自分を信じて生きる

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  • Amazon.co.jp ・本 (194ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093873413

作品紹介・あらすじ

ぼくがインディアンから教わった、自分を信頼する生き方

あなたは、無理をしていない? あなたの本当の気持ちから、目をそむけてはいない? 風に耳を澄まし、ハートのささやきに耳を傾けてみよう。 魂について語ることを恐れてはいけない。思い悩んだり、身動きがとれなくなったときは、メディスンホイールを思い浮かべるといい。そして、思い通りにならないものを自分の中に受け入れたとき、相手の声が聞こえてくるはずだ。「そうだね、すべてのものがつながっているんだね。」そう思ったとき、あなたは自分を信頼して、美しい人生の一歩を歩み始める。 ラコタ(スー)族の人たちに学び、日本で独自の教育活動をする著者が、彼らの生き方、考え方、言葉の中から、私たちが「美しく、心豊かに生きる」ためのエッセンスを語る。

感想・レビュー・書評

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  • 自分一人の幸せはありえない。
    自分の中にある矛盾も受け入れて、生きていくこと。自分にも、相手にも力があることを信じているからこそ、相談に乗れる。相手をコントロールしようとするのではなく、最後は「相手が決める」という矜持を持って。
     
    受け入れるとは分かつこと。
    自分と相手の間に境界線をひけるからこそ、受け入れていける。「こうあるべき」に囚われすぎず、目標を達成することばかりき視野を狭めすぎることなく、自分が支えられている繋がりを味わう余白とともに、生きていく。
     
    誰と生きたいのかな。火を囲む7人は、誰なんだろう。

  • いくつか心に残る言葉があってすがすがしい気持ちになれたが、ネイティブアメリカンに対する差別からの現状が書かれていた後半も違う意味で心に残った

  • 日本の先住民と同じ感じかも。

  • インディアンの慣習を解説しながら、もっと自信をもって、いざという時にこそ、堂々と生きる心構えみたいのを教えてくれる本。
    私が気に入った言葉は、「あるべき自分」と、「あるがままの自分」に折り合いをつけるのだ。矛盾と同居できる人は美しい、僕たちの多くは、すぐにネガティブなものを自分から切り取って捨ててしまおうとする。それは「矛盾」や「葛藤」を極端に嫌うからだ。という言葉。不思議や矛盾を自分の中で受け入れることができれば、確かにどんなことも、現実的に問題に向き合うことができる。
    「こうあるべき」にとらわれた時には、この言葉を思い出そう。

    こういう本は、手に取らないだろうなーと思っていた、シリーズ(笑)インディアンの生の生活の様子もかかれていて、なかなか興味深い本でした。

  • あるがままを受け入れる考え方、素直に自然に向き合うこと、本当の優しさや、生きる豊かさに、生きる(生涯)かけて対峙することを教えてくれる。時々、読み進めなくなるほどに感じるパワー。感謝です。

  • 自分の人生は自分に責任があるが、でも人間や自然に活かされていることに気づく。大切なな事は自分で自分を認め、自分の人生を考える事。

  • ミタクエ・オヤシン! 「私につながるすべてのものたちよ」とか「すべてのものはつながってる」とか訳すことができるインディアンの言葉。

    今目の前で起こっていることすべてを受け入れること。人間も自然もみんなおんなじ。ラコタにとって忍耐というのは苦しいことに対する忍耐ではなく、生きていて目の前で起こっていることを受け入れることが忍耐というのは興味深い。かなり高いレベルの精神だと驚いた。

    時代のスピードについていくことが唯一の価値観のような現代において、太古からの先人の知恵として脈々と受け継がれるインディアンの考えについてたまに目を向けることを忘れないでいきたい。

  • 目次だけでもすてきな言葉が並んでいる。
    ■すべては正しい時に正しい場所で起きる
    ■たくさんの繋がりの中に私がいる
    ■自分のハートが「よし!」と言ったことに、人は決して後悔しない
    ■信頼のないところには、何も起こらない
    ■矛盾と同居出来る人は美しい
    ■利己主義な人ほど傷つきやすい
    ■執着しなければ、ものも人も、必要な場所へとめぐっていく
    ■自分を信頼することーそれは最もすばらしい生き方
    ■「人生の悲劇は苦しいことにあるんじゃない。何を見落としたかにあるんだ」
    ■思い通りにならないものを自分の中に受け入れたとき、相手の声が聞こえてくる
    ■自立しようと思ったら、ヘルプメッセージを出せなくてはいけない
    ■人は泣くときと笑うとき、自分の魂とつながることができる
    ■思い悩んだり,身動きが取れなくなったときはメディスンホイールを思い浮かべてみるといい
    ■「今ここに、目の前にいる人のために」、自分ができることを与えつくす
    ■「今、ここ」という瞬間に、幸せになる種や元気になる種が落ちている
    ■人間も含めたすべてが、大きな自然の中にある
    ■魂を語ることを恐れてはいけない

    「太陽は神ですか?」
    「太陽は太陽だ」
    地平線から太陽が昇り始め、大地に色をつけ始めるのを見たとき、その長老は「今が神なのだ」と語ったという。

    「ホー、ミタクエ・オヤシン」=「私につながるすべてのものたちよ」「すべてのものはつながっている」

    「判断を急ぎすぎてはいけない。何が起きているのか、よーく見るんだ。そうすると、いつしか頭ではなくハートが『よし!』と判断をくだすときが来る。それを覚悟というんだ」

    「この大地の上に生きるものにとって、最もだいじなものはFaith(信頼)だ」
    「Faith(信頼)に最も近いものはAccept(受け入れる)だよ」

    「すぐに白黒はっきりさせる」ということは「葛藤を維持する力が乏しい」ということの裏返し。葛藤を維持できる力こそが、ほんとうの生きる力だと思う

    「受け入れる」とは、おたがいの存在を尊重し、分かち合い、認め合ってこそできる。だが、何度も言うが、かんたんなことではない。なぜならぼくらは「受け取る」ことが習慣化してしまっているからだ

     話を聞きながら「良い悪い(受け取れるか、受け取れないか)」の判断をしたり、自分の意見と押しつけたりしがちだ。相手を否定したり、衝突が起きたりしてしまうときは、たいてい人の話を自分のこととして受け取ってしまっているときだ。
    「きみは冷たい人やね」
     たとえば、相手からそんなふうに言われて、傷ついたとしよう。
     でもそれは極端なことをいえば、言った相手の心の問題であって、言われたあなたが同意する必要はない。
    「あの人が私のことを冷たいと思っていたなんて・・・」
    などと、相手の言葉が持っているスピリットをかんたんに受け取るから、傷ついてしまうのだ。
     何事も、自分のこととして受け取りがちな人は、ある意味で「利己主義」な人だ。そして、利己主義な人ほど、傷つきやすいものだと思う。

     ラコタの人たちが大切にしているのは、ため込むのではなく「手放す」ことだ。自分にとって大事なものを手放せば、それは相手へのすばらしい贈りものとなる。
     手放した自分には、また別の大事なものが入ってくる。

    インディアンにとっては、歩くときの一歩一歩が祈りだという。大地の感触をたしかめるように歩くと、身体の中の悪いものが大地にアースされ、大地から生命力が入ってくるのだ。

    ほんとうに大切なことは、バランスを取ろうとすることだ。どちらか一方に傾きすぎたら、中心点を探そうとすることだ。

    メディスンホイール
    http://www.s-linnyo.com/medicine.html

    http://native.way-nifty.com/native_heart/2005/08/post_ca12.html

    スターキルト
    http://www.toshima.ne.jp/~m_star/page002.html

  • 一見、便利で、物事はコントロールされる傾向にあり、行き届いた管理が快適に思われる現代社会だが、人々が活き活きのびのび暮らしているかというとそうではない。
    また、社会から虐げられ追いやられた少数派の先住民族の暮らしも、かつての誇りと自尊心を失った人々にアルコール中毒などの問題も少なくない。
    とはいえ、その先住民族のひとつラコタ族の居留地に赴き、彼らの自然観・伝統儀式・生き方を学んだ著者が伝えてくれる内容は、私たちが忘れかけていた素朴で深遠な、示唆に富んだ多くの気づきをもたらしてくれる。
    宇宙の運行の中、大自然の中、大地に生きる万物の中のひとつであるという、人間本来の姿を思うと、実に謙虚にならざるをえない。

    そして最も大事なものは“Faith”(信頼)だという。それに最も近いものが“Accept”(受け入れる)で、「信頼はすべて、受け入れるから始まる」と。

    また、著者は「すぐに白黒はっきりさせる」ということは、「葛藤を維持する力が乏しい」ということの裏返しで、葛藤を維持できる力こそが、ほんとうの生きる力で、それを持つものがほんとうの大人だと指摘してくれる。

    読みやすく語られているが、深い内容で、もともと森羅万象に神宿るアミニズム思想の背景を持つ私たち日本人には、精神的に理解しやすいつながりも、どこかで感じられると思う。

    いい本です。一読をお奨めします。

  • 大学時代の先輩から薦めてもらった本。
    ヨガの思想にすごくつながっている。


    ・インディアンの言葉にはたいていふたつの意味がある。
    たとえば彼らが
    「火」の話をしている時には「幸福や愛」を、
    「草原」の話をしている時には「民族や部族」を、
    「風」の話のときには「スピリット」についてもそれぞれ語っているのだ。


    ・不思議を自分の中に受け入れると、ほんの少し人生が変わる20


    ・すべては正しいときに、正しい場所で起きる20

    ・ミタクエ・オヤシン
    「ミ」:私の
    「タクエ」:つながり
    「オヤシン」:すべてのもの

    ・「自分につながるすべてのもの」「すべてのつながりの中にいる自分」というかけがえのない存在を直観できると思う 30


    ・おいしいものを食べることも、どこかへ旅行へ行くことも「幸せ」なことには違いないが、
    ラコタの人たちが言う「幸せ」とは、「つながりのなかで生きている幸せ」という意味合い強いように思う114

    ・Walk in Balance 調和の中を歩め
    サンダンスに使われる木も、ビジョンクエストに使われる木も生命力のあふれる生の木だ。
    そして、すべてに共通するのは、「ふたまたの木」であること。
    ふたまたの木は「矛盾を受け入れる」彼らの生き方を表し、「葛藤を維持する力」を表し、
    白か黒かではなく「折り合いをつける生き方」をあらわしたものだ。

    陰と陽  闇と光  生と死  男と女(自分の中にある男性的なもの・女性的なもの)
      ネガティブとポジティブ  平和的な解決策と戦士的な解決策  力と愛  良い者と悪いもの 


    きみが人と衝突した時、平和的な解決策しかもっていないと、問題が堂々巡りになってしまうだろう。
    戦士のように勇気のように勇気を奮い立たせ、抑圧するものを突き破るくらいの覚悟も必要だ。
    だが反対に、戦士的な解決策しかもっていなければ、相手とのみぞは深くなるだけだ。
    両方の要素を自分の中で持ちつつバランスをたもたなければ、問題は解決されることはない 139


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