50代からの「稼ぐ力」:会社にも年金にも頼らず生きる方法

著者 :
  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897815

作品紹介・あらすじ

「稼ぐ力」は見えない貯金である!

定年退職後の人生を豊かで充実したものにするためには、何が必要か。

大前研一氏はこういう<「稼ぐ力」さえあれば、自分の好きな人生を生きることができる><逆に言えば、「稼ぐ力」がないと、会社依存の人生、他人依存の人生、政府にいいように左右されてしまう人生になってしまう。だが、自分の人生は自分自身で操縦桿を握ってコントロールすべきである>

本書では、自ら人生を切り開くために、「稼ぐ力」を身につける方法を具体的、かつ実践的に解説していく。

50代になってからでも決して遅くはない! 会社を実験台にして「稼ぐ力」を学べる! 出世競争で負けても、人生で勝つ方法はある! まずは給料以外に月15万円稼ぐことが目標。これは、必ず実現できる!

「稼ぐ力」を身につければ、会社や年金に頼らず、自由で輝かしい人生をおくることができる。







【編集担当からのおすすめ情報】
新聞やテレビでは、連日のように「老後破産」や「下流老人」という言葉が踊っています。

老後の生活は誰もが不安なのものですが、本書を読むと、自らの力で定年後の人生を豊かにできることがはっきりとわかります。

<そもそも人生は、働くためではなく、楽しむためにある>ーーそのためには何をすればよいのか。本書の大前氏の言葉を読むと、力が漲ってきます。

感想・レビュー・書評

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  • 【生き方】50代からの稼ぐ力 / 大前健一 / 20190802 / (39/771)/ <204/115941>
    ◆きっかけ


    ◆感想
    ・老後考える上で良い材料、

    ◆引用
    ・唐突に人生100年と言われると、80年まで用意できていると思っていた人が、いきなりあと20年なんとかしろと言われたような感覚になり、ますます財布の紐を占めてしまう。景気にとっては-。
    ★充実した老後=屋内でやること、屋外でやること、一人でやること、友人でやること、のマトリックスでそれぞれやりたいことが5ずつくらい用意。
    ★ファイナンシャルプラン=自営が自衛につながる。
    ★会社を実験台にして稼ぐ力を身に着ける。
    ・お金を生む発想力を磨く
    ・do more betterは避けるべき
    ・成功の鍵はアイディア、

  • 大前研一の19年の本。76歳にしてこの切れ味。読んでいて楽しい。

    以下メモ。
    ●稼ぐ力があれば「名札」「値札」が付くから勤める会社では余人をもって代えがたい人材となり、他社からも引く手あまたになる。起業することもできるので定年という概念はなくなる。
    ●会社依存、他人依存の人生、政府にいいように左右されてしまう人生ではなく、自分自身で操縦桿を握ること。
    ●21世紀は答えがない時代。すでにわかっている事実についての問いはパソコンやスマホで検索すればよい。地球温暖化をどう止めるか、少子高齢化が進む日本で経済的繁栄をどう維持するか、あらかじめ決まった答えがない問題に対して対応する能力が必要。
    ●いくつかの答えの可能性が論理的にスッと抽出できる能力。全くコンセプトの異なる2.3の仮説を当座の答えとして導き出せなければならない。
    ●正しい答えにたどり着くために、みんなをその気にさせて議論を引っ張っていくリーダーシップ。なるほど一理あるなと思ったら上下の関係なく誰もが合意できるような「寛容性」をメンバーから引き出す能力。
    ●構想力。問題の全体像を、パッと掴み、見えてないものでも見えるようにする能力。右脳を使う。
    ●見えない大陸の経済原則は、実体経済の空間に加えて、「サイバー経済」「ボーダレス経済」「マルチブル経済」の4つで成り立ち、富はプラットフォームから生まれる。しかし日本はこの新しい経済原則に基づく経済政策はなに1つ行われていない。
    ●世界で反映しているのは国ではなく「地域」。メガリージョンやメガシティ。シリコンバレーやサンフランシスコ。深圳。シンガポール。
    ●地方創生とか東京一極集中の是正など、世界でそんなことができたところはない。日本は憲法そのものが地方への自治権の賦与を禁止している。
    ●政府主導の教育無償化は、税金を使って能力の低い学生を量産するだけで何のプラスにもならない。
    ●大学は社会に出て役に立つスキル=稼ぐ力を磨く場だから、自己負担で学ぶのがよい。
    ●同一労働同一賃金は間違い。仕事の質や成果、地域差に関係なく同一労働同一賃金と言われると生産性は下がり、企業は賃金の安い国に出ていくしかないから国内雇用が減るだけ。正規であれ非正規であれ「同一生産性同一賃金」「同一成果同一賃金」ならわかる。
    ●会社に勤めている間は天国。新しいことをやって失敗しても出世が遅くなったり降格してもクビにはならないから。いろいろなことにチャレンジして会社のためではなく自分自身のためにスキルと経験を会社の舞台を生かしながら磨くとよい。
    ●ゴールドマンサックスは2000年頃は500人のトレーダーを擁していた。2018年ではニューヨークにいるトレーダーは3人。コンピューターエンジニアが200人で支えている。
    ●ドゥモアベターの発想は絶対にしてはならない。もっと長くもっと良くは延長線の考え方。ダイソンの掃除機やドライヤーがいい例。アイデアがカギ。
    ●自分があの企業の社長だったら、のシミュレーションを繰り返す。トレーニングを重ねることで知識と発想力が蓄えられていく。やるかやらないか。
    ●自分が金正恩だったら、トランプだったら、と自分ならどうするかを考える癖をつけることだニュースを右から左に流さなくなる。どうしても同じような発想にとらわれて思い込みに支配されがち。使い古された既成概念では新しいアイデアは生まれない。自分ではない誰かになりきることで自分の思い込みを排除する。
    ●エリザベスホームズ事件。詐欺事件のようだが、「ヘルスケア分野」に世界中から投資が集まった事実に注目せよ。経済ニュースは読むのではなく考える、発想する原点だと捉える。
    ●大手旅行会社はインバウンドが急増しているにも関わらず軒並み苦戦。アウトバウンドと国内旅行を主戦場にしていたから。ランオペ業務に移れないのは硬直化しているのか組織が大きいからか。
    ●葬祭ビジネス。ウェブ上に特定の人しかアクセスできない葬儀会場。香典をクレジットカード払い。誰が手を合わせてくれたか簡単に把握。香典返しも自動リスト。手配も簡単。
    ●1年で50ほどのビジネスアイデアを溜めて読み返すと心を打つものが2.3個残る。どうやって資金を調達するか、どんな人材が必要か、具体的な事業計画を作成する。このトレーニングを繰り返す。
    ●日本企業はリクルートやサイバーエージェントを除くと思考を膨らませることができない。普通の企業は数十年前からあった事業パターンをその延長線上で維持しているだけだから。そういう会社に10年以上勤めると誰もが「守り」に入り、発想力や想像力を失う。

  • 第1章で近未来を予測、第2章ではあるべきライフプランを提示し、第3章以降では稼ぐ力の実践的アイデアを提供してくれています。
    分かりやすい言葉で書いてくれており、理解がしやすい印象です。
    発想力を豊かにし、月15万を稼ぐことを目標にアイデアを練っていきたいと思います。非常に興味深い内容でした。

  • 会社にも年金にも頼ることが出来ない、ある意味で新時代が私たちの目の前にあります。令和の時代を生きる、私の世代が受けることになるであろうと思います。

    つまり、私が入社した平成元年頃に定年を迎えた先輩の生き方、当然、私の両親の生き方もですが、それらを模倣することができない、という厳しい現実を理解して、それに手を打つ必要があるのですね。

    この本の著者の大前氏は凄いです、自分は資産もあり仕事をしなくても生きていける身でありながら、このような本を書いて、今の会社に頼らない「稼ぐ力」を身につけて、いわゆる最初の定年(私は給料が大幅に下がる60歳と考えます)をどのように迎えるべきか、またどのように準備すべきかのアドバイスをこの本で与えてくれています。

    60歳まであと5年、かなり時間が限られていますが、目の前の仕事もこなしつつ、将来を見据えて、どのような過ごし方をすべきかを、考えさせられた本でした。

    以下は気になったポイントです。

    ・本書のメッセージは、50歳までに出世していなくても「稼ぐ力」さえあれば、自分の好きな人生を生きることができるという、より前向きな力である。稼ぐ力をあるというのは、いわば柔道や空手の「黒帯」を持っている様なもの(p6)

    ・あらかじめ答えがない問題に対して必要な能力とは、1)いくつかの答えの可能性が論理的に抽出できる能力、コンセプトの異なる2-3の仮説を導く、2)みんなをその気にさせて議論を引っ張て行くリーダーシップ、3)構想力、問題の全体像をつかみ見えていないものでも見えるようにする能力(p21)

    ・会社勤務中に定年退職してから手掛ける仕事を予行演習する、去年のスケジュール帳を見て、3割さぼることを考えて、その時間を予行演習に使う(p23)

    ・日本は憲法そのものが地方への自治権の賦与を禁止している(8章地方自治)ので、一極集中の是正は無理(p26)

    ・日本の社会保障制度は、団塊の世代のすべてが75歳以上の後期高齢者になる2025年に医療・介護の社会的費用がピークを迎えて、ほぼ確実に破綻するといわれている(p28)

    ・所得税、法人税、相続税等の既存の税金はすべて廃止して、預貯金・不動産などすべての資産に課税する「資産税」と消費に応じて課税する「付加価値税」の二つにシフトすべきである(p41)

    ・仕事の質や成果、地域差に関係なく「同一労働同一賃金」と言われたら生産性は下がる一方で企業は安い国に出ていくしかないので国内雇用は減る、それを言うなら、正規非正規問わず「同一生産性(=成果)同一賃金」にすべき(p43)

    ・日本は世界でも類を見ない「低欲望社会」なので、金利とマネタリーベースの操作により景気をコントロールできるアメリカのやり方が通用しない、アメリカでは金利下げてマネタリーベースを増やせば個人はローンを組んで新しい「見えるもの」を買う(p47)

    ・1)屋内でやること、2)屋外でやること、3)一人でやること、4)友人とやること、という4つに分けたマトリクスを作り、それぞれの領域でやりたいことが5つずつくらいないと、充実した老後は送れない、そしてそれらは現役時代に、遅くとも50代に始めなければならない(p55、56)

    ・日本人がやるべきことは、ライフプランを定めたうえで、自分のバランスシートをつくり、正味現在価値を正確に把握すること(p58)

    ・マーケティングオートメーションのパッケージソフトの一つとして、「マルケト」は、サイバー空間に興味を持ってもらいサイトに来てくれた人に対して営業活動を行い、購入や利用につなげるITツール(p65)

    ・本来、副業・兼業は「特殊な技能」を売って、高い報酬を得るようなものでなければならない(p70)

    ・今の会社の間接業務は、ほとんどクラウドツールを活用することでタダ同然で効率化できる、弁護士ドットコム、マネーフォーワード・フリー(会計)、セールスフォース(営業支援)など(p73)

    ・いまでは高価なPOSレジを導入しなくても、Squareリーダーをp利用すればPOSレジが必要なくなる(p82)

    ・シニア起業の場合に注意することは、複数の他人が絡んだ仕事はしないこと、ゼロから立ち上げない(p90)

    ・バンクーバーのようにカーシェアリングが当たり前になったら、個人の新車購入は不要となる、重要なのは「誰がオペレーションするか」カーシェアリングの中心となるのは、自動運転EV、新車販売のディーラーは20年後には絶滅するだろう(p105)

    ・必要な考え方は、「AIで何ができるか」と思考することが私たちがAI時代に有用な人間として生き残っていく道である(p123)

    ・この5年間での空室は、63万戸増加していて70%が一戸建て、現在は13.5だが、2033年には27.3%に達すると予測されている(p130)

    ・2018年1月に法律を改正して、全国通訳案内士の法律を改正して、その資格を持っていなくても、有償で通訳案内業務を行えるようにした(p149)

    ・月15万円稼げ!というのは、退職金に頼らずに生きるための発想である(p172)

    ・死ぬまで「稼ぐ力」をつけたければ、休日の時間の使い方を変えて、発想力・想像力を開発しなければならない(p203)

    2019年5月3日

  • 大前研一さんの本ははじめて読みましたが、スバっとした言い方が気持ちいいですね。

    タイトル通り50代からの稼ぎ方について今の時代に即した方法で書かれていてとても参考になりました。

  • ・50代からの稼ぎ方と楽しみ方を今から考えるべき。
    ・仕事をするためではなく、何を楽しみたいのか?
    ・そしてどうやって稼ぎたいのか?
    ・50代になっても、60代になっても、、、、今の時代をきちんと理解しなければいけないのだ!というメッセージが本書を通じて送られていると感じた。

  • 50代からの云々という本が巷に溢れているが、こちらは大前さんらしく、自己啓発と前向きに生きることを説いた1冊。しっかりと勉強し、自分の頭でニーズを見極めれば、月に15万円くらい稼ぐことは可能であり、それが国や政府の政策に流されず、自分の人生を自らコントロールすることにつながる。人生100年といわれるけど、昔のように定年退職したらのんびりと悠々自適と過ごせる人はほんのわずかであることは確か。自覚せねば。

  • 空き家を利用してというのは、今の私の目下1番の悩みです。インバンドを利用してあと葬祭ビジネスそれも身に染みる大きな需要があるのは、私のまわりでも感じられます。

  • 言っていることは、尤もだが、実践するとなると、なかなか難しい。

  • インバウンドがほぼなくなってしまう世界を知ってしまった後は、それがなくなってしまった場合のことも想定しておかないとなあ、と思う。
    ただ、老後を年金でのんびりと、というような未来は期待しない方がいいと思うし、それを前提にどう生きていくかを自分なりに考えておく必要があると感じた。

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著者プロフィール

1943年、福岡県生まれ。早稲田大学理工学部卒業後、東京工業大学大学院原子核工学科で修士号を、マサチューセッツ工科大学大学院原子力工学科で博士号を取得。(株)日立製作所原子力開発部技師を経て、1972年、マッキンゼー・アンド・カンパニー・インク入社。 以来ディレクター、日本支社長、アジア太平洋地区会長を務める。現在はビジネス・ブレークスルー大学学長を務めるとともに、世界の大企業やアジア・太平洋における国家レベルのアドバイザーとして活躍のかたわら、グローバルな視点と大胆な発想で、活発な提言を行っている。

「2018年 『勝ち組企業の「ビジネスモデル」大全 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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