黄昏ホテル

著者 :
制作 : e-NOVELS 
  • 小学館
3.10
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本棚登録 : 60
感想 : 12
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  • Amazon.co.jp ・本 (319ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093875394

作品紹介・あらすじ

アンソロジーの決定版。ミステリー、ファンタジー、ホラー…あるリゾート・ホテルを舞台に、20人の作家が描く20色の物語。

感想・レビュー・書評

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  • 初期の電子書籍で紙になったものということで記念碑的な意味合いで読んだ。なんというか、レイモンクノーの『文体練習』を20人でやったみたいな感じの面白さがある。黄昏ホテルという同じ世界観で20人様の事件が起こり、解決する。個々の文体に特徴がある文学的な意味を求めた感じというよりは、最初期の電子書籍で方向性も暗中模索な中でみんな作家が集まってやりたいことをやったアンソロジーな意味合いでの個性が発揮されていて、そこは面白さだと思った。企画してこれだけの作家を集めるのは苦労したと思う。ただ、ここに収録された作家が"We Are The Worldの呪い"のようなことになっていないかどうかが個人的には気がかりでならない。

  • 『夕暮れ時のそのホテルは、この世のものとは思えないほど美しい。』かつて人気を誇ったホテルも今はみる影もない…。
    ある時代、あるひと時の人間ドラマを、ホテルの風景とともに描くアンソロジー巨編。20人の作家による豪華な内容になっています。

    加納朋子さんの「セイムタイム・ネクストイヤー」は他の短編集で読んだことがあった。
    この物語は黄昏ホテルが舞台だったのかと妙に納得。初読み作家さんの作品も多数あり なかなか楽しめました。
    違う話の小ネタがリンクしているように感じたり、ホテルそのものや従業員などに共通する特徴があったり、そういう部分を見つけるのも面白かったです。

  • 古びたホテルを舞台に繰り広げられるさまざまなドラマ。
    こういうシチュエーションのアンソロジーを前にも読んだが、はやっているのか…

  • e-NOVELSのサイトにて掲載されたものを加筆訂正、とあるんだけど経緯がよく分からないな。テーマありきの書き下ろし?連載?地下のバーとか受付の男性(ボーイ)とか銃声とか、違う作家さんでもリンクしてるネタがあるから順番に書いていった(前の作家さんの作品を踏まえての)なのかな?その辺の経緯詳しく欲しかった。

  • 一編一編が短くジャンルもごった煮のアンソロジー。
    黄昏ホテルというキーワードだけの繋がりかと思いきや同じ場所が舞台(だよね?)のようでちょっと嬉しい誤算。読み進めていくにつれてこのホテル人死にすぎだろと思ったりもしたけど普段読まないジャンルに触れられて楽しかった。

  • 「黄昏ホテル」と呼ばれるリゾートホテルで起こる20の出来事。
    20の人生。
    20の生死。
    20の男女。
    20の親子。
    20の夫婦。
    20の…
    20の。

    黄昏に映えるホテル、だなんて
    戦前から建つホテルだなんて、
    行ってみたい。


    読みやすい文章ばかりではなかったし
    血生臭い話ばかりであったし
    お勧めしはしないけど、
    一つのホテルを舞台に
    20人の作家が書くという企画は大好物でした。

  • 篠田真由美 「暗い日曜日」
    早見裕司 「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」
    浅暮三文 「インヴィテイション」
    森奈津子 「カンヅメ」
    近藤史恵 「夜の誘惑」
    小森健太朗 「黄昏色の幻惑」
    笠井潔 「神輿と黄金のパイン」
    田中哲弥 「タイヤキ」
    久美沙織 「HOME AND AWAY」
    雅考司 「一つだけのイヤリング」
    二階堂黎人 「素人カースケの赤毛連盟」
    野崎六助 「鏡の中へ」
    加納朋子 「セイムタイム・ネクストイヤー」
    太田忠司 「名前を変える魔法」
    黒田研二 「あなたがほしい」
    山田正紀 「トワイライト・ジャズ・バンド」
    牧野修 「悪い客」
    我孫子武丸 「オールド・ボーイ」
    田中啓文 「ふたつのホテル」
    皆川博子 「陽はまた昇る」

  • 謎めいたホテルを舞台とした、20人の作家によるアンソロジー。ホラーありミステリあり、怖いのもあり笑えるのもありでバリエーションが豊富。かなり豪華な一冊。
    お気に入りは加納朋子「セイムタイム・ネクストイヤー」。加納さんらしく、しんみりと優しい物語。そして牧野修「悪い客」も好きだなあ。こちらはくすりと笑える物語。

  • 「黄昏ホテル」をテーマとした
    総勢20名の人気作家によるEノベル
    それぞれの味わいが楽しめて1冊で何倍も♪
    それぞれ不思議な味わいをかもしています

  • <table style="width:75%;border:0;" border="0"><tr><td style="border:none;" valign="top" align="center"><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093875391/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank"><img src="http://ecx.images-amazon.com/images/I/513AB8PRS2L._SL160_.jpg" alt="黄昏ホテル" style="border:none;" /></a></td><td style="padding:0 0.4em;border:0;" valign="top"><a href="http://blog.fc2.com/goods/4093875391/yorimichikan-22" target="_blank">黄昏ホテル</a><br />(2004/11)<br />篠田 真由美、浅暮 三文 他<br /><br /><a href="http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4093875391/yorimichikan-22/ref=nosim/" target="_blank">商品詳細を見る</a></td></tr></table>
    <blockquote><p><strong>ホテルを舞台に20人の作家が描く物語
    ホテル・サンシャイン…人はそれを「黄昏ホテル」と呼ぶ。人気を誇ったホテルも今は見る影もない。そのホテルのある時代、あるひと時の人間ドラマを、ホテルの風景とともに描く。アンソロジー巨編。</strong></p></blockquote>
    <blockquote><p>「暗い日曜日」  篠田真由美
    「アズ・タイム・ゴーズ・バイ」  早見裕司
    「インヴィテイション」  浅暮蜜三文
    「カンヅメ」  森奈津子
    「夜の誘惑」  近藤史恵
    「黄昏色の幻影」  小森健太朗
    「神輿と黄金のパイン」  笠井潔
    「タイヤキ」  田中哲弥
    「HOME AND AWAY」  久美沙織
    「一つだけのイアリング」  雅孝司
    「素人カースケの赤毛連盟」  二階堂黎人
    「鏡の中へ」  野崎六輔
    「セイムタイム・ネクストイヤー」  加納朋子
    「名前を変える魔法」  太田忠司
    「あなたがほしい」  黒田研二
    「トワイライト・ジャズ・バンド」  山田正紀
    「悪い客」  牧野修
    「オールド・ボーイ」  我孫子武丸
    「ふたつのホテル」  田中啓文
    「陽はまた昇る」  皆川博子</p></blockquote>
    ホテル・サンシャイン、本当は「日の出ホテル」というのだが、いつしか人々に「黄昏ホテル」と呼ばれるようになった。その黄昏ホテルを舞台にした20の物語である。
    こちらとあちらの境界が曖昧になる黄昏時が妙に似合うこのホテルでは、不思議なことがよく起きるのである。20の不思議な出来事は、それぞれ違うテイストなのだが、黄昏ホテルという舞台がそれらを丸ごと呑みこんで、さらに不思議さを成長させているような相乗効果がある。プロローグとエピローグが、さらに不思議さを増すのに効果的である。

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著者プロフィール

東京都生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。1991年、ミステリ作家としてのデビュー作『琥珀の城の殺人』が第二回鮎川哲也賞の最終候補となる。著書に、『建築探偵桜井京介の事件簿』『龍の黙示録』『黎明の書』『レディ・ヴィクトリア』『イヴルズ・ゲート』シリーズなどがある。

「2022年 『レディ・ヴィクトリア完全版1〜セイレーンは翼を連ねて飛ぶ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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