コミック版 逆説の日本史 戦国三英傑編

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感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093885669

作品紹介・あらすじ

五百万部のベストセラー、待望のコミック化

井沢元彦氏のライフワーク『逆説の日本史』は累計500万部を突破するロングセラー。本企画は、著者扮する「いざわ歴史研究所」所長と女子大生の<逆説>コンビが歴史の分岐点を訪れ、学校では教えてくれない重要ポイントを解説する「大人の学習漫画」。井沢氏が新たに書き下ろした脚本を、気鋭の漫画家・千葉きよかず氏がコミック化しました。

待望の第1弾「戦国三英傑編」は、織田信長、豊臣秀吉、徳川家康が長い戦乱で構造崩壊を起こしていた日本を立て直し、天下統一を実現するまでの「戦国史の極意」を読み解きます。

●[信長]戦国大名の中で唯一天下人を目指していた/比叡山焼き討ちは信教の自由の確立と経済社会の構築のため/天皇や寺社の権威を超越する自己神格化と安土城築城
●[秀吉]大悪人のイメージを変えた情報操作と人たらし/六本指のコンプレックス/「豊臣」という新姓下賜に秘められた公家の意図/天皇を一地方政権の長に貶める明国占領計画と秀吉帝国
●[家康]関ヶ原の戦いは天下分け目ではない/天下を確定させた毛利輝元のバカ殿ぶり/家康を謀略の達人に変えた痛恨事ほか

新たな逆説史観が満載、書き下ろし「逆説コラム」も必読!

【編集担当からのおすすめ情報】
単行本発売後に配信予定の電子書籍版『コミック版 逆説の日本史 戦国三英傑編』はオールカラーです。

『コミック版 逆説の日本史』シリーズは、小学館のWEBサイト「P+D MAGAZINE」と月刊誌『本の窓』にて大反響連載中です。
WEBサイト「P+D MAGAZINE」はコチラです↓
https://pdmagazine.jp/tag/gyakusetsu-nihonshi/

また、新たなライフワーク『逆説の世界史』もWEBサイト「BOOK PEOPLE」で大好評連載中です。
WEBサイト「BOOK PEOPLE」はコチラです↓
http://bp.shogakukan.co.jp/gyakusetsu/jp/

感想・レビュー・書評

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  • これも面白かった。
    浄土宗や天台宗、日蓮宗など、戦国期の宗教との対立など、それらを徹底的に軍事的にはぶっ潰したなどやはり信長好きに偏りはあるものの事実だけでない当時の人たちの思想が思い浮かぶところがいい


  • 本書は教科書でならった日本史の解釈と異なった見方(仮説)で日本史をとらえなおしている。また、時代別に習う学校の歴史の授業と異なり、流れ(全体像)を大事にしている。そのため、歴史的出来事の内容(結果)と年号をただ覚えるためでなく、その背景(ストーリー)を理解するのにかなり役立つ。

    オリラジ中田あっちゃんのYoutube大学で歴史回を好んで見る人なんかにはドンピシャの内容だと思う(笑)しかも、コミックなので歴史漫画を読んでるのとなんら変わらない。

    本書の面白さは、著者の鋭い仮説をベースに戦国時代の三英傑(信長、秀吉、家康)についてシームレスに描いてくれている点にあると思う。

    著者の井沢元彦氏は、元TBS報道記者の作家。歴史学者ではない。歴史学者が史料に書かれていることのみを事実として取り上げているのに対し、史料として残っていないことも推察し筋の通る仮説を展開してくれている。

    たとえば、信長の比叡山焼き討ちや石山本願寺との十年戦争。一般的には信長の宗教弾圧と教わっているはずだが本書の仮説はこうだ。

    信長がこだわっていたのはあくまで信教の自由。なので宗教団体が武装して反対派を襲撃するようなことはやめさせたかった。

    そこで信長は、宗教団体同士の殺し合いをやめさせるため、武装解除させ、政治や戦争に介入することなく宗教活動に専念せよと再三警告してきた。現に加賀では、本願寺が大名を追い出し支配していた。

    が、信長の警告は聞き入れられなかった。それでは、信長の野望である天下統一の邪魔になる。ということでやむなく比叡山の焼き討ちや石山本願寺との戦争という手段をとった。つまり、宗教団体の弾圧であって、宗教弾圧ではない。

    それを読んで比叡山延暦寺焼き討ちについての印象がガラッと変わった。タイトルに逆説とあるだけあって、著者の筋立った仮説がかなり面白く、歴史的背景がどんどん頭に入ってくる。教養としての歴史を身につけられていると実感する。たまらなく面白い。

    歴史の教科書は歴史学者がつくるものなので、一般的には史料として残っているもののみがベース。また学習体系も時代ごとの縦割り。著者のように歴史を横串でさし全体感を踏まえた上で歴史的事象を解説してくれる人はそういない。本書は、ある事象のみならず脈々と続いてきた日本史全体の理解を助けてくれる。

    ところで本書を読んだきっかけは、著書と堀江貴文氏がコラボし日本史について対談する動画を見たこと。そして、日本史を理解することが、現代の日本人、母国日本を理解するのにたいへん参考になると思ったから。

    あとは単純に2人の対談に自分の好奇心をもろ刺激されたから。Peatixで2,500円払った価値は十二分にあった。現在発行されているシリーズ4巻とも全部、即Amazonでポチった。(笑)

  • コミックだけど良書です。
    井沢さんの鋭い見識によってこれまでの信長、秀吉、家康の常識が後の権力者の都合のいいように書き換えられてきた史料が基になっていたものと理解できた。
    特に秀吉の権謀術数・悪だくみをあばく見事さは、そういうことに相違ないととても腑に落ちた。

  • ●天皇家の血筋じゃなきゃ絶対に、天皇になれない日本史上最大のルール。だから平安時代藤原氏が関白と言う順皇族の身分を作って天皇の権力を奪った。武士は征夷大将軍に、天皇の代理人としての権威付け。
    ●信長と家康は2年間正式に同盟を結んだ。そしてその清洲同盟が信長の天下取りの基礎にあった。
    ●明治元年に神仏分離令が出されるまで、千年以上も寺院と神社はひとつだった。延暦寺と日吉大社も同じ。関所という利権があり、信長は関所廃止と楽市楽座を。
    ●秀吉の朝鮮出兵。秀吉は愚か者だと後世に示したかった、家康のブレーン林羅山の話。朝鮮出兵に反対した文章が残っているのは、勝つ気でいた連中が負けてから残した文章。足軽は文字が書けないから文章は残らない。優秀な兵士と強力な武器を保持するために1番簡単な方法は、外国に戦争を仕掛けることだ。東アジアを秀吉の帝国にすれば、天皇は日本と言う地方政権の長に過ぎなくなる。いかに天皇家の権威を超えるかと言う課題に対する秀吉の回答。

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著者プロフィール

1954年、名古屋市生まれ。早稲田大学法学部卒業後、TBSに入社。報道局在職中の80年に、『猿丸幻視行』で第26回江戸川乱歩賞を受賞。退社後、執筆活動に専念。独自の歴史観からテーマに斬り込む作品で多くのファンをつかむ。著書は『逆説の日本史』シリーズ(小学館)、『英傑の日本史』『動乱の日本史』シリーズ、『天皇の日本史』、『お金の日本史 和同開珎から渋沢栄一まで』『お金の日本史 近現代編』(いずれもKADOKAWA)など多数。

「2023年 『絶対に民主化しない中国の歴史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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