豊田章男が愛したテストドライバー

著者 :
  • 小学館
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レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (318ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897655

作品紹介・あらすじ

この男なくしてトヨタ再生は語れない!

社長就任発表後、試練の嵐は吹き荒れた。
59年ぶりの赤字転落。レクサス暴走事故を巡って米公聴会出席。東日本大震災の対応にも追われた。

“どん底”の豊田章男を支えたのは、開発中の事故でこの世を去ったテストドライバー・成瀬弘の言葉だった。
「人を鍛え、クルマを鍛えよ」

育ちも立場も世代もまるで異なる
師弟が紡いた巨大企業再生の物語――。


これは世界最大の自動車メーカーの開発の現場に立ち続けたテストドライバーと、その後ろ姿を追い、今は社長の座に就いた男が、長年にわたって築き上げた師弟の物語である――本書序文より。


【編集担当からのおすすめ情報】
大宅賞作家・稲泉連氏による初の「ビジネスノンフィクション」です。これまで戦争や災害などを取材対象としてきた稲泉氏は、今回、自動車業界のイロハを一から学びつつ、テストドライバー・成瀬弘氏の足跡を追い、さらには豊田章男氏に3度のインタビューを重ねました。完成には、なんと約5年の歳月を要しています。

感想・レビュー・書評

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  • 生前TOYOTAのテストドライバーとして現社長の豊田章男氏から全幅の信頼を得た成瀬弘氏の半生を描いた一冊。

    本書を読んて、成瀬氏の車に対する愛情と飽くなき探究心を強く感じました。
    氏の車に対する知識や感覚や運転技術は眼を見張るものがあることを感じ、プロドライバーとの全幅の信頼や成瀬氏の手掛ける車への誰にも負けない思いは凄みを感じました。
    そして、現社長の豊田氏に運転の技術を教え、車への氏の想いも伝承し、それがリーマンショック後の同社の低迷期を乗り切れた原動力になったとも感じました。
    最後も自身が認めたLSIの車中で最期を迎えたことに運命めいたものを感じました。

    クルマに人生を全てを賭けた半生、そしてその想いが世界を代表するトヨタという企業に豊田氏を通して息づいているとともに「クルマは道がつくる」という言葉からいいクルマをつくるために妥協をせず、絶妙な乗り心地を追求してきた成瀬氏の意思を受け継いで、これからもますますいいクルマを生み出す同社の歩みが楽しみになった一冊でした。

  • こんなスポーツ選手みたいな、職人みたいな人でもトヨタの組織の中ではやっかまれたり、部品メーカーの情報もこそこそ集めなくてはならなかったり、思うがまま自由にはできないのがけっこう心に残った…。
    うまい人の運転は動きが少なくて、乗ってても怖くない、というのは納得。思い出すね、きこを。
    ニュルブルクリンクはGがすごい!縦からも横からも!一般道を何の問題もなく走ってた車がニュルブルクリンクではどんどん壊れる!読んで良かった…。
    豊田章男さんも好きになりました。前からそこそこ好きでしたが。社長1年目を成瀬さんに出会い、レースを通して強くなり、公聴会も乗り越えた。もともと強くて誠実な人だったのだとは思いますが、ほんとに人間に恵まれましたね!!

  • 豊田章男の「いいクルマをつくりたい」という思いと、テストドライバー成瀬がクルマや現場と真っ直ぐ向き合う想いがぶつかりあって、ジンと心が熱くなる。さらに、クルマとを取り巻くタイヤメーカーなど、クルマを通じたコミュニケーションが熱い。ステアリングとペダルで語り合うシーンなんかは堪らない。

  • 何かで紹介されていたので、手に取ってみた。面白かったところもあったが、購入してまで読むほどではなかった。

  • 現在の社長である章男氏と彼が師事した1人のテストドライバーとの物語。企業トップと現場との関係構築について、多くの示唆が本書には含まれている。
    車に全く興味の無い私でも、心が熱くなった。『トヨタ』というブランドは、車好きには微妙な位置づけのようだが、本書を読めば、イメージが変わるのではないだろうか。

  • 亡くなられた後に書かれた本なので、美談っぽく仕立ててる感は何となく感じられたが、豊田社長のカーメーカーのトップとしての車への向き合い方がとても印象に残った。

  • 大企業トヨタの中で、車の良し悪しを自ら手を汚し、人間の有する感覚全てを注いで評価し続けた技術者の実話です。日本のものづくりがこれからも強くあり続けるために、これからも忘れてはいけない仕事への姿勢が学べました。分野は問わず技術、技能を仕事としている方へお勧めの本です。

  • まさかビジネス書でこんなに号泣するとは、思ってもいませんでした。
    (本書をビジネス書にカテゴライズするのも悩んだくらい、人情味あふれる深い内容です)

    リーマンショックの影響で未曽有の大赤字をたたき出した中で社長に就任した章男さん。その後もリコール問題→東日本大震災と、立て続けに苦しい経験をされた中でも、ぶれずに一貫して「もっといいクルマつくろうよ」というメッセージを言い続けていた彼の原動力はどこにあるのかを知りたくて手に取った一冊です。

    結果、「ただ車が好きだから」なんていう浅はかな理由なんかではなく、もっとものづくりの神髄を捉えた理由だったこと、またその神髄を章男さんに教えた人こそが成瀬さんだったんだなということを知りました。

    日本のモノづくりに改めて敬意を感じます。


    また、当初は成瀬さんの生い立ちにそって描かれているため彼を取り囲む様々な人が登場します。同僚・ご家族含め、成瀬さんに対する立場や重いというのは人それぞれですが著者はそういう周りの人々の想いも、ネガティブな表現を使うことなく、でも的確に彼らの立場を表現されています。
    著者の人柄なのか、十分に取材を続けた結果なのかわかりませんが、そういう点も非常に勉強になりました。

  • 自動車業界、自動車に疎い私だが、この本はトヨタ自動車の有名なテストドライバーの生涯を軸にしながら、日本のトヨタの創世記から現代にいたるまでの「車」の走りの開発、進歩等を描いているドキュメンタリーである。
    私が子供の頃には既に車社会が当たり前のように思っていたが、その車の性能に関しては欧米のそれとは、そして今の車とは雲泥の差があったことがわかる。当時一般人にも知られたレーシングドライバー等も登場し、懐かしくまた面白く読んだ。
    車に詳しくなくても日本の自動車とはどういうものか、トヨタがどのように自動車業界の舵をとり、今後どのように進んでいくのかも垣間見ることが出来る本である。

  • 泣けました。ラスト10ページは号泣。

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