安楽死を遂げた日本人

著者 :
  • 小学館
4.18
  • (30)
  • (31)
  • (8)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 418
レビュー : 42
  • Amazon.co.jp ・本 (349ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093897822

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 衝撃。こんなにも死ぬことに、精力を尽くしてしっかりと準備していく心情。 生きるのは苦しい。けれど、衝動的にではなく自分で終わらせることを決めるという心情。 良いとか悪いとか、まだ考えられないな。 ただ、生きていきたいと思ってもらえるような繋がりを作れるようにしたいとは、思う。決して、簡単なことではない。

  • 宮下氏の安楽死に関しての第2作。今回は新潟に住んでいた多系統萎縮症の女性を軸に話が進む。40代になって多系統萎縮症という次第に全身が動かなくなる神経難病に侵された小島さん。彼女は外国人の自殺幇助を受け入れるスイスに行き、前回の宮下の著作で紹介されたフライシック医師のもとに安楽死(スイスの法律的には自殺幇助)を求めに行く。彼女には2人の姉と1人の妹がおり、当然彼女たちは最初は反対する。が、本人が2回の自殺企図をした後、次第に本人の希望を受け入れていく。その葛藤を丹念に書いたこの著作を通じて日本でも安楽死論がきちんとできると良いと感じる。相変わらず著者は日本人には向かないというスタンスで、その点で私は非常に落胆する部分はあるのだが。
    尚、小島さんの死はNHKが取材しており、本書を読むなら番組もオンデマンドで診るべきと思う。
    https://www2.nhk.or.jp/archives/tv60bin/detail/index.cgi?das_id=D0009051076_00000

  • 昨年放送されたNHK番組を観て大変衝撃深く、よくここまで個人に迫った、安楽死という難しいテーマにそったドキュメンタリー内容を作られたなと感慨を受けていた。その取材の詳細、安楽死までのご本人の経過と著者の考察について書籍化されたもの。
    つい先日に安楽死幇助の事件があり、個人の死ぬ選択、生きる選択についての話題に触れ、日本での安楽死の制度化については、もっと広く議論されるべきだし、安楽死を希望する重度障害者の存在やその気持ちを少しでも知るべきだと思う。
    この小島ミナさんと姉妹の沢山の苦悩、ミナさんと関わる様子や心の葛藤、揺れる気持ちの機微が読む者にすごく伝わり良本でした。安楽死に賛成ではない著者のご家族に寄り添った丁寧な取材の様子も伺えて安堵しました。賛否に関わらず読んで欲しいです

  • 送り主は、神経の難病を患う女性だった。全身の自由を奪われ、寝たきりになる前に死を遂げたいと切望する。彼女は、筆者が前作『安楽死を遂げた日本人』で取材したスイスの安楽死団体への入会を望んでいた。実際に彼女に面会すると、こう言われた。「死にたくても死ねない私にとって、安楽死は“お守り"のようなものです。
    安楽死は私に残された最後の希望の光です」
    彼女は家族から愛され、病床にあっても読書やブログ執筆をしながら、充実した一日を過ごしていた。その姿を見聞きし、筆者は思い悩む。〈あの笑顔とユーモア、そして知性があれば、絶望から抜け出せるのではないか〉
    日本で安楽死は認められていない。日本人がそれを実現するには、スイスに向かうしかない。それにはお金も時間もかかる。四肢の自由もきかない。ハードルはあまりに高かった。しかし、彼女の強い思いは、海を越え、人々を動かしていった――。
    患者、家族、そして筆者の葛藤までをありのままに描き、日本人の死生観を揺さぶる渾身ドキュメント。
    〈 編集者からのおすすめ情報 〉
    NHKスペシャル「彼女は安楽死を選んだ」(6月2日放送)も、この女性を特集しました。同番組には、筆者が取材コーディネーターとして関わっています。【目次】
    第一章 我が運命の支配者 第二章 孤独と歩む
    第三章 幸運を祈ります 第四章 焦りと混乱
    第五章 最高の別れ 第六章 家族を取り戻した男
    第七章 遺灰

  • 欧米人を描いた前作と違い、今作は日本人が描かれていたので印象が違った。
    欧米人の「死ぬ権利」より、日本人の「人への迷惑」という姿勢の方が重いな。実際は迷惑と思っていない家族もいるんじゃないかな?過剰に慮る日本的な思考も考えものだと思う。

  • 東2法経図・6F開架:490.1A/Mi83a//K

  • 読み始めてから本書は実は二作目で、前著があることを知ったけど、読んでなくても違和感なく読める。安楽死を望み、実際に遂げた人と遂げなかった人のそれぞれの人生に迫るノンフィクションだけど、実際に誰が遂げたのかは読み進めたらわかるようにしてある構成が良い。「安らかで楽な死」は安楽死だけではなく緩和ケアでも実践できる、という意外と知られていない事実はもっと知れ渡ってほしい。全体的に大変面白いが、人の死の現場にまで立ち入りながら自分の手を絶対汚したがらない印象を受ける、取材の姿勢については何となく微妙な引っ掛かりが

  • 読みやすく、登場人物の事実や思いが丁寧に綴られており、とても考えさせられる1冊だった。放送は観ていなかったが、探して観たいと思う。
    「セデーション」を知らなかったので、知ることができて良かった。

  • 2階書架 : W 050/MIY : 3410164344
    https://opac.lib.kagawa-u.ac.jp/webopac/BB50282093

全42件中 11 - 20件を表示

著者プロフィール

ジャーナリスト

「2020年 『外国人ぎらい』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮下洋一の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

ツイートする
×