好評を受けて、その後ヒーロー関係の手記(黒部進氏、森次晃嗣氏、佐原健二氏、古谷敏氏等)が続続と発表されるやうになり、結果としてそれらの先駆けとなつた一冊と申せませう。

    http://genjigawa.blog.fc2.com/blog-entry-609.html

  • 日本の二大スーパーヒーローと言えば、ウルトラマンと仮面ライダーだろう。勿論ロボットやその他のアニメなどを見渡せば異を唱えることもできるのだが。

    実写として始まったものとしては、この二者で間違いはないと思う。

    一時中止はあったものの、現在までシリーズが連綿と続いていることを見ても分かる。

    これらの亜流・傍流はあるので、必ずしも「ウルトラマン」であり「仮面ライダー」である必要はないと思うのだが、やはり名前を継承しないと成り立たないという読みがあるのだろう。

    ゴレンジャーを始めとする「戦隊物」という流れもあるが、これは複数の等身大ヒーローという一定のくくりを踏襲するだけで、作品の世界は区切られ全く別ものという設定がされている。

    さて、オリジナル「ウルトラ」「ライダー」の二つには手探りで創造し、パターン化していった物語があり、やはりオリジナルのもつ内容の濃さは一味違う。

    その一方の雄、ウルトラマンのレギュラーで紅一点の役を担い、女性隊員というポジションを確立させたのが、当時まだ十代であった桜井浩子@フジ隊員。

    個人的には「怪奇大作戦」のゲスト出演時の、数年前とは見違えるような色気をまとった漆黒のロングヘアーが印象的だった。

    美人か、と言われると・・・当時から「?」であった。

    眉が濃く、瞳が大きく、少しバタ臭い印象を受けたものだ。

    なにせ、子ども(ボク)ながら色気というものを全く感じさせなかった。
    (それが一転、怪奇大作戦のゲストで大化けしてみせてくれたので、余計に印象的だったのだ)

    それにしても、科学特捜隊というのも、地球の平和をまかせるにはあまりにも頼りなさすぎる感じだった。ムラマツキャップだけが、なんか孤軍奮闘している感じで・・・
    イデ隊員に至っては、途中オノレ(科特隊)のアイデンティティまで見失って悩み始める。

    で、この本の著者であるフジアキコ隊員は連絡係なのだが、ほとんど高校野球のマネージャー状態。しかし、少年隊員のホシノ少年のお姉さん的な立場なので、視聴者(ボクたち子ども)が作品世界に抵抗なく感情移入できる触媒としての役割は大きい。

    だから、お色気など微塵も必要ないのだ。うん、それでいい。

    さて、本書の中には、フランスを始めとするヨーロッパ映画の俳優名が沢山出てくる。ヌーベルバーグの立役者ジーン・セバーグに憧れて、連続番組であるウルトラマンの流れなど無視して髪を切ってしまうエピーソード。

    円谷一とデート?で映画の話などをして、タイトル通りまさに青春まっただ中。

    日本中が毎週その一挙手一投足に注目している超人気番組であるにも拘わらず、結構ご本人達はそのような感じでもないのだろうか。

    撮影の合間もボードレールの詩集などを愛読していたそうで、文章からも文学少女の片鱗が伺える。

    高度経済成長のエネルギーを感じさせる、ウルトラマン成長期。女性(少女)の目から書かれているところがまた楽しい一冊。

  • 円谷プロの黎明期にも触れられる。スチール写真も懐かしい。

  • 成長とともにウルトラ兄弟の設定が許せなくて離れて行った。だが、今、子供と一緒にウルトラマンタロウのDVDなど見ると、それはそれで楽しめる。現在タロウを別次元で楽しめるのもウルトラQ、ウルトラマン、後のウルトラセブンといった大人の鑑賞に堪えられる作品作りがあったればこそ。

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