過疎再生 奇跡を起こすまちづくり: 人口400人の石見銀山に若者たちが移住する理由

著者 :
  • 小学館
3.40
  • (1)
  • (5)
  • (2)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 87
感想 : 9
  • Amazon.co.jp ・本 (191ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093888301

作品紹介・あらすじ

小さな地方ならではのブランディングがある

2021年1月、著者の松場登美さんは、人口400人の過疎の町、石見銀山を再生・活性化させた功績で
総務省主催「ふるさとづくり大賞」内閣総理大臣賞を受賞した。

町で創業したアパレルブランド「群言堂」を全国展開のブランドに育て上げ、地域の魅力を全国に発信。

古民家(空き家)再生事業で展開した宿泊事業、リノベ古民家住宅で
若い世代の移住・定住を促進し、子どもの人口はじわり増えてきた。

不便で、遠くて、非効率的。

経済から置いて行かれたような小さな地方だからこそできるブランディングとは?

本書では著者の40年にわたる事業と町づくりの軌跡をたどりながら、
地方再生で効果を上げるために大切な考え方とヒントを包み隠さず伝授する。

地方で地域のために奮闘している皆さん、必読の一冊です!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 「地元に誇りを持つことが豊かな暮らしを生む」そのことをリアルに伝えてくれる感動本!地域活性化の現状を知るために何気なく読み始めたのが、読み進めるうちに、胸の中がザワザワ。豊かに生きるとは、人生を謳歌するとはどういうことか、生き方そのものを見つめ直すきっかけを与えてくれる良書だ。不便は不利ではない、「足元の宝」を見つけ出す力こそが自分がそこで生きていくことなのだろう。

  • 40年前に過疎の町(島根県大田市大森町)に移住してきた夫婦が、地域を若者が増える町に再生した話。
    自分の足元にあるのは当たり前すぎてその価値に気づきにくい、そこに何があり、どんな経緯で今の町ができたのか、時間の経過で蓄積されたその土地の歴史を紐解くことで見えなかった価値が見える。
    ビジネスで考案されたものは真似されたり、飽きられたりするが、歴史や文化など時間をかけて生み出されるものは普遍的である。
    単に商品を売るのではなく、歴史や文化を売ることで差別化ができ、お客一人一人に『感動価値』を与えることができる。
    「生活観光」訪れた人がその地域の暮らしを見たり、ここで出会う人と交流したりする新しい観光スタイル。
    本書を通して、
    ①「外の人」の声に耳を傾けると見えなかった地域の宝に気づく
    ②不便は不利ではない。わざわざ足を運ぶことに価値が生まれる
    ③目玉商品はいらない。その土地の暮らしの小さな喜びを伝える。
    の3点が印象に残った。
    全体的に著者の自賛が多く、他では真似できないという意見も出そうだが、その成功までの『過程』は大いに参考になると感じた。

  • 女子栄養大学図書館OPAC▼ https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000055780

  • 経済優先の過疎再生でないところがポイント。
    ・ありがちだなと思ったのが「行政は町の開発をするときに、他地域での先進事例を住民にスライドで見せる」行政は、先進事例に弱い。
    それに対して「それはその地域でやるから意味があるわけで、そんな二番煎じをやってもしょうがないでしょう」と。そのとおりだな。
    ・合意形成に困ったときは「町の未来」を目標にする。「この町の素晴らしさをどう次の世代に引き継いでいきたいか」と問いかける。そうすると意見がまとまることも。

  • 大森町に昔から(世界遺産登録前から)このように意欲的な取り組みをしている人や会社があることを知らなかった(と言っても社員の一人をTwitterでフォローしてたんだけど)。文化51%と経済よりわずかに重点を置くところが共感できる。

  • 第1章 「足元の宝」を見つけて生かす
    「足元の宝」の価値を教えてくれたのは、外の人
    古びた空き家が宝に変わる
    遠路はるばる行くことに価値が生まれる
    土地に対する愛着を言葉にする
    わざわざ足を運んでいただく工夫
    展示会も大森町で
    持続可能なのは「逆行小船」
    第2章 町づくりは町の仲間と一緒に
    イベントで得たのは人という財産
    補助金には頻りすぎず、自力でできる範囲で
    女性の意識が変われば、町が変わる
    一人一人が輝けば、町が光る
    第3章 経済49%、文化51%
    非効率なことを大切に
    田舎で経済的に自立するために
    大量生産・大量消費に背を向ける
    都会と同じ土俵には上がらない
    道心の中に衣食あり、衣食の中に道心なし
    第4章 町の風景で大切にしているものを伝える
    風景はその町の価値
    古民家の修紺は、家の声を聴く
    「ボロの美」を生かす
    会社の象徴になった茅葺きの家
    あるものの価値を信じて生かし切る
    行政からの提案をうのみにしない
    第5章 世界遺産登録で観光のあり方を考える
    晴天の霹靂だった世界遺産
    合意形成に困ったときは「町の未来」を目標にする
    たくさん人が押し寄せて壊されたこと、気づいたこと
    目指すのは、町のキャパシティーを意識した「生活観光」
    第6章 若者が大森町に移住する理由
    採用基準は「自分の可能性に気づいていない子」
    大森町はベビーラッシュ
    働くために暮らす東京、暮らすために働く大森町

  • 東2法経図・6F開架:KW/2021//K

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

群言堂デザイナー。1949年三重県生まれ。
81年、夫のふるさと島根県大田市大森町(石見銀山)に帰郷、94年、アパレルブランド「群言堂」を立ち上げる。
98年には株式会社石見銀山生活文化研究所を設立、代表取締役所長。
2001年、大森町内の武家屋敷「阿部家」の修復を開始。
08年に「他郷阿部家」として宿泊施設営業を始める。
群言堂では、国産素材を使った着心地のよい衣料や、雑貨を全国に発信。
古民家再生などで町おこしにも尽力している。

「2020年 『これが登美さんの“福吹く”暮らし』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松場登美の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×