- Amazon.co.jp ・本 (365ページ)
- / ISBN・EAN: 9784093897365
作品紹介・あらすじ
拡大する中国の脅威、迫る食糧危機、牙を剥くグローバリズム、突きつけられたエネルギー安保。-もう目を背けてはいけない!「軍隊」だから救えた命、守れる国。『戦争論』から13年-国家の要諦、ここに完結。
感想・レビュー・書評
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小林よしのりシリーズは結構好んで読んでいる。こういった話題(政治)は文章だけで読むよりは絵も入っていた方が人物イメージがより明確になると思うからだ。
タイトルは「国防」だが本書の前半は東日本大震災直後の現地取材がメイン、特に自衛隊の活動について焦点が当てられている。本書の後半では呉の海上自衛隊や高等工科学校への取材がメイン。そこから海上での実効能力、つまりアジア圏での海上国防に対する著者の考えが述べられている。
台湾論でも感じた事だが相変わらず著者の取材能力は高く、それを漫画というメディアで表現しているので小難しい話を非常に分かりやすく読めるのが特徴的だ。
自衛隊の幹部や現場の隊長のインタビュー等は他のメディアでは取り扱いが非常に雑になってしまう事が多いように感じられるので、こういったメディアで細かく取材された内容に触れられるのは貴重な体験と言える。
ただ、著者が個性的で情熱的?な語り口を使うので、冷静に読まないと取材先の意見や言葉と著者の主張がごちゃ混ぜになり、少し偏った思考を作ってしまうような気もする。
特に唐突に出てくる愛子天皇論なんかは本書の中における位置づけとしては完全に「?」な状態。それは新天皇論なりで存分にやれば良い事であって、自衛隊や国防に絡めてする話ではない。こういった部分は漫画のテンポの良さに流されず、冷静に分けて読み進める必要があると感じる。
上記のように著者の非常に個人的な特徴が出ているところもあるが、本書の全体を通してはしっかり取材された自衛官の言葉に触れているのでそういった部分で興味深い一冊で有る事は間違いない。
自衛隊の活動や考え方、特に東日本大震災における活動内容を読みやすいメディアで触れたい人には「国防」だと構えて入らずにお勧めできる一冊である。 -
未曾有の災害である東日本大震災において、それぞれの立場で責任を全うした人々を描いているが、同じ人間なので各自のそれぞれの事情において葛藤があっただろうが、残念ながら、そこまでも掘り下げは、作者の意図的かもしれないが敢えて描かれていなく、結果として自衛隊礼賛的な部分が表層的に出すぎており、若い読者に誤解を与えかねないのが残念である。確かに献身的に活躍された自衛隊や消防、警察、作業員の個々の皆さんには感謝をしてしすぎることはないが、翻って、その指示をした政府や東電がじゅっぱひとからげ的に全ての人々が悪であるかのように描くのはやり過ぎだろう。非常事態に面し、それぞれに個々の責任の範囲において使命を全うすることしかできないはずなのだ。結果論的に全てを断じてしまうのは、神でもない人間には出来ようもない。
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前半は3.11被災現場に一ヶ月余に行ったルポタージュ。前日再開の仙台空港から石巻(大川小学校)、女川…福島原発/自衛隊の活躍、即応予備自衛官の初めての招集、遺体のある可能性ある場所では重機を使わず手で掘削。入浴支援、自分らは入らず。食事も冷や飯。「自己完結型組織」/
前年3月の「少年工科学校」卒業式。志気は高いが防衛費削減で制度がなくなる
震災による弱体化を見込んで挑発。支那のレーダー照射。(一応、謝罪しただけ韓国軍よりマシ)
南朝鮮は日本大使館前に少女像設置(未成年が慰安婦になった事実はなく、朝日新聞記者の娘がモデルと思われる。娘も女衒は朝鮮の伝統)、大統領の天皇土下座要求発言。韓国の反日は「嫌がらせ」から「いじめ」(自分側が強者と見て、弱者を攻撃するのを面白いからやっている)に入った。「いじめには、反撃しないとエスカレートするばかり」
「原発は即座に撤去すべし」しかし「核抑止力=反撃能力は持たねばならない」 -
東北大地震での自衛隊の活動について詳しい。他にも個々の話は興味深く勉強になった。特に原子力発電所については。ただ小林の『国防論』が読みたかっただけにまとまった論になってなく、大変残念であった。
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ゴー宣specialのクオリティ維持。
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久々のコヴァ本。
前半の東北大震災1ヶ月後の現地ルポ、天災への著者の思いが見所ではある。
そもそも、本作は、書き下ろし+連載分をまとめたもので、やや散漫な印象は否めない。
お決まりの自衛隊関連ルボ+礼賛が後半は続く。
物珍しい施設、行事の紹介としては意義あり。
しかし、最早、よしりんは自衛隊にとって超VIP扱い。
高職位者がどこでも面談に応じるは、美人仕官が夕食まで張り付いたりと…。
こんなことで、健全な論評なんてできるのか…言うだけムダか。
よしりんには、最後に触れているような、エネルギー問題に今後は新境地を見出してほしいと思った。元プチコヴァとして。
図書館で借りました。 -
国家とは、合法的な暴力装置を有すること、天皇を象徴とする国体を防衛維持し、古代から未来にわたって伝承していくことがその責務であろうという本質的な主張には、異論はない。原爆に関しての記述がやや浅く、焦って出版にこぎつけてしまった感じを受ける。
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護憲の意味について改めて考えさせられた。
やはり原発は日本の国土を危険にさらす。