ダチョウの卵で、人類を救います! : アトピー、新型インフルエンザ、HIVも撃墜する夢の抗体発見秘

著者 : 塚本康浩
  • 小学館 (2012年6月26日発売)
4.11
  • (4)
  • (12)
  • (2)
  • (0)
  • (0)
  • 本棚登録 :56
  • レビュー :9
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093882484

ダチョウの卵で、人類を救います! : アトピー、新型インフルエンザ、HIVも撃墜する夢の抗体発見秘の感想・レビュー・書評

並び替え:

表示形式:

表示件数:

  • ある番組で著者を拝見し、魅力溢れる人柄に
    やられてしまった…。笑
    ヘルメットして
    捕獲棒持って
    教授自らダチョウを
    必死に追いかける姿に爆笑。(しかもすぐに転んでしまう)
    飾らないところがとても素敵です。
    獣医の世界は
    いつまでも憧れです。

  • インフルエンザを予防出来るマスク。あります。市販もされてます。50枚入り8000円弱。高いかな、安いかな。
     マスクに、ダチョウの卵から作った抗体が塗ってあるのです。なんかあやしげですよね、そんなもん、ほんまに効くんかい、と言いたくなります。でもとっても気になります。
     この本を読むとこのマスクに惚れてしまいます。
     ダチョウ愛にあふれてますから。
     動物というのは、かな~り原始的なものから、人間を含む哺乳類まで、体のなかに異物が入ると、これを無力化して、除去しようとするタンパク質の分子を作ります。これが「抗体」です。言いかえれば、怪我や病気に強い生き物は、抗体を作る能力が高い生き物だ、ということです。
     で、ダチョウは、べらぼーに強いのだそうです。ダチョウ。あのやたらでっかい鳥です。体長2.5メートル、体重160キロ、羽はあるけど飛べない。足は速くて、地球上の二足歩行する動物の中では一番。最高時速約60キロ。二番はたぶん、ウサイン・ボルト。
     びっくりするほど何も考えずに生きてるようで、ほんの気まぐれで崖の頂上に一気に昇りつめたりする。で、頂上に着いてから、突然、パニックに襲われる。足がすくんで、動けなくなっちゃうの。気づけよ、もうチョイ早く、ってとこですね。しかも鳴き声を出せない鳥だから、仲間の助けを呼ぶこともできないの。
     しかもこの鳥、ヒマになると、隣りのダチョウの羽毛をツンツンついばんで、むしってヒマつぶしをします。血が出てもやめない。ひどすぎ。なのに、つつかれてるほうは、気にもしないで、平気でエサを食べ続けるの。血によってきたカラスが寄って来てさらに肉を食いちぎっても、平気。お前、鈍感すぎるやろ。
     でもね、尻やら腰やらの肉がえぐられて、うぁぁ、こらもうあかんわ、って重症でも、治っちゃうんだそうですよ。なんとも図太くて、鈍感でタフな、愛すべき鳥でしょう。
     これはもうスンバらしく抗体を作る能力が高い生き物に間違いありません。だってこんなに不注意極まりない鳥なのに、寿命は60年もあるんですよ。
     で、筆者の獣医学博士、塚本さんは、この愛すべきダチョウさんの抗体を何とか利用しようと研究します。抗体のいいところは、体の外に取り出しても、その働きが失われないことです。ダチョウに作ってもらって、利用させてもらいたいじゃないですか。何しろ利用価値がないと、モヤシ会社の社長さんが、ダチョウを飼うのをやめてしまうんです。そうそう、そもそも塚本さんが知り合った、ダチョウ牧場のダチョウだちは、モヤシ会社の社長さんに飼われていたんですよ。どうしてって、売り物にならないイマ一つのモヤシを食べさせるために。売り物にならないモヤシを産業廃棄物として処理する費用はなんと年間1千万円。だったらマメ科植物が好きなダチョウを飼って、食べさせて、そのダチョウの肉や毛皮を売ったらええやないか、これがホンマの一石二鳥や、ということで飼い始めたものの、ダチョウの商売はそう簡単ではなかったようです。もうからんことには、ダチョウは処分されてしまいます。これはなんとしても研究を成功させなくてはいけません。
    さぁ大変。どうなることやら。続きはWebで!というのはウソ。この本でどうぞ。

     絶対おもしろい!!

  • 生命力の強いダチョウは、「抗体」を作りだす能力が高いうえ、ウサギ・マウスが作ることができない抗体をも作りだすことができる。
    また大きな卵を年に80〜100個も生むことから、抗体の大量生産にも向いているという。
    ダチョウでHIVやアトピー、インフルエンザが治るかもしれない、そんな未来の医薬の可能性を追う。

  • ダチョウから抗体を作る研究。
    特に卵が大きく、ニワトリの卵の30倍ほどあるので、大量に抗体を作れる。
    例えば、アトピーの治療。直接の原因は肌の感想と炎症によるかゆみで、原因は特定されていないのだが、その過程で黄色ブドウ球菌が繁殖してかゆみの元となることが分かっている。だから、それを塗布した薬剤で殺菌することで、自然治癒を助ける仕組み。
    中々面白い技術だと思います。

    ・ダチョウは、それまでの鳥に対する知見を根底から覆す、常識破りの鳥だった。そのことが僕にはショックだった。子供の頃から鳥を身近に見てきたし、専門家としてもそれなりに研究を積んできた。そんな僕の知識が、まるで通用しない相手だったのだ。
    一般には鳥はきれい好きな動物として知られている。スズメもインコも、毎日せっせと身づくろいをする。寝る前に水浴びする鳥も多い。体を清潔に保ち、病原菌を増殖させないようにすることが、身の安全につながる、と本能的に知っているのだろう。
    ところが、ダチョウは体についた汚れにまったく頓着しない。汚れたら汚れっぱなしで、体に糞をつけたまま平気で走っている。
    「こんな不潔な鳥がいていいものか」と僕はうめいた。
    しかも大きいからといって賢いわけでもない。いつも何も考えずに右へ左へと動き回っている。まれにどんなきまぐれからかわからないが、崖の頂上へ一気に登りつめるダチョウがいる。そして頂上に着いてから、突然、パニックに襲われる。足がすくんで、動かなくなってしまうのだ。鳴き声を出せない鳥だから、仲間の助けを呼ぶこともできない。
    僕は、こんなふうに遭難したダチョウを、何羽助けたかわからない。人間の言葉を真似るインコのほうが、よっぽど注意深いし、賢いと言わざるをえない。

    ・あるイギリスの動物学者が、ダチョウには「誘拐本能がある」と発表していた。それは、こういうものだ。
    アフリカのサバンナで、ダチョウの群れと群れが出会うと、集団を率いるリーダーのオスどうしが争う。決着がつくと、負けたほうは群れから離れる。そして勝ったほうのオスが、負けた側のメスや子供を奪い、育てるのだという。これを、その動物学者は「ダチョウの家族誘拐本能」と名づけた。
    だが、これまで見てきたように、そもそもダチョウの集団にはリーダーがいないし、自分たちが、家族を作っているなどという意識はないだろう。オスどうしが喧嘩することはあるし、負けたオスがすごすごとどこかに逃げるのも目撃されよう。
    しかしメスや子供のダチョウに群れの意識はないはずだ。オスどうしが喧嘩して、わあわあ騒いでいるうちに、もともと自分がどっちの集団に属していたのか、わからなくなる。その結果、喧嘩が終わったあとに、ひとつの集団に生まれ変わっているだけだ。そのくらいダチョウというのは、アホな動物なのである。

  • ダチョウの可能性を見つけて実現した
    ストーリーを開西口調で面白く読むことが
    できました。著者のダテョウ愛を感じました。

  • ダチョウの驚異的生命力に目をつけ、抗体を取り出して活用する等といった話でした。ずいぶん規格外な鳥なんだな~、と感じました(゚O゚)

  • ダチョウの免疫力の強さを利用して,細菌やウイルスに対する抗体を生成する研究をしている著者の,「ダチョウ愛」溢れる研究者半生を書いた本.

    ダチョウと聞いて思いつくのは「卵がデカい」ぐらいだったが,この本を読んでその異常な生命力とアホさに驚き,また,それを利用した研究に興味が湧いた.生命力が強いというのは,裏を返せば「免疫力が強い」つまり抗体を作る能力に優れているということ.ダチョウにあえて異物を注入し,その抗体を作らせ,卵から抗体を取り出す.このプロセスで様々な抗体を作り出すことができるのだ!
    この研究の成果で,アトピーに効く化粧水や抗インフルエンザマスクなどが開発され,また将来はガンやHIVすら治療してしまうかもしれない.本のタイトル通り,ダチョウは,人類を救うんじゃないだろうか? いやぁ,凄い!

    著者のときどき関西弁の混じる文章や鳥に対する愛情にも,親しみがもてる.今後の研究成果にも注目したい.

    【目次】
    序章  ダチョウに魅せられて  
    第一章 アトピー肌の再生を目指して 
    第二章 僕がダチョウに出会うまで
    第三章 ダチョウの秘めた力を引き出す
    第四章 鳥インフルエンザを阻止せよ 
    第五章 無限のダチョウパワー 
    終章  与えられた命の意味 
    あとがき  

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:646.2||T
    資料ID:95120860

  • 名著「ダチョウ力」で一成を風靡した、と勝手に有名人扱いをしている塚本センセイのダチョウ本第二弾だ。

    とにかく何も考えているようには見えず行動に一貫性は無く、まさにアホだが身体だけはメチャクチャ強いダチョウ。免疫力が異常に強く鳥の仲間だが寿命も60年と長生きで病気にも怪我にも強いダチョウの力を使って病気治療の抗体を作るという研究をしている塚本センセイだ。

    今回はインフルエンザ抗体マスクやアトピー治療効果の高い化粧品(薬事法の壁が高いので敢えて化粧品としている)を研究・開発する過程などを例によって関西風ギャグを交えて紹介する内容で、今回も十分に楽しめかつ楽しい内容になっっている。

    ただダチョウの生態を中心にした前著に比べると研究内容により焦点を当てているのでややギャグにキレが無いのが惜しいところだ。

全9件中 1 - 9件を表示

ダチョウの卵で、人類を救います! : アトピー、新型インフルエンザ、HIVも撃墜する夢の抗体発見秘のその他の作品

塚本康浩の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジャレド・ダイア...
ヴィクトール・E...
シーナ・アイエン...
佐々木 圭一
有効な右矢印 無効な右矢印

ダチョウの卵で、人類を救います! : アトピー、新型インフルエンザ、HIVも撃墜する夢の抗体発見秘はこんな本です

ダチョウの卵で、人類を救います! : アトピー、新型インフルエンザ、HIVも撃墜する夢の抗体発見秘を本棚に登録しているひと

ツイートする