- Amazon.co.jp ・本 (146ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093877190
感想・レビュー・書評
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高野山カフェで何度もお世話になった田中ひろみ氏の著書。
彼女の「仏像講座」を聴講した際、この本からの抜粋がテキスト資料として配布されたため、見知った箇所が多々ありました。
精緻ながらもソフトで丸みを帯びた親しみやすいイラストで、各地の仏像を紹介しているため、難しそうな仏教の世界が身近に感じられ、最後まで楽しく読めるものとなっています。
仏像の写真はありませんが、写真に遜色ない上級レベルのイラストが多々掲載されているため、視覚的情報欠乏感は全くありません。
如来は、手の形や持っているグッズで見分けるというヒントをもらいました。
薬壺を持っていたら薬師如来、OKサインの印を結んでいるのが阿弥陀如来だそうです。
さまざまな仏像の印は、まだまだ意味がよくわかりませんが、阿弥陀様はこの見分け方で、今後はすぐにわかりそうです。
金剛力士像は、二人いるから仁王とも呼ばれるということは知りませんでした。
大黒天と大国主は、少し紛らわしくて間違えられやすいと書かれており、これまでそう意識はしていませんでしたが、逆に今後迷ってしまいそうにも思います。
吉祥天は15歳の少女がモデルだとも書かれていました。
そんなに初々しい風貌なんですね。真っ白な顔なので、弁天様と同い年くらいの、白粉をはたいておめかししたお年頃の女性だとばかり思っていました。
さまざまに特徴的な仏像を、表情、動作などに分けて丁寧に紹介しているため、特色がよく分かって、いとおしささえ感じられてきます。
ウインクして微笑んでいるような仏像、申神将像が兵庫県鶴林寺にあると知り、がぜん興味が出ました。
この仏像は、トリビアの泉でも紹介されたそうです。
広隆寺の弥勒菩薩半跏思惟像を、"頭にお皿が載っている"とユーモラスに表現しており、国宝をそんなゆるい表現で形容したことに驚きつつも、高貴すぎて近寄りがたかった像が一歩身近に感じられるようになりました。
巻末には著者とみうらじゅん氏の対談が掲載され、二人のマニアックな仏像愛が語られていました。
みうら氏は、永観寺と南禅寺の間の高校に通っていたとのこと。
将来仏門に入りたかったそうですから、絶好の風土で多感な時期を送ったわけですね。
今度仏像鑑賞に行くときには、彼女のアドバイス通り、懐中電灯とオペラグラスを忘れずに持っていこうと思いました。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
易しい本だと思うとそうでもない。結構難しいことも書いてある。だから初心者向けというとそうでもないと思った。
しかし、最初に観るならこのお寺など、有益な情報も多々載ってました。
イラストがうまいです。京都、奈良だけではなく、東京の仏像についても少し載ってます。 -
みうらじゅん氏との対談が収録されているので読んだ。
見仏入門書っていう感じ。 -
興福寺に行きたい!!
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借本。
以前、「仏像がわかる本を読んだけど、
こちらはそれよりやさしい解説。
仏像初心者には、こちらを先に読むと良い感じ。 -
従来の仏像の本はお堅いものがほとんどですが、この本はそのイメージを一掃するものです。
広目天を渋カッコイイなんて、作者ならではの目線で、思わず笑ってしまいます。
仏像見学に行く時の必携の一冊!
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全く興味のなかった仏像がこの1冊でとても魅力的なものに変わりました。歴史の勉強にもなります!