向田邦子ワールドの進化: 没後20年を迎え、今初めて明かされるドラマと小説の謎 (小学館文庫 R こ- 5-1)

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  • 小学館
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  • Amazon.co.jp ・本 (333ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784094046014

作品紹介・あらすじ

直木賞作家・向田邦子が急逝してから20年の歳月が流れた。短編小説の名手として知られる向田は、脚本家としてもテレビドラマの傑作を多数書いている。あの『寺内貫太郎一家』や『阿修羅のごとく』『あ・うん』は、今なお色あせることなく多くの人々の記憶に残っている。生前、ラジオやテレビの脚本を3800本以上書いたといわれる彼女の作品を丹念に調べ、その軌跡をたどりながらドラマと小説の謎に迫った。登場人物の織りなす人間模様、起用された俳優の演じた人物像、どれもが人生の細かい襞を感じさせる珠玉の作品群。作品に秘められた向田ワールドの謎を、同じ脚本家の目から鋭く解き明かす。

感想・レビュー・書評

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  • 脚本家「小林竜雄」が「向田邦子」の奇跡を辿った作品『向田邦子ワールドの進化 ― 没後20年を迎え、今初めて明かされるドラマと小説の謎』を読みました。

    「向田邦子」関連作品は、1年半前に読んだ『せい子・宙太郎』以来ですね。

    -----story-------------
    直木賞作家「向田邦子」が急逝してから20年の歳月が流れた。
    短編小説の名手として知られる「向田」は、脚本家としてもテレビドラマの傑作を多数書いている。
    あの『寺内貫太郎一家』や『阿修羅のごとく』『あ・うん』は、今なお色あせることなく多くの人々の記憶に残っている。
    生前、ラジオやテレビの脚本を3800本以上書いたといわれる彼女の作品を丹念に調べ、その軌跡をたどりながらドラマと小説の謎に迫った。
    登場人物の織りなす人間模様、起用された俳優の演じた人物像、どれもが人生の細かい襞を感じさせる珠玉の作品群。
    作品に秘められた「向田」ワールドの謎を、同じ脚本家の目から鋭く解き明かす。
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    「向田邦子」の作品(ドラマ、小説)を紹介しながら、作品に懸ける彼女の思いを解き明かそうとした作品で、以下の12章構成となっています。

     ■第1章 なぜ、“父”は森繁久弥なのか ― 『重役読本』『だいこんの花』
     ■第2章 なぜ、寺内貫太郎は怒るのか? ― 『寺内貫太郎一家』
     ■第3章 なぜ、青年は「他人の家族」が好きなのか? ― 『冬の運動会』『カンガルーの反乱』
     ■第4章 なぜ、後妻は先妻に勝てないのか? ― 『せい子宙太郎』『家族熱』
     ■第5章 なぜ、女は“阿修羅”になるのか? ― 『阿修羅のごとく』
     ■第6章 なぜ、男は男をかばうのか? ― 『蛇蠍のごとく』
     ■第7章 なぜ、父は“弱い父”になったのか? ― 『家族サーカス』『源氏物語』
     ■第8章 なぜ、妹は姉を、弟は兄を憎むのか? ― 『幸福』
     ■第9章 なぜ、“父”は愛を告白しないのか? ― 『あ・うん』
     ■第10章 なぜ、若妻は自慰をするのか? ― 『隣りの女』
     ■第11章 なぜ、人には“思い出”が必要なのか? ― 『思い出トランプ』『男どき女どき』
     ■第12章 なぜ、長女は“家長”となったのか? ― 『胡桃の部屋』『春が来た』

    小説やエッセイはほとんど読んでいるし、ドラマの台本をもとにしたノベライズ作品も読んでいますが、実際の映像作品はほとんど観てないので、解説してあることの半分くらいは消化不良な感じがしましたね。

    この内容、是非、NHKあたりでドキュメンタリー作品として映像化して、当時の映像と一緒に観れるようにして欲しいものです。


    映像作品は、大半が想像するしかない状況でしたが、、、

    「向田」作品の奥の深さや、男女の機微を巧く表現していることについて、改めて感じることのできる一冊でした。

    久しぶりに「向田」作品を読みたくなりましたね。

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