- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093885089
作品紹介・あらすじ
いつまで知らないでいるつもり!?
アメリカ出身の詩人アーサー・ビナード氏(1967年生まれ)が、日本人の太平洋戦争体験者たちを訪ね歩き、戦争の実態と、個人が争いから゛生き延びる知恵゛を探ります。
登場する語り手は、真珠湾攻撃に参加したゼロ戦の元パイロット、「毒ガス島」で働いた元女子学徒、戦後GHQで働いた元事務員など、実にさまざま。日本人以上に日本社会に詳しいビナード氏が、自身の受けたアメリカの教育とも照らし合わせながら戦争に対する考察を深めます。日本民間放送連盟賞・2016年番組部門[ラジオ報道番組]最優秀賞を受賞した、文化放送「アーサー・ビナード『探しています』」を採録して再構成した書籍です。
ーー「『平和』って、無知のままでいること?」
「『戦後』って、いつの戦争のあと?」
【編集担当からのおすすめ情報】
近現代史を充分に勉強しないまま大人になってしまった社会人の方々や、日本の戦争のことをきちんと知りたい学生のみなさんに、ぜひ読んでほしい1冊です。ビナード氏の思索を手かがりに、わたしたちも考えてみませんか。
感想・レビュー・書評
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若い世代を想定していると思われる体裁だが、
内容は侮れない。戦争の「通説」を知っている人の方が
読んだインパクトは大きいかも。
詩人である著者の言葉へのセンスが光る。
インタビュアーが優れているからこそ、
戦争体験者の思いも深まり、
聞く人の心憎刺さる言葉が紡がれる。
玉砕をどう訳すかのくだりは
本質をついていると感じた。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
アーサー・ビナードさんによる戦争体験者への聞き取り
まず、戦後という概念 pastwar
日本の戦後とアメリカの戦後についての記載に、納得。
ちょっと視点をずらしてみると、こういうことだ。
国の違いっていうのはこういうところに表れる。
第一章 「パールハーバー」と「真珠湾」と「真実」
奇襲だったのか。
知っていて、報復することを前提で被害者となったのか。
そこで亡くなった人
第二章黙って待っていたのでは、だれも教えてくれない
第三章 初めて目にする「日本」
第四章「終戦」は本当にあった?
第五章 一億総英会話時代
P17そんな一途さと、一種の自己頭数の向こうに、子どもたちが組織に吸い込まれていく仕組みが見て取れる。国家の教育の影響力が家庭のそれより大きいことにも、ぞっとしながらもうなずかされる。
p27「きみ、これが戦争なんだ。ちゃんと使える人間を先に診て治療する。重傷を負ってもう使えなくなった者は、いちばん後回しだ。これが戦争の最前線の決まり」 -
アーサー・ビナードさん、この企画力に脱帽する。そしてこれこそ「聞く力」
戦争にまつわる証言を、身近な人(義母)からさまざまな体験をした、有名無名の方々にしてもらい、残す。
日本人自身がするべきだったとも思う一方、アメリカ側の風潮・思潮も考察されていて、アメリカ人ならではの解説が貴重でもあり、ほんとうに得難い著作となっていると思う。
日本よ、戦後を続けよう。 -
本書の編者、アーサー・ビナードは「さがしています」童心社 ISBN:978-4494007509の作者である。
この写真絵本を感じながらぜひ、中学生くらいから、特に若い方に読んでほしい本です。
本書は、2015年4月~2016年3月に放送された、文化放送の番組「アーサー・ビナード『探してます』」のうち、23名の戦争体験談を採録し、加筆・修正して再編集したもので読みやすい。
対談相手には、漫画家のちばてつやさんや落語家の三遊亭金馬さん、元沖縄知事の大田昌秀さんも含まれている。
他の20名は、広島・長崎での被ばく体験者や戦地で九死に一生を得て帰還した兵士や学徒動員で危うく爆死を免れた女子学生だった人たちの貴重な経験談を収録している。
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物事は全て自分の悪い情報は入ってこない。
でも、少し視点をずらすだけで180度変わってくる。
日本人として、自分の子孫が生きていく日本の事を自分達が知って後世に伝えていかなければいけない。 -
2022年16冊目。
夏休み中にスローペースで読んでいました。
もしかしたら、日本人以外の視点で書かれた戦争に関する書籍を読んだのは初めてかもしれません。
さまざまなかたちでの戦争体験者に話を聞きながら、自身の考えを深めてゆく著者。
当時の様子を克明に切り取った体験談そのものから学ぶことも多かったけれど、著者の「気づき」にハッとさせられ、新しい発見が多々ありました。
まだまだ知らない戦争の真実があるんだと再認識できました。
また、太平洋戦争を授業で扱う前に、読み返したいと思います。 -
2021/07/21 更新
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SDGs|目標16 平和と公正をすべての人に|
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https://lib-opac.bunri-u.ac.jp/opac/volume/712621