安楽死を遂げた日本人

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 213
レビュー : 21
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897822

作品紹介・あらすじ

NHKスペシャルでも特集!

ある日、筆者に一通のメールが届いた。
〈寝たきりになる前に自分の人生を閉じることを願います〉

送り主は、神経の難病を患う女性だった。全身の自由を奪われ、寝たきりになる前に死を遂げたいと切望する。彼女は、筆者が前作『安楽死を遂げた日本人』で取材したスイスの安楽死団体への入会を望んでいた。

実際に彼女に面会すると、こう言われた。
「死にたくても死ねない私にとって、安楽死は“お守り”のようなものです。安楽死は私に残された最後の希望の光です」

彼女は家族から愛されていた。病床にあっても読書やブログ執筆をしながら、充実した一日を過ごしていた。その姿を見聞きし、筆者は思い悩む。
〈あの笑顔とユーモア、そして知性があれば、絶望から抜け出せるのではないか〉

日本では安楽死は違法だ。日本人がそれを実現するには、スイスに向かうしかない。それにはお金も時間もかかる。四肢の自由もきかない。ハードルはあまりに高かった。しかし、彼女の強い思いは、海を越え、人々を動かしていった――。

患者、家族、そして筆者の葛藤までをありのままに描き、日本人の死生観を揺さぶる渾身ドキュメント。


【編集担当からのおすすめ情報】
NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」(6月2日放送)も、この女性を特集――。同番組には、筆者が取材コーディネーターとして関わっています。番組に興味を抱いた方は、その舞台裏も描いた本書をお読みください。

感想・レビュー・書評

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  • 【配架場所、貸出状況はこちらから確認できます】
    https://libipu.iwate-pu.ac.jp/opac/volume/514433

  • タイトルを読むだけで気が重たくなって読みたくないなぁと思ったけど読んでみた。安楽死、尊厳死、緩和ケア、延命治療など命や生きることについて考えさせられた。

  • 日本ではあまり議論されていない死の選択について、とても丁寧に取材されたノンフィクション。
    欧米各国では安楽死を認める法律が制定されている国も多い。この本では、日本人が持つ死生観と欧米のそれとの違いを扱いつつ、日本における死のあり方をもっと議論するべきだと主張しているように感じた。
    実際に、安楽死を選び実現した日本人の方がどのようにそこにたどり着いたかと同時に、たどり着けなかった、最終的に選ばなかった方が何を思ったかも描かれている。
    死の選択は個人に委ねられている部分は多分にあるものの、関わる家族や医療関係者とも、意思を分かちあう必要がある。
    近しい人が、自分が、近い将来命が終わることを知った時、一体どうすることが一番幸せなのか、自分の願いではなくその人の意思を尊重できるのか。その瞬間になるとおそらく冷静な頭では考えられない。多分本当は日頃から自分はどう生きたいのか、死ぬ時にどうありたいのかを考える機会が、もっと頻繁にあると良いのだろうなと思う。

  • 配置場所:摂枚普通図書
    請求記号:490.154||M
    資料ID:51900463

    安楽死の選択、生きる選択、日本という国で安楽死を見つめるとともに、世界における“死”に対するとらえ方も考えてみましょう。
    (統合薬学分野研究室 岩崎綾乃先生推薦)

  • 自分は現在のところ安楽死は考えていないが、尊厳死は望んでいる。
    この本で驚いたこと。この本で描かれている内容から感じる幡野広志の人柄と、ほぽ日の記事から感じる人柄が全く異なったこと。自分でも接する人によって人柄が変わると思うが、今回の落差は大きかった。

  • ふむ

  • 本を読み始めた時から、死に関するテーマは強い関心を持っていた。自分の本棚には「法医学」「ホスピス」「エンジェルフライト」「救命医療」「災害死」といったテーマの本が並んでいる。

    今回の本については、「NHKスペシャル 彼女は安楽死を選んだ」を見て衝撃を受け、もっと知りたいと思い手に取ったものである。
    https://www6.nhk.or.jp/special/detail/index.html?aid=20190602

    本書にある丹念な取材と率直な描写により、テレビでは見えなかった当事者の葛藤、死生観、動機などを知ることができた。自分のなかでより深く考えることができるようになったのは間違いない。

    末期がんに侵された場合、自分は安楽死ではなく尊厳死、もしくはセデーションを選ぶだろうな、と思う。苦痛を和らげ寿命に身を任すのは、自分、家族、関係者ともに納得感が一番高い逝き方だろうと考えるからだ。

    自分は最後をどのように迎えるか? 選択するうえで欠かせない。本読みを趣味としてよかったと再確認できる一冊。

  • 安楽死を遂げた日本人。宮下洋一先生の著書。生きる自由と死ぬ自由、とても難しい問題だけれど、心身共に追い詰められて絶望して死にたいと思う気持ちは尊重されるべき。世界では安楽死が認められている国も増えているし、日本でも安楽死を選ぶ人が安楽死できる社会が来る日はそう遠くないと思います。

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著者プロフィール

宮下洋一(みやした よういち)
1976年、長野県生まれのジャーナリスト。スペインとフランスを拠点に世界各国で取材し、海外の事件や社会問題から、政治、経済、スポーツ、医療まで幅広く活動する。2018年、第40回講談社ノンフィクション賞を『安楽死を遂げるまで』にて受賞。
ウエスト・バージニア州立大学外国語学部を卒業。その後、スペイン・バルセロナ大学大学院で国際論修士、同大学院コロンビア・ジャーナリズム・スクールで、ジャーナリズム修士。6言語を行使。

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