歴史の終わりと世紀末の世界

著者 :
  • 小学館
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093894111

作品紹介・あらすじ

冷戦後の世界はどこへ行くのか。フクヤマ、ジジェク、サイード、リピエッツ、ボードリヤール、バラード、ヴィリリオ、ギュンター、ロトランジェ、リオタール、そして柄谷行人。日本の若き知性が、いま世界で最も刺激的な議論を展開する11人の多彩な論客と語り合った初の対論集。

感想・レビュー・書評

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  • 高橋基樹「開発と国家 アフリカ政治経済論序説」に本書におけるフランシス・フクヤマのインタビューからの一節が引用されていたので、読んでみた。
    フクヤマは日本がドイツのように戦争における歴史的責任を明確に謝罪していないことについて批判的であり、それがなければ日本がアジアのリーダーの地位を得ることはないとしている。
    謝罪していればリーダーになっていたのか?という疑問は残るが、50年後くらいに謝罪を避けた事による逸失を振り返る必要があるとおもった。

  • 了。

  • 冷戦後の世界はどこへ行くのか!
    フクヤマ、ジジェク、サイード、リピエッツ、ボードリヤール、
    バラード、ヴィリリオ、ギュンター、ロトランジェ、リオタール、
    そして柄谷行人−日本の若き知性が、いま世界で最も刺激的な
    議論を展開する11人の多彩な論客と語り合った初の体論集。

    小学館(1994/3/20初版発行)


    ○歴史の終わり? ・・・フランシス・フクヤマとの対話
    「歴史の宙吊り」から抜け出す日本
    「歴史以降」の経済的競争
    第二世界と第三世界
    「最後の人間」アメリカと日本
    「優越願望」と「対等願望」
    自由民主主義は人類の最終解決なのか

    ○「世界新秩序」の内部と外部 ・・・スラヴォイ・ジジェクとの対話
    旧ユーゴスラヴィアの悲劇
    レイシズムと”メタ・レイシズム”
    リベラリズムと「ラディカルな悪」

    ○歴史の袋小路をぬけて ・・・エドワード・サイードとの対話
    ポスト植民地時代のアメリカ帝国主義
    歴史の袋小路に追い込まれるパレスチナ人
    地中海的な多様性をめざして

    ○ベルリン-バクダッド-リオ ・・・アラン・リピエッツとの対話
    ベルリン−「壁」の崩壊の負の遺産
    バクダッド−湾岸戦争の意味
    リオ−「地球サミット」はなぜ貴重な第一歩を踏み出せなかったか
    「北」と「南」の相互貫入と矛盾の激化
    政治的エコロジーの展開
    グローバルに行動し、ローカルに考えよ
    「純粋な自然」への回帰をとなえる神秘的エコロジーの危険性

    ○シミュレーションの彼方に ・・・ジャン・ボードリヤールとの対話
    意味を失ったリアル・ポリティクス
    シミュレーションの彼方に
    イリュージョンへの賭け
    「日本的スノビスム」

    ○メディア・ランドスケープの地質学 ・・・J・G・バラードとの対話
    進歩の夢は60年代に死んだ
    日本だけが未来を夢見ている?
    バラード的想像力の勝利

    ○「事故の博物館」のために ポール・ヴィリリオとの対話
    地政学から時政学へ
    過剰露出

    ○芸術とは、別の手段による戦争の継続である
     ・・・インゴ・ギュンターとの対話
    巨大システムの裂け目に潜入する
    反コミュニケーションのマニフェスト

    ○アメリカは退屈で死に、日本は虚無をぬくぬくと生きる
     ・・・シェルヴェール・ロトランジェとの対話
    AIDSとコンピュータ・ウイルス

    ○アドルフ・ヒトラーからマイケル・ジャクソンへ
     ・・・ジャン−フランソワ・リオタールとの対話
    大きな同一化の神話と小さな差異の戯れ
    電子情報時代の偶像崇拝

    ○「ホンネ」の共同体を超えて ・・・柄谷行人との対話
    イスラムは新たな第三項になるか
    歴史的展望の喪失が原理主義に走らせる
    ヘーゲル主義的世界史像の反転
    フランスからドイツへ、日本から中国へ
    世界観と理念
    内に向けての民主主義=外に向けてのナショナリズム
    「ホンネ」の共同体を超えて
    「露悪趣味的共同体」から「偽善的社会」へ
    「言葉」の復権を求めて

  • こんなん持ってたのね…。

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著者プロフィール

浅田彰(あさだ・あきら)批評家、経済学者、京都造形芸術大学大学院学術研究センター所長。1957年兵庫県生まれ。著書に『構造と力』、『逃走論』、『ヘルメスの音楽』、『映画の世紀末』他、共著に『天使が通る』(島田雅彦氏)、『ゴダールの肖像』(松浦寿輝氏)、『憂国呆談』(田中康夫氏)他、対談集に『「歴史の終わり」を超えて』他がある。

「2019年 『柄谷行人浅田彰全対話』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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