片桐且元 (小学館文庫 す 5-2)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 42
感想 : 10
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  • Amazon.co.jp ・本 (425ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094026573

感想・レビュー・書評

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  • 組織内では「過去の人」しかし愛社精神は人一倍の生え抜きの重役と、創業期を知らない官僚的な管理職の対立。そう見れば、戦国時代のサラリーマン物語として読むこともできるかも。現代との最大の違いは、当時は気を抜いたら暗殺されちゃうことだろうな。

  • 4094026576 425p 2004・11・1 初版1刷

  • 賤ヶ岳七本槍の一人で、大阪冬の陣のきっかけを作った?人物である片桐且元が主人公です。

    ↑の話くらいしか知らないので、もっとよく知れると期待して読んだのですが、、いきなり目次を見てびっくりしました。
    第1章が「方広寺」だったのです。
    方広寺といえば、失脚のきっかけとなった鐘銘で有名で、え、もう終わりの方じゃん、という感じですよね。

    この本では方広寺から大阪城退去までのわずかな時間を描いています。
    そのため、豊臣内部の抗争や、駿府城での片桐且元の弁明などが細かく描かれていて、非常に面白いです。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-5dc6.html

  • 賤ヶ岳七本槍の一人として聞こえた片桐且元は秀吉が没する直前、五大老と共に誓詞を差し出した。秀頼の傅役として誓約を一途に守り豊家存続に命を賭ける。覇権の尾をひきずり時代錯誤にとらわれている大坂城の淀君と大野治長には、且元の渾身の家康との交渉が裏切りとしか見えない。徳川家康のしたたかな“豊臣を潰す”作戦に、たった一人の家来・ドジな忍者五郎太と戦う且元。「国家安康・君臣豊楽」史上有名な方広寺鐘銘事件の真相と且元の晩節を描く。

  • 大阪の陣シーズンだったので読んでみた(まさかの且元さん)
    文武いま一歩――だけどいい人。応援しながら読みました。信雄さんがいいキャラしています(笑)
    確かに人生ストレスが無ければ楽しいが、面白くはないよねと。
    最後はホロリ!

  • 大坂の陣を舞台に、家康の陰謀に単独で立ち向かう且元と泥棒上がりの部下(忍者)・五郎太の物語。
    予想に反せず、周囲が敵ばかりです。
    信雄さんかっこいい!

  • この本は関ヶ原後から大坂冬の陣直前までの話で、徳川が豊臣を追い詰めていくなかで片桐且元の活躍を冒険活劇で書いています。
    他の本では徳川・豊臣両家に翻弄される哀れな且元が描かれていますが、この小説では毅然として自分の考えを貫く且元が描かれています。
    本当は片桐且元の若い頃について知りたかったので、片桐且元の名が表題になっている本を読んだのですが、まったく書かれておらず残念でした。

  • 且元が大好きになる1冊!いくさ人の主人とは何者か、と問われ「自分」と言い切る且元の戦国生き残りの武士魂がグッとキマス。忍の五郎太との身分や年を越えた友情のような絆や、非情になりきれない且元の男気がハート鷲掴みでした。どの登場人物もそれぞれに魅力的で好き!

  • 家康のご機嫌を伺ってでも、豊臣家を残そうとする片桐且元。けれど大坂側からは裏切り者とののしられ、それでも行動する彼の信念はかっこいいです。ちょっとお間抜けな忍者・五郎太との掛け合いもおもしろかった。

  • 『己をだます一瞬の無い人生なぞ、何が面白い』−ごもっともな意見だ。この名文句だけでも読む価値があると思われ。

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著者プロフィール

1960年岐阜県生まれ。94年『めんどうみてあげるね』で日本推理作家協会賞受賞。著書に『浅井長政正伝』『信長と信忠』『お市の方』『織田信雄』等多数。主宰する小説講座からは各文学賞受賞者を多数輩出。

「2020年 『新・時代小説が書きたい!』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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