九十八歳。戦いやまず日は暮れず

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 224
感想 : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (200ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784093965521

作品紹介・あらすじ

『九十歳。何がめでたい』の待望の続刊!

2016年に発売した『九十歳。何がめでたい』は2017年の年間ベストセラー総合ランキング第1位になり、現在までに130万部を超えるベストセラーになりました。
本作は、あれから5年、時は平成から令和にうつり、今秋98歳になる佐藤愛子さんが断筆宣言をした「さようなら、みなさん」を収録する「最後のエッセイ集」となります。

タイトルは、1969年に発売され直木賞受賞作となった佐藤さんの小説『戦いすんで日が暮れて』の本歌取り。夫が作った莫大な借金をひとり背負い込んで奮闘する妻(=佐藤さん)の姿を活写し、愛子センセイが世に出るきっかけになった代表作のひとつです。
それから52年、自身の最後となる本エッセイ集のタイトルに『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』と付けたのは、借金は返済したけれど、人生の戦いはやまず、今も日も暮れていない――。愛子センセイが97年を生きて来た人生の実感です。愛子センセイがヘトヘトになりながら綴った、抱腹絶倒のエッセイ全21編をぜひご堪能ください。


【編集担当からのおすすめ情報】
『九十歳。何がめでたい』を読んでくださったたくさんの読者の皆さんに、こうして続編をお届けできることが何よりうれしいです。『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』に収録された21編のエッセイは、佐藤愛子さんが女性セブンに「毎日が天中殺」という連載名で綴ったもので、連載中から大きな反響があったものばかり。「毎日が天中殺」と思えるほどの出来事が、愛子節たっぷりに、ユーモラスに綴られています。

最後に掲載されている「さようなら、みなさん」は70年を超える作家人生に幕を下ろすことを宣言した一編です。いつまでも佐藤さんの文章に触れていたい身としては寂しい限りですが、その断筆宣言にも、痛快で爽快で、破れかぶれの愛子節は健在!ゲラゲラ笑えて元気がわく天下無双のエッセイ集。ぜひお手元に置いてたっぷりとご堪能ください。

同日発売で、文庫本『増補版 九十歳。何がめでたい』も発売します。こちらには、単行本に、佐藤さんのインタビューや旭日小綬章綬章時の記者会見の一問一答、冨士眞奈美さんとの対談、瀬戸内寂聴さんの解説などを追加。単行本をご購入頂いた方々にも楽しんで頂ける永久保存版となっています。 ぜひあわせてご覧ください。

感想・レビュー・書評

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  • 「これでおしまい 我が老後」を67歳の時に書いてから、
    「なんでこうなるの」
    「だからこうなるの」
    77歳「そして、こうなった」で、終わりにするつもりだったが、

    「それからどうなる」
    82歳「まだ生きている」と、続く。

    ここで随分と長い老後だと感じ、もうやめるはずが85歳でまた書き出し、

    「九十歳。何がめでたい」がベストセラーになる。

    この「九十八歳。戦いやまず日は暮れず」で断筆する決心をした。
    断筆するにも、もっともらしい理由付けをしており、佐藤愛子さんらしさは最後まで失われていない。


    老いてからの長い歳月を前向きに過ごすにはどうすればいいか。
    そのコツをという質問のコメントを求められた佐藤愛子さん。
    「前向きもヘッタクレもあるか!」というのが本音だがそうは答えられない。

    目も耳も心臓も悪いし、血圧は高いし腰はヘナヘナ。
    ただ声は大きくよくしゃべる「口だけ達者」なので元気そうに見えるだけだ。
    老後のありようは「前向き」などではない。
    成り行きにまかせ、死ぬ時がくるのを「待つともなしに待っている」という境地が理想である。

    という佐藤愛子さんの最後のエッセイに本当になりそうです。

  • 本当に書くのをやめてしまったのだなと思うと、なんだか寂しい。
    瀬戸内寂聴さんが亡くなって、お気を落としなんじゃないかと思いを馳せる。
    ひと時の、怒り満載な感じはなくなっているけれど、
    少しでも長生きしていただきたい。
    本の感想じゃないけど。

  • 何がめでたい程の勢いと面白さはなかったがちょいちょい笑えるエッセイ。
    最後の年表だけでも波乱万丈の人生。
    そして97歳まで書き続けてこられたとてつもない作家さん。
    最後の作品ということで少し寂しいが、お疲れ様でした。

  • 最後の著書ということで少し悲しい。
    本の中でも自身の老いへ抗ったり、受け入れたり。佐藤さんの人柄が本から滲み出てて好きな本。
    笑って笑って泣ける。

  • 何気ない言葉でも90歳を超えた方のものだと何故かありがたがられる不思議。しかし、あと数十年は経験できない「老い」の日常を細かに書いてくれているので、気構え過ぎず心の準備が出来るような気がして参考になる。これで断筆らしいが、老いていく日常エッセイをこれからも読みたいので是非また筆を取っていただきたい。

    山田太一編「生きるかなしみ」にも載ったように、歳をとったからといって健康や充実を目指して躍起になってなんになる、といったようなありのままを受け入れる考え方を改めて読むことができて良かった。
    「前向き、後向き、どうだっていい。老いた身体が向いている正面を向いていればいい。」見習いたい。

    また、昭和10年頃は受験のための特別な居残りや家庭教師を禁止する通達が文部省から出ていた事や戦時中の生活について経験者の思い出など、今ではなかなか聞けない話は興味深かった。


    しかし、自身に対する皮肉や揶揄であるだろうが、他人や世間に悪態をつき悪口を連ねた部分が多く、私には合わなかった。

    著者が生きてきた時代は今よりも儒教思想が根強く男尊女卑や格差もあからさまだった中で、彼女のように離婚を繰り返し自ら金を稼ぎ自立して社会的な苦境を跳ね返す様は尊敬するが、それだけに、名誉男性のようになってしまって他の女性を馬鹿にし笑いを取るという手法は残念であった。「時代遅れ」と言わざるを得ないが、著者本人はこんな言葉を気にはしないだろうし、それはそれで良いと私も思う。人の価値観は時代や地域といった環境によってつくられるので、著者を責めているのではなく(むしろ生きてきた環境を考えれば進歩的ですらある)、帯に「抱腹絶倒」とまで書いてしまった編集者の感覚に何よりもがっかりした。今後を担う人たちがこういう感覚では、著者が跳ね返してきた男女格差は今後もまだまだ健在するのだろうな。

  • わかるわかる、ってことが多くありました。さすが人生の先輩。

  •  私は、この人の本がなぜ売れるのか理解できません。悪口言い放題、意地悪婆さんの見本のようではないか。
     この本で絶筆だそうだが、「チッ」なんて舌打ちの言葉を入れる所が、あまり褒められないと思うのですが…

  • ほんとにサバサバした文章だなあ。それは生き方だって反映されているんだろうし。とても真似できることではないのでただただ読むのです!

  • 私が初めて佐藤愛子さんの本を読んだのは中一、「娘と私の時間」というエッセイでした。とにかく面白くて、すぐに「娘と私のアホ旅行」を買いました。
    それから40年近い月日が流れ、久しぶりに先生の本を読んで、まず感じたのは「愛子節健在!」
    まどろっこしい事が大嫌い、一刀両断に切り捨てる物言いがスッキリ爽快で面白い!(特にP189~190さようならみなさん の保険外交員のくだり)

    他には、思い出考、ブルンブルン体操、小さなマスク、釈然としない話 が特に印象に残りました。
    戦争時の悲惨な話が、今の世代には笑い話にしか聴こえない‥当事者としてはさぞ辛かろうと思われます。

    読み終えた感想

    貴方は最後までブレることのない、立派な女性です!
    長い間本当にお疲れさまでした。
    どうか安らかな余生を過ごされます様に。

  • 本当にこれで終わりだと残念

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著者プロフィール

佐藤愛子

一九二三年大阪生まれ。甲南高等女学校卒業。小説家・佐藤紅緑を父に、詩人・サトウハチローを兄に持つ。六九年『戦いすんで日が暮れて』で第六十一回直木賞、七九年『幸福の絵』で第十八回女流文学賞、二〇〇〇年『血脈』の完成により第四十八回菊池寛賞、一五年『晩鐘』で第二十五回紫式部文学賞を受賞。一七年旭日小綬章を受章。最近の著書に、大ベストセラーとなった『九十歳。何がめでたい』、『冥界からの電話』『人生は美しいことだけ憶えていればいい』『気がつけば、終着駅』『九十八歳。戦いやまず日は暮れず』などがある。

「2021年 『愛子の格言 新装版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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