もうひとつの核なき世界 真のCHANGEは日本が起こす

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093881104

感想・レビュー・書評

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  • ・市場原理の導入で、アメリカから歴史教育がなくなっている

    ・ロシア人のジャーナリスト
    日本人は、すぐに「世界で唯一の被爆国」というが、
    もう、世界唯一でないことに気がついてほしい。
    ロシア人もアメリカ人も、ポリネシア人も世界中のあらゆる場所で被爆している

    ・「はだしのゲン」(少年ジャンプ)がアメリカの教材になる地区もでてきた
    「汚れた弾丸-劣化ウラン弾に苦しむイラクに人々-」も反響がある

  • 【要約】


    【ノート】
    ・amazonで堤未果関連の本を探してて興味を持った

  • 劣化ウラン弾。放射能被ばく。歴史認識。それぞれが考えること。

  • 核をめぐる冷静な議論のために。日本からだけ見た核廃絶ではなく、世界のなかの核をめぐることで、論点とゴールをはっきりさせている。誰かに託すのではなく、自分事にして、という落としどころが、当たり前すぎて残念。貧困大国アメリカ・シリーズに比べるとキレが悪い。

    ・広島の原爆資料館。歴史的な背景が欠けている。破壊力と犠牲者の情報ばかり。被害者意識しかない。
    ・核兵器そのものに、どうやっても自然に戻せない物質が使用されているのが問題。廃絶の難しさ。
    ・ECRR(欧州放射線リスク委員会。緑の党由来の私的機関)の科学者たちが長期間かけてじわじわと生命を蝕む低レベル放射能との因果関係を指摘しているのに、国際機関だけが1945年から一歩も出ていない。
    ・歴史教育の意味とは、血の通った人間であることを思い出させること。
    ・日本の平和運動の弱点:1.世界唯一の被爆という被害強調。2.平和憲法の自画自賛依存
    ・スミソニアン元館長:私たちは歴史的事実を正確に伝えなければ。結論や解釈まで押しつけてはいけない。良き未来を作るのは次世代の役割。彼らを信頼して、ただ手渡すのです。

  • 兵器として、そして文明の利器としても核を必要としない世界に。
    今がそのラストCHANGEのCHANCEかもしれない。

  • オバマ大統領がプラハで放った〈核なき世界〉という言葉。多方面からの証言を集め〈核なき世界〉をめぐるさまざまな声を核なき未来のイメージにつなげていく。長崎の高校生との対話も収められている。(8/1)

  • アメリカでは半数以上の国民が、原爆投下は正義だと思っている。
    アメリカの歴史教育

    核のゴミから作れている劣化ウラン弾、

    人間はもともと、多かれ少なかれ、自分の行為を正当化しようとする生き物だ…   ノーム・チョムスキー

  • 劣化ウランの被害に苦しむ退役軍人、年々癌患者が異常に増えている湾岸諸国、オバマ大統領のノーベル賞受賞の裏にあるもの、など、あまり報道されることのない核問題の実態が浮かび上がる。核に対する各国・各個人の考え方は様々であり、日本で単純に核廃絶を訴える前に知っておかなければならない事がたくさんあるようだ。
    本書の中でも特に興味深かったのは、歴史教育について。日本の高校では、大学入試の日程の関係で「現代史」の授業が省略されてしまうこともあるのだとか。また、米国では原爆被害の実態についてほとんど教えられていないのだとか。このままでは、人間が犯した大きな過ちが忘れられていくのではないのか、と不安を感じずにはいられない。
    本書を読んで思ったのは、核兵器も原発も同じ核問題であり、分離して考えてはいけないということ。この本が書かれた後に原発事故が起きているが、戦争やエネルギーについて国民一人一人が真剣に考えなければいけない時が来ている。

    • マサユキさん
      原子力の事故は、一回起きてしまえばその影響は何年も続く。その恐ろしさは福島の事故で世界が知ったはず。人類は、地球を破壊し尽くせる程の核兵器を...
      原子力の事故は、一回起きてしまえばその影響は何年も続く。その恐ろしさは福島の事故で世界が知ったはず。人類は、地球を破壊し尽くせる程の核兵器を手にしてしまった。それをどう制御していくのか、真剣に考える必要がある。遠い世界の出来事ではない・・・


      と思います。
      2011/05/19
  • ジャーナリスト堤未果さんの語る、核について、とりわけ劣化ウラン弾についてのルポルタージュ。知らないことは怖いし、知らずに語ることはもっと怖い。

  • 核をもっている国ともっていない国。持っている国は縮減こそすれど、廃絶する気はない。それなのに新しく持とうとする国を「悪」として押さえつけようとする。なんとなく感じていた世界のおかしな仕組みをずばり指摘している本書、すばらしいなと思う。
    日本の報道が世界的に見て、決して標準・ニュートラルではないという指摘も興味深かった。いろいろな国のメディアから情報を収集することによって初めて国際情勢というものはわかるのだな、と改めて思い知らされた。
    劣化ウラン弾や原発、国連の姿勢などさまざまな論点が提示されているが、けっして答えは記されていない。すべてを鵜呑みにするのは良くないが、本書を一つのたたき台にして活発な議論が起こればいいな、と思う。

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著者プロフィール

堤 未果(つつみ・みか)/国際ジャーナリスト。ニューヨーク州立大学国際関係論学科卒業。ニューヨーク市立大学院国際関係論学科修士号。国連、米国野村證券を経て現職。米国の政治、経済、医療、福祉、教育、エネルギー、農政など、徹底した現場取材と公文書分析による調査報道を続ける。

「2021年 『格差の自動化』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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