蜜のあわれ

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 225
レビュー : 41
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093877275

感想・レビュー・書評

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  • 金魚ちゃんがとにかく魅力的。
    読んでいたらほろ酔い気分になってしまうような心地よさ(語彙力…)
    作者は、ほんとうは死ぬところまで書こうと思っていたのだったっけ。それはなんとなく感じるし、承知した上で紡がれる日常が愛おしい。

    金魚ちゃんがお店で飼われている金魚の世話を焼くシーンが好き。

    人を好くということは愉しいことでございます。

  • 『文豪どうかしてる逸話集』で紹介されてて面白そうだったから読んでみた。
    エロくないのにエロい。
    世界観が楽しい。

  • おじさまと赤子たちの会話だけでお話が進みます。
    言葉がていねいでちょっと真似したくなりました
    赤子はじゆうで可愛らしくて、そのまますきに泳いでいてほしいな

  • 「何処にも、あたいのような良い金魚はいないわよ、お判りになる、おじさま。」
    人間の形をした金魚・赤子、老作家・おじさま、そして幽霊のゆり子の物語。
    天真爛漫な赤子がとってもかわいい!!(S)

  • おじさまと金魚と幽霊による三角関係。ぬらぬら、きらきら、ひんやり。

  • 映画がすごく良かったので読んでみたけれど、正直、よくわかんなかった。金魚が女性になって傍らにいる、っていう発想はすごいな、と素直に思うけれども。
    この原作からよくあの映画を作ったな。逆にすごい。
    ところどころにはさまってくる金魚の写真はすごくきれいで、文章と相まってイマジネーションを刺激するけれど、なぜか使われていた女性の写真はそのものずばりで、刺激されたイマジネーションをしぼめる効果しかなかったと思う。

  • 2016年8月30日に開催されたビブリオバトルinいこまで発表された本です。テーマは「ペット」。チャンプ本!

  • 金魚って、昔から人の憧れのようなものだったのかな、と感じました。確かに金魚が赤いひれをゆらゆらさせながら水の中を漂う様子は魅力的。
    近代にこのような作品が書かれたことに驚きました。
    文体や登場するものごとは幻想的であり現実的であり、大変面白かったです。

  • 「あたい」と「おじさま」の会話で作られた物語。
    幼い少女のような「あたい」の言葉が、なぜかとてもエロティックで、人気作家であるらしい「おじさま」を翻弄している様が何とも言えずよい。

    実は「あたい」の正体は金魚なのだが、時折人間に化けて歯医者に行ったり作家の講演会に行ったりしている。
    で、結構お金に汚いのである。
    それはもう、生々しいくらいにお金に細かい。
    金魚なのに。

    金魚屋のおじいさんには正体がばれている。
    ばれてることを承知の上で、人間のなりで金魚のエサを爆買い。

    繊細な小説なんだけど、なぜか読後感が愉快。
    なんかくせになりそうです。

    月のお小遣いに5万円を要求したら、1万円に値切られた「あたい」
    “「こまるわ、一万円じゃ。じゃね、クリイムだのクチベニのお金は時々別の雑費として出していただけます?」”
    「あたい」は金魚である。
    そしてこの作品が書かれたのは、昭和34年。
    昭和34年に5万円要求。
    どうれだけゴウツクなのよ、この金魚。

    エロスの方は、実際に読んでみてください。
    会話のやり取りが何ともいえない怪しさです。妖しさです。

  • 「でも、おじさま、人を好くということは愉しいことでございますという言葉は、とても派手だけれど、本物の美しさでうざうざしているわね。」

    美しい少女になれる金魚と老作家の話。
    あらすじだけを読んで、わぁ…と思ったのだけど、読んでみるといやらしさ(性的というより人格的な意味で)はあまりない。
    全編会話文のみで、はっきりしたものがなく、ふわふわしている。
    独特の言葉選びがとても綺麗。
    添えられた写真も合っていた。

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著者プロフィール

1889年(明治22)生まれ。本名照道。俳号は魚眠洞。1902年、金沢市立長町高等小学校中退。裁判所に給仕として勤めながら俳句、詩作を始める。抒情詩人として名をあげ、戦後は小説家として活躍した。1962年(昭和37)死去。代表作に詩集『愛の詩集』『抒情小曲集』、小説『幼年時代』『性に目覚める頃』『あにいもうと』『杏っ子』、評論『わが愛する詩人の伝記』など。

「2018年 『新しい詩とその作り方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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