誇りある沖縄へ (Clickシリーズ)

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感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093877923

作品紹介・あらすじ

基地、集団自決、少女暴行事件、メディアの同調圧力、平和教育…。沖縄人との激論12時間!日本と沖縄を考える。

感想・レビュー・書評

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  • 沖縄の問題についての対談集。沖縄論の次はこれで。

  • 難しかったが、「考える」をしていない自分に気づけた。自分の問題。

  • 対談はおもしろい。
    なぜ沖縄が左よりなのか知りたい人は読むべき。というか右でも左でも読むべき一冊。日本人なら読んでおいて損しない。
    沖縄の多数が、被害者意識で当事者意識が少ないというのがなんとなくわかる。なんくるないさの真意はすばらしい。そうやって生きてるおじぃおばぁの強さが見えてくる。真実を見つけるのは一生の課題。

  • 氏の「沖縄論」を読み、「パトリなきナショナリズム」の後半にある「『沖縄論』補遺」も読んだ。そして本書である。

    私はいわゆる「ないちゃー」であり、沖縄生まれの「うちなーんちゅ」ではない。沖縄に観光に来て、気に入って移住した、というよりは、ただ温暖な気候を求めて引っ越した、というだけであり、うちなーが抱くように、沖縄に特別な感情を抱いたこともない。

    それでも三年も住めばこの地に愛着も湧き、歴史を知りたいと思うようになる中で「沖縄論」には勉強させて頂いた。

    氏は世間的な評価から言えば、相変わらず「右翼」あるいは「保守」側の人間とみられがちだが、そんな人物が瀬長亀次郎という、沖縄の革新勢力にとって重要なアイコンを英雄のように描いていたことからも、かなり公平に勉強していることが伝わってきたし、沖縄の歴史と現状を、日頃沖縄に無関心な沖縄以外の日本人に伝えたいという思いが伝わってきた。

    ところが、氏の著作を読まずに批判する者がいるという。沖縄のメディアに顕著なのだそうだ。アマゾンのレビューの中でも、本書の内容には触れずに、宮城能彦沖縄大教授のことを悪し様に罵っている者がある。相手の意見に耳を傾け、おかしい事があれば言論でもって反論するのが民主主義のやり方であるはずなのに、相手の言うことが気に入らないからと言って誹謗中傷に終始するのは、テロリスト山口二矢や朝日新聞を襲撃した赤報隊のような卑怯者たちと本質的に変わらない。

    三冊通して読んだので、本書の主張もスッと理解できるし、本書で座談会に出席した人たちは誠意を持って本書を作ったのだろう。
    そこで非常に惜しいのは、米軍基地の撤去の話の中で氏が「どうしても米軍基地が必要なら、たとえば鹿児島か四国のあたりに移転するとかいうことを考えてもいいと思っているわけ。福岡でもいいけど、福岡は経済的に九州で一番豊かだからね。基地を置くためには当然、経済的に優遇される特典があっていい。それと地政学的な理由。福岡は大陸から近すぎる。幾多の山脈を越えるミサイルは着地点を外すかもしれない。(P.61)」と述べている点である。
    言うまでもなく、福岡は氏の故郷であり、この部分の明らかに他とは違う消極的な論調は結局「自分の裏庭以外でやってくれ」という、保守、革新両陣営にいる卑怯者(例えば石原慎太郎や仙谷由人)たちと同じ穴のムジナではないか。

    その後P.209では那覇市職員が「沖縄だけに基地を押し付けるのは」おかしい、福岡に持ってこい」と小林氏だけが言っているから沖縄に講演に来てもらった、という発言を受けて「福岡でも東京でもいい」とは言っているが、それでも自分の故郷の福岡だけでなく、東京にも言及している。

    その一点で私はがっかりしたので、他の内容については良書だと思うが、星をひとつ落とした。

    とは言え、自分の所に米軍基地を受け入れてもよいと公言したのは氏と橋下大阪府知事しか今のところ見たことなく、そういう意味では大多数の卑怯者たちと一線を画しているのもまた事実である。

    それから、本書で白眉なのは、宮城教授の、沖縄から日本を文化的に侵略しよう!という「日本の沖縄化作戦」である。
    沖縄が先の大戦から現在に到るまで、日本の他の自治体に比べて大変な状況にあることは日本人の誰もが知っている。しかし、彼らは被害者意識に甘んじていたくはない、薩摩侵攻から400年、今度は沖縄が日本を侵略してやるんだ、という気概を見せている。
    この下りに、なんとも痛快ではないか、と思った私もすでに沖縄に侵略されているのかもしれない。

  • 左翼活動家、沖縄の新聞社を始めとすうるワンパターンのマスコミはもういらない。

    沖縄の人を無能化しないでくれ。

    問題をきちんと見据え、厳しくもきちんと沖縄のことを考えてくれる方がまだいた。

    私は小林氏の提言に深い愛情を感じる。

  • スラスラ読めた。
    沖縄について改めて考えさせられ、日本について考えさせられた。
    自由に論議できる空間をまず作ろうという意思が素晴らしい。
    沖縄人を心から応援したい。

  • 7月27日には読了。

    沖縄についての対談本。
    いろいろ考えさせられる。北海道に住んでいると見えないことは沢山あるんだよなあ。

  • 久々に買った本。久々に短期間で読み終えた本。沖縄の現状がよく分かる。

  • 帯表
    基地、集団自決、少女暴行事件、メディアの同調圧力、平和教育・・・
    沖縄人との激論12時間!
    日本と沖縄を考える
    本土逆侵略計画も発覚したぞ!
    帯裏
    こんなにオモシロい沖縄論があったのか
    小林よしのりを呼んで兄弟の縁が切れた/沖縄は国家の「被害者」か「当事者」か/ひめゆり学徒は「騙され学徒隊」でいいのか?/独立したら暴力団が押し寄せる/人民解放軍が石垣島に上陸する日/「セカンドレイプ」のひと言で言論封殺/深夜徘徊で年間5000人が補導/沖縄人を聖者扱いする大江健三郎/いつまでも被害者意識ではカッコ悪い/日本人を沖縄人化しよう
    「異論を許さぬ沖縄」の呪縛を解く!

  • 『昭和三十年代主義―もう成長しない日本』の羅針盤になるべく沖縄を『誇りある沖縄へ』変えていこうとする沖縄・八重山の有志と小林よしのり氏の座談会をまとめた本。
    『沖縄論』などでお馴染みの宮城能彦氏が「沖縄人と日本人とは別の民族なのか」という葛藤が世代間で本質が異なってきている…というような実証的な例を挙げているのが議論の重石になっていて良かった。

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著者プロフィール

1953年8月31日生まれ。1975年、福岡大学在学中に初めて描いた漫画『東大一直線』が赤塚賞の最終候補で落選するが、雑誌に掲載され、大ヒットとなる。『東大快進撃』『おぼっちゃまくん』『ゴーマニズム宣言』など話題作多数。
●主な著書
『新ゴーマニズム宣言10』(2001、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special 台湾論』(2000、小学館)、『新・ゴーマニズム宣言Special「個と公」論』(2000、幻冬舎)、『ゴーマニズム宣言9』(2000、幻冬舎)、『朝日新聞の正義』(共著、1999、小学館)、『自虐でやんす。』(1999、幻冬舎)、『国家と戦争』(共著、1999、飛鳥新社)、『子どもは待ってる! 親の出番』(共著、1999、黙出版)、『ゴーマニズム宣言 差別論スペシャル』(1998、幻冬舎)、『 知のハルマゲドン』(共著、1998、幻冬舎)、『ゴーマニズム思想講座 正義・戦争・国家論』(共著、径書房)、『教科書が教えかねない自虐』(共著、1997、ぶんか社)、『小林よしのりのゴーマンガ大事典』(1997、幻冬舎)、『小林よしのりの異常天才図鑑』(1997、幻冬舎)

「1997年 『ゴーマニスト大パーティー3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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