汝ふたたび故郷へ帰れず(小学館文庫)

著者 :
  • 小学館
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本棚登録 : 127
レビュー : 17
  • Amazon.co.jp ・本 (381ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094033120

作品紹介・あらすじ

伝説の作家のあの「血のたぎる傑作」が遂に文庫化!

自然の息吹とボクサーの鼓動が響く名編。故・江藤淳氏が文藝賞の選評で「いつの間にか引き込まれていた」「現代の只中に活きている」と語った、伝説の作家の出世作が遂に文庫化。負け犬同然にリングを去ったミドル級ボクサー・新田駿一は、当てもなく帰った故郷の島でジムの会長の訃報に遭い再起を決意した―。文藝賞受賞の表題作他、小説現代新人賞受賞のデビュー作など、著者の現代小説すべてを収録した決定版!

感想・レビュー・書評

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  • おもろかった、たまらんタギリます、。もともと獏本餓狼伝とかあっち系等が非常に好きだったのですが、こういう静かな格闘系もええですねぇ。いや〜〜もー、読んでいる間ずっとアリスのチャンピオンが頭の中でまわりつづけてましたわ。鹿児島県トカラ列島の宝島で生まれたボクサーの物語、特に復活して減量し試合のくだりは圧巻やねぇ。やっぱりハズレないですな飯嶋本。

  • 一度は引退したボクサーがカムバックしてくる話。非常に緻密かつ克明にボクシングの試合を書ききっていて、それこそリング上のすべての出来事を書いているよう。文章を読むだけで試合を生で観たような大きな満足感を得る。ボクシングに詳しいわけではないが、ボクサーの試合はこういうものだという事がこの本を読めばよくわかると思う。ボクシング好きな人に是非読んでもらい感想を聞きたい。

  • いいなあ、これ。あしたのジョーにはまった記憶、あの高揚感がよみがえってきた。


    挫折から這い上がる人間ドラマ。その先には栄光が…と、いかないところがいい。


    孤独を感じていたが、実は多くの人に支えられていたことに気づく。
    能力の限界と、折れた心を自覚しながらも、胸中の奥底にくすぶり続けていた夢に気づく。


    のりちゃんがジョーから離れていったときのセリフ
    「誰もが青春を謳歌しているのに、矢吹君は暗いジムで」うんたらかんたら。


    のりちゃん目線の人にはわかるまい。
    男はいくつになってもこういう世界に生きたいという憧れを持ち続ける。


    主人公の設定もいいし、脇役も渋い。
    「ボクシング小説の金字塔」という評価は決して大げさではない。

  • 表題のボクシング小説が抜群に良かった。

    自分がリングに立ってるかのような息遣いを感じさせる
    精緻な描写が光る小説で、ノンフィクションものよりも
    リアルな雰囲気がありました。

    終わり方がまた絶妙で、もっとこの話を
    読んでいたい、これからどうなっていくのか?と
    思ったところで終わってしまう。

    収録作はどれも荒削りなところが見受けられるが
    作家としての力量の確かさも同時に感じる3編でした。

  • 184 9/28-10/15

  • 中短編3作。
    時代背景や内容がどうであれ、彼の作品には心を救われる。
    折れそうなところを補強してもらったみたいに。

  • 図書館所蔵【913.6IJ】

  • ボクシング小説を含む短編集
    「「読む者をリングに立たせる」と言われた迫力満点のボクシング小説でありながら、人と風土との関わりを深く見つめた傑作」だそうです

  • 飯嶋和一の現代小説。
    かなり緻密に描かれ面白い。
    やはりこの作者は有名ではない人物を描く時代小説こそが本領なのだろう。
    身勝手にひとり頷く。

  •  ボクサーの再起を描いた傑作。飯嶋和一が書いた唯一の現代小説。私はなぜか読むのを躊躇してきた。心のどこかで期待が外れることを恐れていたのだろう。杞憂に過ぎなかった。それどころか、荒削りな筆致が猛々しい勢いで読み手の感情に爪を立てる。ボクシングには、男の孤独な魂が仮託されている。

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著者プロフィール

小説家。1952年山形県生まれ。1983年「プロミスト・ランド」で小説現代新人賞を受賞しデビュー。88年「汝ふたたび故郷へ帰れず」で文藝賞受賞。(上記の二作は小学館文庫版『汝ふたたび故郷へ帰れず』に収録)2008年に刊行した単行本『出星前夜』は、同年のキノベス1位と、第35回大佛次郎賞を受賞している。この他、94年『雷電本紀』、97年『神無き月十番目の夜』、2000年『始祖鳥記』、04年『黄金旅風』(いずれも小学館文庫)がある。寡作で知られるが、傑作揃いの作家として評価はきわめて高い。

「2013年 『STORY BOX 44』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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