世界音痴

  • 小学館 (2002年3月15日発売)
3.73
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Amazon.co.jp ・本 (194ページ) / ISBN・EAN: 9784093873734

作品紹介・あらすじ

末期的都市を生きる歌人の、唖然呆然爆笑落涙の告白的エッセイ

歌人、穂村弘は三十九歳。バブルのただなかに青春を過ごし、気がつくと独身、総務課長代理だ。母親が部屋の前に置いた菓子パンをベッドでむさぼり食い、自己啓発本とビタミンを青汁とともに服用し、十五年間窓を開けていない部屋で漫画とエロ本に囲まれつつ、インターネットで昔の恋人の名前を検索する日々。「自分かわいさ」をひたすら突き詰めて生きてきた僕たちは、今、回転寿司屋のカウンターで、永遠に回る寿司の輪廻をひとり見つめている。人生って、これでぜんぶなのか、すばらしいことって、いったい何だったのか。「世界」に憧れつつも「世界」に入っていけない「青春ゾンビ」の日常と心情を赤裸々に綴る、爆笑そして落涙の告白的エッセイ。

さらに詳しい説明が小学館・国語辞典編集部のホームページ→ <a href="http://www.web-nihongo.com/wn/dictionary/dic_onchi/d-index.html" TARGET="_blank">「Web日本語」</a> に あります。

みんなの感想まとめ

独特の視点から描かれる日常生活と心情が、共感を呼び起こすエッセイです。著者は、自身の生き方と作品が深く結びついていることを赤裸々に語り、特に「自由」とは何かを問いかけます。飲み会での矛盾した状況や、周...

感想・レビュー・書評

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  • 穂村さんのエッセイは初めて読んだが、こんなにも、彼の生き方と作品が、密接に絡み合っていることを、エッセイで知ることになるとは思わなかった。

    エッセイを読んで、改めて作品の意図を理解できたり、更に作品に込めた思いを知ることができたりと、穂村弘さんは歌集だけではなく、エッセイも読むべきだという理由が、少しは理解できたのかもしれない。

    特に、それが顕著だったのは、「全席自由」での、『自由に楽しむだけの飲み会なのに、みえないルールがある』という矛盾した事態に対する、穂村さんの、『私はただ本当に自由になりたいだけ』という、緊張してしまう飲み会での自由さは、自由ではないと思い悩む真摯さは、単に自分かわいさなのでは、全然ないと思う。

    そして、そこで取り上げられていた歌が、「シンジケート」に掲載されていた

    『卵産む海亀の背に飛び乗って手榴弾のピン抜けば朝焼け』

    で、歌集を読んだときは全く理解できず、「全席自由」を読んだ後も完全に理解できたとは思わないが、それでも、俺の中の自由というものは、これくらいの事をするくらい、他人には理解しづらいものなんだと云っているようにも感じられて、作品に対する愛おしさが沸々と湧いてくる。

    それから、穂村さんの発作的ベストテンの中のミステリ部門で、「異邦の騎士」と「りら荘事件」が入っていたのが嬉しくて、「うん、うん、分かるよ!」と思ったり、単純にエッセイの内容が面白くて、「豚年の年賀状」で、かわいそうと呟かれたことや、「一秒で、」の、静電気の火花ひとつで「キャッ」や、上記の「全席自由」の、「飯、何時からだっけ?」は、完全に私のツボにハマってしまい、今でも思い出し笑いを堪えるのが辛いほどの爆笑もので、お腹痛い。

    • たださん
      111108さん、こんばんは。

      コメントありがとうございます(^_^)

      111108さんが、穂村さんのエッセイも良いと、教えて下さったお...
      111108さん、こんばんは。

      コメントありがとうございます(^_^)

      111108さんが、穂村さんのエッセイも良いと、教えて下さったおかげで、更に「ほむほむ沼」にハマることができました♪

      改めて、ありがとうございます(^o^)

      そして、どうせ読むなら発売順がいいと思い、調べてみたら、2002年4月発行の本書が最初だと分かり、穂村さんが30代の頃のエッセイは、若い頃の思い出話も載っていて、切ない気持ちにもなりましたが、穂村さんの考え方や嗜好ひとつとっても、人間の奥深さを感じて、とても面白く、読んでいて、やっぱりこの人好きだなあと、しみじみ実感し、私も世界音痴と思われてもいいやという気持ちになれました。

      他のエッセイを読んでいないので、比較はできませんが、ご結婚前のせいか、やや自虐的で、独り善がりな感も面白いやら切ないやらで良かったです(^_^)
      2022/06/13
    • 111108さん
      たださんお返事ありがとうございます♪

      「ほむほむ沼」ハマるのを一緒に楽しんでいただけるようでうれしいです(≧∀≦)

      なるほど、30代のエ...
      たださんお返事ありがとうございます♪

      「ほむほむ沼」ハマるのを一緒に楽しんでいただけるようでうれしいです(≧∀≦)

      なるほど、30代のエッセイなんですね。年齢あがると共に自虐ネタも少なくなるのかな?私は穂村さんの書評やエッセイを見つけ次第読んでるので分析できないのですが、世界音痴(という穂村さんの造語からしていいですよね)のスタンスは年を重ねても変わってない、ぶれていないと思いますよ。安心してください。私もこういう風な生き方いいなぁと読む度いつも思います。
      2022/06/13
    • たださん
      111108さん

      返事のお返事を読んで、安心いたしました。
      ありがとうございます(^_^)

      確かに、こういう生き方いいなぁと思いますし、...
      111108さん

      返事のお返事を読んで、安心いたしました。
      ありがとうございます(^_^)

      確かに、こういう生き方いいなぁと思いますし、その生き方に、私自身に近いものを見出したときは、私一人じゃなかったんだという、まさにその安心感が、とても嬉しくて・・・これからも一緒にハマりましょう(≧∀≦)

      2022/06/13
  • ちょっと面白いかなーと思ったんだけどどことなく暗さの方が勝ってる感じがして苦手
    初穂村弘さんだったので余計そう思うのかな
    又吉のエッセイで紹介されてたので読みましたが
    雰囲気はちょっと似てるけどしっかり笑かしにかかってくる又吉の方が私は好み

  • ほむらさんの1994~2002年に各誌に掲載されたエッセイを集めた1冊。

    みんながやるように「自然に」ふるまうことができない。
    「自然さ」を奪われたものは世界の中に入れない。
    それゆえ、つけられた本書のタイトル。
    ああ、ほむらさんだっ!

    ほむらさんのエッセイは笑いながら読みつつも、100%笑い飛ばすことができません。
    それは誰しも時折感じるであろう周囲とのずれのせいかも・・・と、本書を読みながら思いました。
    自分の中にある周りとチューニングがずれた部分が、ほむらさんの文章に反応してひりひりするような気がするのです。

  • 共感の嵐
    こんなに共感したのは人生で初めて
    まあつまり、ビビりなんですよね、人に対して
    気持ち分かるなあ

    2024/06/22
    再読
    やっぱり面白かった
    もともとの感想の、人に対してのビビリというのは少し違うかとと思った

  • あっやっぱりこのひと恥ずかしい恥ずかしいと手で顔を隠した指の隙間からこっちをじっと観察しているひとだ! こわい!

  • 世界と音程が合わない。

    飲み会が苦手だったり、飲食店ではコートを脱ぐか脱がないかで
    迷い続けたり、世の中に対して自然に振る舞えない穂村さんの
    ダメっぷり全開のエッセイ。

    「わかるわかる」と思う部分あり、「いや、私はここまでじゃないぞ」と
    思う部分あり。

    普段感じている生きづらさというと大げさかもしれないけど
    生活の中で感じる周囲との違和感を穂村さんが文章にしてくれて
    救われたような気がした。

    何より「世界音痴」というタイトルがかっこいい。
    太宰治の「人間失格」並みにかっこいいと思う。

    この本を面白いという人とは友達なれそうな気がする1冊。

  • ほむほむが実にほむほむらしい本でした。

  • (2024/11/10 2h)

  • エッセイとして、おもしろかった。
    作者は、人生、生きにくくないかと心配になった。

  • だめだめな私でも生きてていいんだと思えるからありがたい

  • 表紙が気になって読んだら、回転寿司のくだりがそのまま再現されていておもしろかった。
    昭和のひとりっこな私も世界音痴です。

  • 穂村さんの短歌を読んで、穂村さんにも関心を持つようになりました。

    そんな時、又吉直樹の「第二図書係補佐」で紹介されていて、このエッセイを知りました。

    ひっさびさに面白いエッセイ!!笑ったー。
    「お父さんがバナナを食べる時の目が怖い」ってどんな・・・?

    共感できる内容も多かったし、他のエッセイもぜひ読みたいと思いました。
    各エッセイの最後に載せられている短歌も好き。

  • この人はやばい。中二っぽいときに読んだら引きずられてしまう。
    自分にコンプレックスがあり、自分がもっとよいものだったらいいと思っているのに、最終的には自分だけが好き。
    他人からどう思われているか気にしまくりなのに、どう思われているか自体は自分の中で完結している。変な人、とか、奇妙、とか、、それをあきらめている。
    そういう評価が自分に下っていることを変えようと思わないし、違うかもしれない、ということは露ほども思わない。
    怖い。なんだかわからないけれどぞっとする。
    自分も世界音痴だなあ、と思っていたけれどほむらさんに比べればまだまだひよっこだった。

    私は新しい世界を見たいし、人とももっと関わりたい。自分だけで完結した世界に住み続けたいとは思わない。
    そのためには嫌な人ともうまくつきあいたい。最低限だけで。

    世の中の見方が斬新で面白い、というのはそれだけで孤独なのかもしれない。

  • やっぱり穂村弘が好きだ。

    ツボにはまったところをメモしとく。
    ・ノストラダムスの章。
    ・年賀状の枚数のくだり。
    ・高校二年のパンピー(ジュースの一種)の話し。

  • 可笑しくて、やがて哀しき…&どこかヘン!(爆)

    私的穂村ワールドとの出会いの一冊。
    半分読んだとこでジュンク堂に走って、とりあえず手に入る文庫版エッセイを買い占めるという行動に走らしめた記念碑的一冊。
    本家本業の短歌作品の方は、うーん、うーん、、、トびすぎててゴメンナサイなのですがー

    「ジャムガリン」により、布団の中でのクスクス笑いは止まらなくなり、
    「母」により、枕に押し付けた目からはじんわりと涙ちょちょぎれ、
    もう、ホムラーとなりにけり。

  • “超長期天気予報によれば我が一億年後の誕生日曇り”

    わかる、わかる、と私と穂村弘さんの世界音痴な部分がぴったりと合う瞬間が気持ちいい。と思えば、なにもそこまで考えなくても自然に普通にすればいいのでは、とも思ったりもする。
    “今の私は、人間が自分かわいさを極限まで突き詰めるとどうなるのか、自分自身を使って人体実験をしているようなものだと思う。”このあとがきの一文でこのエッセイの全てが理解できるような気さえする。
    このエッセイが心にあるうちはきっと私は少しだけ生きやすくなる。それと同時に穂村さんは生きにくくないのだろうかと心配にもなる、そんな一冊。

  • ふむ


  • すごく良かったです。エッセイてこんなに面白いんだと気づかせてくれた本でした。

  • 図書館にて借りる、第111弾。

    穂村さんの感覚は非常に良い。
    ニヤニヤしながら読んでいる。

    ただ、本書はあんまりビビビとこなかった。
    でも、違うのも読むけど。

    穂村さんを心の裡でほむほむと呼んでいる。

  • 第99回ビブリオバトルinいこま「穂村弘」で紹介された本です。チャンプ本。
    2023.1.25

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著者プロフィール

1962年生まれ。短歌をはじめとして、エッセイ、評論、絵本、翻訳などを手がける。『シンジケート』『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』『水中翼船炎上中』『世界音痴』『蛸足ノート』『短歌の友人』『短歌ください』等著書多数。伊藤整文学賞、講談社エッセイ賞、若山牧水賞他を受賞。

「2026年 『百人一首バトル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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