生きて死ぬ智慧

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 584
感想 : 87
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  • Amazon.co.jp ・本 (48ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093875219

作品紹介・あらすじ

…「いのちの意味」をわかってください。般若心経の科学的「心訳」!当代きっての生命科学者が、かくも美しく明晰な現代日本語に。生命の根源に宿る美と崇高を描く巨匠との感動コラボレーション。

感想・レビュー・書評

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  • 生命科学者にして歌人の柳澤桂子氏による般若心経の心訳。
    初版出版時の2004年、本当に生きることがしんどい時にこの本に出会いました。
    「ひとはなぜ苦しむのでしょう・・・・・
    ほんとうは
    野の花のように
    わたしたちも生きられるのです」
    という一文から始まりその後柳澤さんの解釈による般若心経の現代語訳が幻想的な絵とともに描かれています。
    この心訳、解説と英訳文、最後のあとがきに励まされ、当時何度も何度も読みました。

    最近はあの頃のことが嘘のように幸せな毎日で、寝る時にSpotify「深く眠れる般若心経MUSIC」という音源をたまたま聴いて、思い出してこの本を開きました。
    般若心経は意外にとてもリズミカルで覚えやすく、やはりとてもとても深いです。
    私たちは、自己と他者、自分とほかのものという二元的な考え方に慣れ、一限的にものを見ることはとても難しい。
    けれど一元的に世界を見た時、私たちは原子の濃淡でしかなく、あなたもわたしもない。
    、、、なかなかそのような境地には到達できませんが、それでもこの本はそのような考え方、捉え方がある、ということを知るきっかけになった、それは非常に大きな意味のあることだと思います。

  • 過去に読了。
    般若心境をわかりやすく。

  • 何年か前の大ベストセラー
    当時は興味なかったけど
    「火の鳥」を読んでいるうちに
    ちょっとこの感覚(無)に近い物を
    感じることがあり読了
    突き詰めれば全ては粒子....

    市のリユース文庫にて取得して

  • 般若心経の読解を聞きたくてオーディオブックで聞いた。期待通り解釈と、実際の読経もオーディオブックに入っていて朝40分聞くと気持ちが落ち着く

  • この本がおもしろいのは般若心経を生命科学者が超訳している事です。
    色即是空で有名なお経であり、宇宙の真理を書き現した言葉である般若心経を、原因不明の難病を患ってきた科学者である著者の視点で書いています。
    とても読みやすくなっているのでお経という硬さも感じず、仏教の真髄に触れる事が出来ます。

  • 何度もこの一冊で
    救われたものです。

    全く遠い存在だった
    超有名なお経が
    本著の解釈のお蔭様で
    イッキに身近に。

    ぱーっと自分を覆う
    薄暗い鬱々とした霧が
    晴れていった瞬間を
    いつになっても
    思い出せる、そういう本。

  •  般若心経に関する本は何冊か読んできたが、生物系の人間から見た理論的な「般若心経」である。

  • この方によって真理を見つけました。悟りは未だ開けてはおりません。

  • わかりやすし

  • 何がきっかけで保存していた本か忘れてしまったけど、購入して本当によかった...!

    生命科学者にして歌人の柳澤桂子さんが般若心経を解釈し、現代語に訳した本。
    堀文子さんの画もとても美しい。
    生物を専攻していたのに柳澤さんを存じ上げていなかったけど、生物学のブレイクスルーとなったワトソン・クリックの研究を日本に持ち込んだのが彼女だったそうな、、、

    般若心経の解釈も新鮮だったけど、それより彼女の人生・キャリアが中々に壮絶で驚いた。フランクルの「それでも人生にイエスと言う」を読んだときくらいの説得力があった。

    彼女の解釈は、現代人は二元的なものの見方に慣れているけれどもそれは錯覚で、宇宙は原子の濃淡が存在するだけの一元的な世界が真理である、とのこと。
    (最近読んだ養老孟司さんの「バカの壁」では、安易な一元論に陥るな、というメッセージだったので言葉だけ見たら正反対で面白かった。言葉だけ、ね)

    現代語訳、原文、英文が掲載されていて、色々な観点から楽しむことができそう。
    ずっと所有したい本。

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著者プロフィール

柳澤 桂子(やなぎさわ けいこ)
1938年、東京都生まれ。お茶の水女子大学卒業。コロンビア大学大学院修了。Ph.D.(遺伝子専攻)。お茶の水大学名誉博士。生命科学者,サイエンス・ライター。著書に『脳が考える脳』『遺伝子医療への警鐘』『生と死が創るもの』『いのちの始まりと終わりに』『患者の孤独 心の通う医師を求めて』『生命の秘密』『われわれはなぜ死ぬのか』など多数。



「2022年 『リズムの生物学』 で使われていた紹介文から引用しています。」

柳澤桂子の作品

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