老人病棟―訪問看護婦物語 (小学館文庫)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (316ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094023213

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  • 実在する訪問看護師の実体験を元に作られた、患者との日々の物語。

    介護というのは大変である。実の母であったり、父であったりしても、介護疲れというものが襲ってくる。そうして、介護施設であったり、訪問看護師に看護を委ねる。それならまだよしも、最悪放置もありうる。介護される側も実の家族より、1番世話をしてくれた看護師に信頼や愛着を抱き、自分の死後の遺産も委ねるケースがあった。もちろん看護師は受け取りを拒否するが、そのこともあり、親族間でトラブルにも発展する。本書では、訪問看護師を通した様々な家族のケースを紹介しているが、様々な事を考えさせられる。看護する側も、される側も、お互いに思うようにいかない。本当は家族を愛しているのに、感謝しているのに、つい思ってもない事、暴言を吐いたりしてしまう。そうして家族を失って始めて、大切さに気づき、後悔する。

    本書を読んで思ったことは、介護をする際、相手に尊厳を持って接する事が大切だという事である。著者は「老人を取り巻く状況は、まことに厳しい。老人は国や家族から利益を生み出さない存在として厄介視され、身を細くして、ひたすら耐えている。行政、医療、家庭、地域の愛のチームワークづくりが重要であり、お年寄りが老後を安心して過ごし、療養を続けるために、さらには尊敬と愛惜のなかで安らかで厳粛な最後のときを迎えられるよう、みんなで協力し合い、工夫を重ねなければならない。」と言っている。僕はこの尊敬というワードが1番しっくりきた。尊厳を傷つけられ、邪魔者扱いされては、生きる意味を失う。そうではなく、良くも悪くも、戦後日本を支え、厳しい時代を生き抜いた英雄として関わっていきたい。僕は介護に1度も関わったことがないので、自信を持って言えないが、自分が介護する立場、また、される側になった時の心構えにしたい。

  • 訪問看護師という仕事。在宅での看護は施設とは違う。本当に利用者との信頼関係を築いた看護師の話しだったので、余計心に沁みました。
    笑いあり涙ありの訪問看護師のお話。
    時間は定められている。でも時間外に呼ばれ行くこともある。それはボランティアになってしまう現実。助けを呼ばれ、時間外ですから。って言える人は訪問看護師、辛いだろうなと思う。

  • 4094023216 316p 1998・4・1 初版1刷

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