「お客様の幸せ」のためにディズニーはまず「おそうじ」を考えた

著者 :
  • 小学館
3.36
  • (4)
  • (15)
  • (19)
  • (5)
  • (1)
本棚登録 : 161
感想 : 29
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (221ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093882132

作品紹介・あらすじ

ディズニーの基準は「そこで赤ちゃんがハイハイできるか」美観は業績に直結する!「掃除」から見た、初めてのビジネス書。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  本書のメッセージを乱暴に一言で表せば、「効率を求める合理性への提言」ではないでしょうか。内容は一見すれば「ディズニーリゾートはこうしたから成功したのだ」と読み取れなくもないですが、そのように読めば、本書が伝えている提言を見落としてしまうのではないかと思います。
     本書から私は、ディズニーを貫くSCSE(Safety'安全' - Courtesy'礼儀正しさ' - Show'ショー' - Efficiency'効率')、つまり”ゲストの幸せ(ハピネス)に対する合理性”と言う理念が印象に残りました。

    「合理的」と言う言葉は、えてして「効率」がその目的とされ、あたかも「合理的であることが最も効率的で最善である」と言うように受け取られがちです。しかし、効率一辺倒の合理性が見失うものは多く存在します(例:マニュアル人間)。

     ディズニーリゾートにおいては、合理性の目的は「効率」ではなく「ゲストの幸せ」です。「幸せ」と言う、状況に応じて常に変わってゆく目的のためには、マニュアル人間である訳にはいきません。マニュアルも、目安程度にしか過ぎないと言います。

    「幸せ」を目的とする合理性は、「効率」を目的とする合理性の答えを覆す場合もあります。

     例えば掃除の鉄則は「上から下、奥から手前」というものです。これは効率的な合理性です。ところが、雨天で滑りやすい路面が後回しと言うのはゲストの「安全(幸せ)」を後回しにすると言うことになってしまう。

    このとき「幸せ」を求める合理性が、「効率」を求める合理性よりも上位に立つのです。

     こうした考え方は、決して「ディズニーリゾートの讃美」ではなく、効率を追求する合理性(例えば”マクドナルド化”と関連)に対する一つの答えではないかと、私は思いました。

  • 大変面白く、示唆に富む本。終始一貫して当たり前のことを言っているだけなのだが、その当たり前のことを徹底的にやり抜く重要性を説いている。

    清潔なのは安全なだけでなく、人の気分を良くする効果がある。ハピネスの源泉であると同時に、清潔なこと自体が幸福でもある。

    成熟した日本の象徴のような本だと思った。

  • http://sgk.me/qv6RFg ディズニーのおそうじはかなりスゴい!
    ディズニーの安心、安全、清掃部門=カストーディアル部の責任者だった著者による初めての「お掃除から見たビジネス」の話です。
    業績アップのカギが必ずここにあります!

  • <閲覧スタッフより>

    --------------------------------------
    所在記号:
    資料番号:<閲覧スタッフより>

    --------------------------------------
    所在記号:689.5||アヒ
    資料番号:10233316
    --------------------------------------

    --------------------------------------

  • <本のタイトル>
    「お客様の幸せ」のためにディズニーはまず「おそうじ」を考えた

    <本の紹介>
    ディズニーのおそうじはかなりスゴい!
    ディズニーがとてもきれいなのは、遊びに行った人ならみんな感じている。
    しかし、その内実は驚きと感動にあふれている。
    ディズニーの安心、安全、清掃部門=カストーディアル部の責任者だった著者による
    初めての「お掃除から見たビジネス」の話。あなた、チーム、お店、会社の業績アップのカギが必ずここにある。
    清潔&美観は業績に直結するのだ!

    <感想・気づき>
    ・ディズニーには「SCSE」という行動基準がある。頭文字の順に優先度が高い。
     最優先はゲストとキャストの安全。感動や幸福を提供する為、コストありきで考えることは決してしない。
     S:Saftey(安全)
     C:Courtesy(礼儀正しさ)
     S:Show(ショー)
     E:Efficiency(効率)

    ・ディズニーの清掃員たちは「カストーディアル」と呼ばれるセクションに所属している。
     「カストーディアル(custodial)」とは、日本語で「維持する」という意味の単語。
     ディズニーでは24時間継続して掃除が行われる。日勤と夜勤が2交代制であるが、
     どちらも交代前後1時間は日勤と夜勤が両方いる状態になり、オーバーラップしている。
     ディスニーでは汚れてから清掃するという概念は無く、汚れていようがいまいが定期的に掃除する。

     通常は高いところから低いところに掃除を進めていくが、
     たとえば雨の日には、路面の除水作業を最優先する。これはゲストがスリップしないよう安全に配慮してだ。
     このような例からも、行動基準にのっとって従業員が行動していることがわかる。
     掃除の基準については、開園前の状態=赤ちゃんがハイハイできるレベルという基準が設けられている。

  • 東京ディズニーリゾートの「清潔さの基準」は、「そこで赤ちゃんがハイハイできるかどうか」

    毎日が初演

  • 開園当初は、なり手がいなかったディズニーランドのお掃除、カストーディアルだが今やゲストがお金を払ってディズニーのお掃除を体験するまでに育った。すべては、ゲストのハピネスの為に!

  • ディズニー精神が、そうじからわかる。最近、そうじテーマの本が多いですね

  • ディズニーの掃除の基準

    【赤ちゃんがそこではいはいできるか】


    清掃は、本当に大切だということを再認識、会社において、家においてもう一度見直しを行うと
    考える・・・

全29件中 1 - 10件を表示

安孫子薫の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
三浦 しをん
村田 沙耶香
J・モーティマー...
池井戸 潤
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×