PLATONIC SEX(小学館文庫) (小学館文庫 R い- 22-1)
- 小学館 (2001年8月3日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
- / ISBN・EAN: 9784094023961
作品紹介・あらすじ
100万人が共感し、感動したベストセラー文庫化!!
そうやって、生きてきた――。家出、援助交際、AV出演……。人気タレント・飯島愛が自らの過去を赤裸々に綴った自伝的エッセイ。100万部を超えるベストセラーを記録し、台湾語版、韓国版も発売。相次いでドラマ化、映画化も決定した話題作がついに文庫化した。本人によるあとがき、香山リカ氏、大岡玲氏による解説を加えた。
感想・レビュー・書評
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父親との対立、家出、援助交際、整形、AV出演、そして中絶…。飯島愛さんが28歳の誕生日に出版した自叙伝はいろいろ考えさせられました。もしも自分が飯島さんと同じように、家庭の事情が原因でグレてしまったらと思うとゾッとします。家出して自ら死を選ぶか、たとえ死を選んだとしても、誰かに運よく助けられるか…。
私の場合、家庭の事情はそんなに問題はないのですが、学校の事情に問題がありました。いじめが原因で東京の女子校に逃げたのですが、受験が終わってスッキリしたため、未来の事なんてまったく考えずに学校生活を送っていました。まさに「今日が愉しければいい」といったところです。だから、飯島さんが「今日が愉しければいい」という思いを抱く気持ちがわかるような気がします。
エスカレーター式の学校だったため、高校受験をせずに高校生になったのが原因なのか、「受験なんてどうでもいい。私には関係ないわ」という思いが私の心のどこかにあったような気がします。だけどそれは間違いでした。再び受験しなければならなくなったのです。それが原因で親には口うるさく言われる始末だし、学校の授業と受験勉強のどっちを優先すればいいのかわからなくなるし…。それに、高2になった時には以前付き合っていた元友人と同じクラスになってしまい、その人達と修学旅行で同じ班になったためとにかく最悪でした。「もうこんな学校に行くのは嫌だ! 永遠にさよならしたい!」と思うようになり、とりあえず大学受験をすればどうにかなるだろうと思い、学校の授業と一対一の塾で受験対策を両立した生活を送りました。結果はかろうじて一校だけ合格し、東京の女子高校から埼玉の女子大学へ行く事になりました。本当は、東京の女子大学へ行きたかったのですが…。あの時点で勉強というものが嫌いになってしまったのが原因で、東京の女子大学に不合格したのかもしれません。まったく、勉強というものがわからなくなりました。
話をそらしてしまいましたが、飯島さんの壮絶な過去を知って、とても他人事とは思えませんでした。もしかしたら、自分も下手したら飯島さんと同じ道を歩んでいたかもしれないと思ったからです。いじめが原因でグレる恐れだってあります。でも私は、表向きはいい娘で、裏向きでは悪い娘として生きてきたのです。要するに、家族や友達や教師の前ではいい娘で、誰もいない時は好き勝手な事をする悪い娘だったのです。それでも、何事もなかったかのように振る舞うのは楽ではありません。
2008年の末に、36歳の若さで突然亡くなったという知らせを聞いた時はショックでした。彼女にはもっと生きてほしかったです。飯島愛さんのご冥福をお祈りいたします…。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
2018054
飯島愛と言うひとりの女性の人生。自分以外のひとに受け入れてもらいたい、だから、自分も傷付ける。中学時代、両親にも受け入れてもらえず、非行を繰り返す。
お金の存在は、彼女にとっても大きい。お金さえあれば、叶うこと。でも、過去は清算できないこと。時間が経たないと、わからないよねと思う。それでも、物怖じしない彼女の性格は亡くなった今も羨ましいと思う。 -
めちゃめちゃ知らない世界で…読んでいいんだろうか?という感じだった。お水の世界とか。飯島愛の中学時代、親などすごくびっくりした。
2001.8.29 -
たまたま実家の本棚にありました。おそらく妹が買ったのでしょう。
普段なら全く興味を持たないたぐいの本ですが、この間、著者の飯島愛さんが亡くなったのを思いだし、手に取ってみました。
彼女とは同年代です。親が厳しく、学校で2番の成績だったとき、ほめられるよりも、「なんで1番じゃないの!」と怒られたというエピソードは、私も全く同じ経験があります。私は全く逆の、真面目で地味な青春時代を過ごしましたが、時代が重なるので、懐かしさもありました。
私と彼女がもっとも違うのは、彼女は人一倍寂しがりやだというところ。また、彼女のあらゆる努力の原動力が、その時点で好きだった男性への思いだったというところ。
本の中に、彼女の恩人がマンションで謎の死を遂げたのを発見される話がありましたが、飯島愛さん自身の亡くなり方によく似ていて、びっくりしました。一人暮らしをしている人は、孤独死になる可能性があります。
プロの執筆家ではないので、人に勧めるものではないですが、10代の頃から、世の中の裏の裏まで体験してきた彼女の本には、こなれた文章にはない重みがあります。太く短い人生でした。合掌。 -
自分の子供心に目立つ女性だった印象はあるけど、優等生から落ちこぼれと波乱の人生を送ってきたのかと思うと、改めて人間って色々とあるんだなと思う。
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故・飯島愛の自伝。
携帯小説みたいな感じなので読みやすい反面、性的・反社会的な描写があるのでその手の表現が苦手な人には不向きかも。
自分は彼女の壮絶な人生が知れて、面白かった。 -
おもしろかった。
なんかすごい人生やなぁ。こんな人おるんやなぁ。犯罪にはしらんくてよかったな、、
子育て怖いわ
子供褒めて育てよう。 -
飯島愛さんのことはよく知らない私だったが、とても面白く読んだ。
実体験に基づいて幼少期の非行時代から一人暮らし時代、芸能界時代に渡って余すところなく主観的に記述されている。
その夜の世界っぷりが生々しくて危うく、未体験の出来事の連続に興味が寄せられる。
何より良かったのは構成。最後には家族と仲直りしたことに安心感を覚えた……かと思いきや、母親が娘の非行時代に残していた日記が衝撃。
まだ私は22歳だから親の気持ちってなんとなく分かり始めた程度だったが、想像を遥かに超えていた。
まさに「人を傷つけるのならば自分が傷ついたほうがいい」に尽きる。
ノンフィクションに勝るドラマはないってのを体現しているかもしれない本。