もうおうちへかえりましょう

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 735
感想 : 101
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  • Amazon.co.jp ・本 (189ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093875080

感想・レビュー・書評

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  • 結婚が決まった女友達は、総じて綺麗になる。満たされ、愛され、内面も外面も眩しくてたまらない。

    恋の渦中にいる女子は目に見えて変わる。ダメな恋の場合は劣化してしまうことさえある。

    穂村氏は「反美人製造機」らしい。付き合ってしばらくすると、なんだか表情がどんよりして、動きが鈍くなり、生き生きとした魅力がなくなってしまう。

    なんという恐ろしい性質だろうか…こんな男性には近づかないようにしなくては。さかのぼり嫉妬された挙句、ブスになるなんてあんまりだ。
    「北斗七星の男」のように分かりやすく下心をにじませた男相手なら、するりとかわせる気もするが、この手のだめんずに惹かれてしまわないよう鍛錬したい。

  • 2004年のエッセイ。
    フッフッフッと笑ってしまう感じで面白かった。

    よく知らない穂村さんのこと、
    「小太り」と思ってました。すいません。
    読んで「え、違うんだ」という感じ。
    もっと知らなくちゃ。

    「わかりあえるか」は興味深く読んだ。
    10年以上たって、結婚もされて、
    最近の穂村さんの
    言葉では
    「男と女はわかりあえるのか」は
    どんな感じなんだろうと思った。

    男は女にもてたいと思っているけれど、
    分かり合いたいとは思っていない、ということ。
    へー、と思ったけれど
    女性は、多分、私の認識としては
    「女は自分のことだけを分かってほしいと思っている」という感じかなぁ
    自分のことだけわかって、自分にだけ優しくして、というか。

    難しいね、特に苦手分野なんで。。

    ここに来てわかったのは
    「わかりあえることはないってこと」
    それは明白。

    あ、夢壊しちゃったかしら。

  • 飛べ。
    飛ばない。
    飛べ。
    飛ばない。

    何故だ!

  • アラフォー独身時代のほむらさんのエッセイです。
    当時から強めの自意識と古本への愛は健在です。
    今まで未読のエッセイだったので、わくわくしながら読みました。

    ほむらさん曰く「ワインセラーの中のワインのように、本棚の奥でかつて読んだ本たちがほどよく忘れられて、ちょうど読み頃になっていく」…この感覚、とてもよくわかります。

    ほむらさんのエッセイ、読んでいるといつのまにか口元がゆるんでいます。
    「あ…怪しい人に見られたらどうしよう…」と普段よりも人の目が気になってしまうのも、きっとほむら効果。

  • 電車で読みながらにやにや。ときどきにやにやを通り越してうふふ。ぜんぜん知らなかったんだけど面白い人で、言葉の使い方がとても上手ですね。歌人ですもんね。
    私も2年ぐらい前までボウリングとかほんっと苦手だった。わかるーって思った。「あってる。あってるよ!」うん、あってるよ稲村さん。

    なぜ最初はシステムエンジニアになったのかものすごい気になります。上司の人がこんな面白いこと考えてるのかもしれないと思いながら仕事すると、なんか毎日楽しくなりそう。

  • ほむほむの駄目っぷりに
    にやにやしてしまう。
    でも駄目男、嫌いじゃない。
    モテなくても、だらしなくても
    いいじゃないか!

  • 相変わらず言葉に敏感で考えすぎてしまう穂村さん(褒め言葉)がいい感じです。共感できるところも多数。「ボーリングでストライクを出すのが恐ろしい」なんか特に。「わかりあえるか」が一番のヒット。他にも「別世界より」「妖怪になりたい」はかなり面白かった。

  • p31マイナス星人
    もうこれだけで、買ってよかったという。

    私を含めてマイナス〜の多くのものは「談笑したり」「ガッツポーズしたり」することなく〜「存在感を示したい」という願望〜。

    ここの分析、というか言い当てられた感。

    そして、
    すべての詩はそこから生まれてくる。という。

    ここの段落は最近、考えてみたんだけど、本当に正しいと思うし、これからの指針にも、今の自分の助けにもなっている。

    それと他にも、p73わかりあえるか。
    この二つは中でも今の自分にめちゃくちゃ刺さった

    数冊読んだけどこのエッセイが一番好き

  • 記憶に残っている話もあったので恐らく再読。初期作らしい後ろ向きな勢い(?)がありますね。

    ―出来たての書庫に誰かが忍び込んでくる。月明かりに照らされたその横顔は、峰不二子だ。自分を取り巻いた本の背表紙をみて、不二子は凍りつく。
    なんてことなの。なんて突き抜けたセンス。それでいて、たった一冊でも動かしたらばらばらに壊れてしまう完璧な調和。信じられない。この世界をこのまま持って帰りたい。でも、いくらあたしでもセンスは盗んでいけないわ。残念。いいわ、せめて「センス」の寝顔をみていきましょう。
    そして、寝室のドアが静かに開く。私はすやすやと寝息をたてている。だが、本当は起きているのだ。(183-184P)

  • 相変わらずの緩い内容のなかに、戦後社会の自意識や言語感覚など、真面目に論じていたりして、意外というか、さすが作家というか。
    「わかりあえるか」、「八十年代最大の衝撃」、「言葉の金利」などが印象的。

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著者プロフィール

穂村 弘(ほむら・ひろし):1962年北海道生まれ。歌人。1990年に歌集『シンジケート』でデビュー。短歌にとどまることなく、エッセイや評論、絵本、翻訳など広く活躍中。著書に『手紙魔まみ、夏の引越し(ウサギ連れ)』、『ラインマーカーズ』、『世界音痴』『もうおうちへかえりましょう』『絶叫委員会』『にょっ記』『野良猫を尊敬した日』『短歌のガチャポン』など多数。2008年、短歌評論集『短歌の友人』で伊藤整文学賞、2017年、エッセイ集『鳥肌が』で講談社エッセイ賞、2018年、歌集『水中翼船炎上中』で若山牧水賞を受賞。

「2023年 『彗星交叉点』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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