「ななつ星」物語: めぐり逢う旅と「豪華列車」誕生の秘話

著者 :
  • 小学館
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感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (237ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093883542

作品紹介・あらすじ

豪華寝台列車『ななつ星in九州』開発秘話

2013年10月15日、豪華寝台列車『ななつ星in九州』が運行を開始した。定員30人、14室すべてがスイートという7両編成の列車にかけられた製造費はおよそ30億円。豪華客船が寄港地を巡るように、列車の旅と観光を組み合わせた日本で初めてのクルーズトレインである。九州7県を周遊する3泊4日のコースと九州北部を周遊する1泊2日のコースで運行され、ひとり約18万円~70万円という破格の料金にも関わらず、半年先まで予約が完売。この夢の列車はどのように開発されたのか。四半世紀に渡ってJR九州の観光列車を手がけてきたデザイナーの水戸岡鋭治とJR九州社長・唐池恒二が目指した「九州を元気にする」列車は、その豪華さからは想像もできないような苦難の末に誕生した。「手間こそが感動」と妥協を許さない唐池と水戸岡の斬新なアイディアによって設計と仕様は何度も変わり、その度に現場は大混乱に陥った。車両製造の技術者、内装の職人、サービスクルー、宿泊と食を任された沿線の人々が、「犠牲を伴わないものに感動はない」と言い切る水戸岡の情熱に挑んだ熱き魂の物語。豪華な車内と食事、沿線の絶景が凝縮された16ページの口絵付き。


【編集担当からのおすすめ情報】
JR九州のクルーズトレイン『ななつ星in九州』に関する初めての書籍となります。JR九州の全面協力により、ノンフィクションライター一志治夫氏によって明かされた手に汗握る開発秘話。16ページの口絵には、豪華な車内と食事、沿線の絶景を凝縮。

感想・レビュー・書評

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  •  人間の感覚の素晴らしさ。
     それが実感できる。

  • 自分が乗ることはあるまいとニュースを読み流していた。これは鉄道趣味視点の本かと思ったが、この列車の企画から実現までを追った記録だった。強力なポリシーで実現され、既存の列車を参考にしつつも、新しい文化の創造だと思った。鉄道に閉じた話でなく、九州全体を活性化しようという意思が強く働いている。
    将来、推進した JR九州の社長と設計者が離れた時に、維持はともかくどう発展させられるかが課題。

    二匹目の泥鰌を追う他社は、これ以上のものを作らないとどうにもならないのではないかと思う。ななつ星の予約が取れずに諦めた客を拾い、質の低いもので満足したつもりにさせるか? それも罪深い話に思える。

  • 乗ってみたい。ただ、それに尽きる

  • 理想をどこまで追求できるか、どんなものづくりであれ、現実とのギャップに苦しむ。理想を貫くためにどれだけ情熱をかけたかというストーリーは憧れもあるのか読んでいて爽快感がある。

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