- Amazon.co.jp ・本 (139ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093881296
作品紹介・あらすじ
農家の主婦ブログがら生まれた「超訳」日本国憲法前文
インターネットのブログを通じて全国に呼びかけられ、およそ5年をかけて日本中から賛同者を集めながらゆっくりと熟成した、高知県の農家のおばちゃんたち発祥の「草の根平和活動」の果実が1冊の本になったものです。日本人ならば、本来誰もが知っていて大切にすべきものでありながら、どこか自分たちの生活とかけ離れたものとして遠くにありがちな日本国憲法の前文。その恒久平和の願いと精神を、その土地、その町、その地方のローカルだけれども柔らかい話し言葉で読んでみると、ぐんと身近に感じることができます。本の中では動物写真家・岩合光昭氏が撮った全国47都道府県の猫が案内役をつとめます。岩合さんによると「猫は平和を象徴する動物」だといいます。現行の憲法が施行されてはや60余年。経済的な成功を手に入れ先進国の仲間入りをし、戦争のない平和な生活を当然のように享受する私たちですが、経済ショック、政権交代を経て、この国の進むべき方向が見えなくなっている昨今です。いま一度、私たちが敗戦の焼け野原の中で、心の叫びと向き合って紡いだ日本国憲法前文の精神と価値観、ことばの美しさを再確認すべき時期にきていると考えます。
【編集担当からのおすすめ情報】
発売前から新聞記事やブログ、ツイッターでこの本のことがずいぶん話題になっています。岩合光昭さんによるこの本の表紙の撮影シーンもユーチューブの動画で見られることもあって、全国の猫好きたちの間でもかなり話題になっています。一度、のぞいてみてください。
http://www.youtube.com/watch?v=qDrHSuxAGoE
感想・レビュー・書評
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改憲改憲と喧しい昨今、知らんもんをどう思うか聞かれても分かるか!と勉強してみようと最初に手に取ったのがこの本でした。
図らずして素晴らしい本に出会えました。図書館で借りましたが購入して手元に置いておきたいです。
日本国憲法前文は、敗戦の後、こういう精神に則って国を作ろうと宣言されたもの。人が人として当たり前に幸福に生きられるようにしようね、という内容です。
義務教育は受けたのに、どうして私はこんな美しいものを知らないままだったんだろう。日本の教育は大失敗しているな、と思いました。
改憲を論じるのは、この日本国憲法前文の精神を日本人全員に叩き込んでからだろう。それができるまでは改憲議論なぞ論外だ。
本自体は猫好きなら眺めるだけでも楽しいものです。いろんな地域の普通の人たちが「オラがクニの言葉」に前文の一部、あるいは全部を訳してくれています。
関西人なのですが、個人的に鹿児島と青森県の言葉は読めなさすぎて楽しかったです。音読を聞いてみたい。
本当にいろんな人に広く読んでほしい、お薦めの一冊です。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
配置場所:2F手動式書架
請求記号:323.14||Ka 88
資料ID:W0157320 -
2013年5月3日
装丁・デザイン/藤田貴子(FACTORY) -
帯表
「自由」な猫写真家 岩合光昭×ニラ農家のオバちゃん -
★★★★☆
日本国憲法をお国ことばで。
各都道府県在住の県民から集めたお国ことば憲法翻訳集^^
方言で読むと、なんだか身近に感じられます。
(まっきー) -
憲法の序文を各地方の方言に直したという本。
憲法、というと難しいイメージがあるが、
序文に書かれているのは「責任を持って良い世の中にしましょう」という
誓いのようなものなので、非常に簡単です。
しかし、今までこの簡単な、人間として当たり前の良心とも言える
この文章を知らなかったのは恥だな、と思いました。
今まで、漠然と「不便も不自由もないし平和だし、日本に産まれてきてよかった」
と思っていたのが、はっきり「日本人である事は誇りだ」と思えるようになりました。
また、「方言なんて、せいぜい自分の住んでる所か
良心の出身地だけ見れれば良いか」と思っていたのですが、
各地の方言を分からないなりに頭の中で読んでいると、
不思議に涙が出てくるんです。
見た事もない地方の住人が、ずっとその言葉を積むんで来た人たちが、
噛んで含めるように私に語りかけるような感覚がしてくるんです。
方言って、本当に不思議な暖かさがありますね。
裏話などの読みものも満載で、「猫の写真集」という気持ちで購入したんですが
思いの他読み応えのある内容でした。これでこの値段なら、満足です。